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【YDN】ビューインプレッションを活用してディスプレイ広告のCTRを向上させよう

今回のエントリでは、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(以下YDN)で計測可能な指標の一つ、ビューインプレッション(≒Google AdWordsのアクティブビュー)に焦点を当てて解説していきます。
ビューインプレッションとは、ビューインプレッションとは、インターネットユーザーの視認領域に広告が表示された際のインプレッションです。
ビューインプレッションの指標によって、広告が「見られているがクリックされていない」のか、「見られていないからクリックされていない」のかといった分析が可能となります。

引用:Yahoo!マーケティングソリューション ヘルプ

ビューインプレッションと通常のインプレッションの違い

広告の「インプレッション」はWebページがブラウザに読み込まれた時点で、カウントされています。

Webページに広告が表示(インプレッション)されても、インターネットユーザーがページの最後までスクロールしているとは限らず、ページの下の方に掲載されている広告に関しては、必ずしもユーザーに目視されているかどうかは不明です。
(もちろん目視されやすいと思われる、より上位の位置にあるか否かを推察する指標として、「平均掲載順位」を確認することが可能です。)
よってアカウント上の数値「インプレション」は、配信されてもユーザーに見られることの無かった広告までが一定数含まれている事になります。

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インターネット広告の業界団体MRC(Media Rating Council)とIAB(Interactive Advertising Bureau)が定めたガイドラインでは、“広告ピクセルの50%が、スクリーンに1秒間以上表示された広告インプレッション”を、ビューアブルインプレッション(ビューインプレッション/アクティブビュー)と定義しており、クリック率を算出するように「ビューアブルインプレッション÷広告掲載インプレッション(YDNの場合は「ビュー計測対象インプレッション数」)」で、ビューインプレッション率(配信された広告のうち視認される可能性のあった比率)を求めることが出来ます。

下記のイラストでYahoo!JAPANのトップページのを例に上げると、ユーザーがファーストビュー(緑の部分)からスクロールしなかった場合、ビューインプレッションとしてカウント可能な広告はABCDの4つ、インプレッションとしてはカウントされていますが実際に視認されていない広告はEFGの3つが存在したということになります。
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※わかりやすくするためにテキスト広告も掲載枠でまとめて1とカウントしています。そしてさらに、この図にも含まれていない記事ヘッドライン部分にはインフィード広告ユニットが存在します。

ビューインプレッションの5つのポイント

広告がユーザーに視認されるかどうかは、掲載面と入札単価、広告のタイプやバナーサイズなど、広告掲載の目的や各アカウントの環境など様々な要素が関わっています。
一概にどれぐらいの視認されていないインプレッションが存在するか、を傾向値として測るのは難しいですが、Googleが自社のディスプレイ広告プラットフォームを対象にした調査を2014年に発表しており、視認されていないインプレッションは全体の約56%に及ぶと公表しました。
他、調査結果として

・少数のパブリッシャーが視認されていないインプレッションの多くを配信している。視認できなかったと計測されたインプレッションは56.1%、一方パブリッシャーの平均ビューアビリティは50.2%とされている。
・最も視認性の高い位置はファーストビューの右側であり、ページのトップではない。
・最も視認性の高い広告サイズは縦長の広告ユニットである。
・ページ内の広告の位置は視認性の最適な指標とは限らない。ファーストビューのインプレッションのすべてが視認されるわけでなく、ファーストビュー以下でも多くのインプレッションが視認される。
・視認されやすさはコンテンツのカテゴリ、業界ごとに異なり、ユーザーの興味を引くコンテンツは最も視認されやすい。

上記の5つのポイントについても詳細にレポートされているので横断的な参考値として確認しておきましょう。

指標をどのように活かすか

下記の数値はあくまで一例ですが、A、B、Cの3つのクリエイティブを同時期に並行して配信し、得られた結果です。
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BtoB系のクライアントや、建築など高額商品を取り扱うビジネスではユーザーの検討期間が長く、「得られた結果が偶然なのか、そうじゃないのか」をどのように判断するかで頭を悩ませることも少なくありません。
さらに深掘りしてビュークリックを確認してみたところ、それぞれの数値は以下のようになっていました。
chart2
A、Cに比べ平均CPCが1円低いBの広告は、ビューインプレッションでは若干少ない配信となってしまったものの、視認されてのクリック率が他のクリエイティブとくらべて4~6倍となっていることがわかります。
CVR自体はディスプレイ広告を踏んだ後に更に検索行動などで比較検討したうえのものなのか、クリックから即CVに直結したのか、などクリック後に影響した要素も関わってきますが、少なくともサイト流入を促すクリエイティブとしてはBがもっとも良好と判断することが出来そうです。

※ クリック数・ビュークリック数の差異について
すべての広告がビューインプレッションの計測対象になっている訳ではないということ、また、ビューインプレッションが1秒・50%以上の表示という定義による母数の差が影響していると思われます。

改善の考え方

広告が「見られているがクリックされない」場合と、「見られていないから(当然)クリックされない」状況とでは、言うまでもなく、対応策が異なります。

・視認された広告がクリックされていない場合
広告の「(ビュー)クリック率」を高める必要があります。
考えられる施策としては、
 ターゲティング(配信面・サーチキーワード・インタレストカテゴリ・リターゲティングリスト)の精査
 広告クリエイティブのテスト
が必要です。

・そもそも視認されていない場合
広告の「ビューインプレッション率」を改善するための施策が要求されます。
 配信デバイス・バナーパターンの精査による掲出パターンの強化
 入札単価と平均掲載順位の調整
といった事が考えられます。

最後に

ディスプレイ広告はブランドリフト、認知獲得といった目的からプロモーション施策として組み込むことも多く、単純にCVR、CPAなどの数値的指標のみにフォーカスしてパフォーマンスを追求すると他の検索広告などにも敷衍して影響が出てしまった、といった出来事は運用上よくあることです。
「ビューインプレッション」を確認することによって、実際にはディスプレイ広告の運用にどういった対応が必要とされる状況なのか、2段階以上のデータ分析でより正確な判断材料が得られます。
よりスピーディーなPDCAサイクルの実施と改善の判断材料として、ビューインプレッションを確認してみてください。

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