同じ質問でも AI モデルによって言及率は平均12倍差|LLMOA(エルモア)が計測した9業種データで見るAIモデル間格差の実態

同じ質問でも AI モデルによって言及率は平均12倍差|LLMOA(エルモア)が計測した9業種データで見るAIモデル間格差の実態

【記事の要約(ここだけでもポイントは掴めます)】

  • LLMOA(エルモア)で計測した 9 業種のデータを集計すると、同一業種内で「最も言及率が高いモデル」と「最も低いモデル」の比率は平均約 12 倍。業種によっては 30 倍を超えるケースもある。
  • 検索連動型のモデル(Google 系)が上位を占め、対話特化型のモデル(ChatGPT・Perplexity など)が下位になる傾向が複数業種で見られる
  • BtoB 業種の方が BtoC 業種よりモデル間格差が大きい傾向がある(ただしサンプル数が少なく参考値)
  • 1 つのモデルの計測結果だけを見て「自社は AI 検索で見られていない/見られている」と判断するのは危険

まず自社の言及率を、モデルごとに分けて確認することが最初の一歩です。


本記事のデータは 2026 年 8 月時点の LLMOA 計測サンプルに基づいています。生成 AI の回答は各プラットフォームのアルゴリズム変動によって短期間で変化するため、今後同様の傾向が続くとは限りません。
集計対象は BtoB 5 業種・BtoC 4 業種の計 9 業種で、業種名・個別の測定条件(回答数・プロンプト数など)は匿名化のため非開示です。業種数が限られるため、ここで示す平均値・傾向は自社の状況をそのまま代表するものではなく、あくまで参考値としてお読みください。


同じ質問でも、AI モデルによって言及率はどれくらい違うのか

モデル間格差は平均約12倍、最大30倍超

LLMOA(エルモア)で計測した 9 業種のデータを集計すると、同一業種内で「最も言及率が高いモデル」と「最も低いモデル」の比率(以下、モデル間格差)平均約 12 倍でした。業種間のばらつきは大きく、最も小さいケースで約 1.3 倍、最も大きいケースでは 30 倍を超えています。

このデータから「AI 検索での自社の可視性」を 1 つのモデルだけで測ると、実態を大きく見誤ります。あるモデルでは頻繁に言及されていても、別のモデルではほぼ登場していない、という状態が業種を問わず起きているためです。

自社の AI 検索対策を評価する際は、必ず複数モデルを横断して計測し、モデルごとの数値を並べて見る必要があります。

※LLMOA(エルモア)の計測データによる AI モデル別の可視性評価

どのタイプの AI モデルが言及率で優位に立ちやすいのか

「検索連動型モデル」が上位、「対話特化型モデル」が下位になる傾向

複数業種のデータを見ると、検索連動型のモデル(Gemini など検索エンジンと連動して回答を生成するタイプ)が言及率の上位を占め、対話特化型のモデル(チャット形式での対話に特化したタイプ)が下位になる傾向が多くの業種で確認できます。ただし、この傾向がすべての業種に当てはまるわけではなく、対話特化型のモデルが上位に来る例外も存在します。

モデルの種類によって、回答の根拠として参照する情報源の構造が異なることが背景にあります。検索連動型は検索結果に近い形で幅広い情報源を拾う一方、対話特化型は学習済みの知識や限られた引用元に依存する傾向があります。

そのため、「検索連動型のモデルでは言及されているから対策は十分」と考えると、対話特化型のモデルでの露出不足を見落とすことになります。


BtoB/BtoC で AI モデル間格差に違いはあるか

BtoB業種の平均格差は約17.4倍、BtoC業種は約4.4倍

BtoB 業種と BtoC 業種でモデル間格差を分けて集計すると、BtoB 業種の方が BtoC 業種より格差が大きい傾向が見られました。

BtoB 業種では特定の検索連動型モデルにのみ言及が集中し、対話特化型モデルではほぼ言及されないというケースが複数含まれています。一方で BtoC 業種は、モデル間の差が相対的に小さくなっています。

本調査データにおける業種の傾向は業種数が各 4〜5 件と少ないため、参考値として取り扱ってください。特に BtoB 側は 1 業種の突出した数値が平均を押し上げており、その 1 業種を除くと格差はやや縮小します。
とはいえ、BtoB 業種では特定のモデルに依存した可視性になりやすい構造が見受けられ、BtoB 事業者ほど対話特化型モデルでの露出を個別に確認する価値が高いと言えます。


AI モデル間格差にどう対応すべきか

AI モデルごとに言及率・1位率を分けて計測する

生成 AI での可視性を評価する際は、LLMOA で計測が可能な5つの AI モデル合算の平均値だけでなく、モデルごとの言及率・1位率を個別に把握するところから始めます。平均値だけを見ると、実際には1つか2つのモデルに依存している状態を見落としてしまうためです。

【LLMOA(エルモア)が計測対象とする生成 AI モデルと特徴】※今後追加予定

モデル分類特徴
Google Gemini検索連動型(対話型のチャット AI)列挙する情報源の数が多い
Google AI Mode検索連動型(検索エンジンに組み込まれた対話型の検索モード)Google 検索の一部として利用される
Google AI Overview検索連動型(検索結果上部に表示される AI 要約)検索結果ページの最上部に表示され、視認性が高い
ChatGPT対話特化型のチャット AI学習済みの知識に依存する傾向が強い
Perplexity引用駆動型回答の根拠となる出典の有無が結果を大きく左右する

言及率が低い AI モデルには情報源に合わせた施策を打つ

言及率が低い AI モデルについては、そのモデルが回答の根拠にしている情報源(第三者メディア・レビューサイトなど)を特定し、そこへの掲載を優先します。

AI モデルによって参照する情報源の構造が異なるため、全モデル一律の対策では効果が偏ってしまいます。社内のリソース状況なども踏まえて、施策の優先度を決めて取り組みましょう。

AI モデル別の打ち手をまとめていますので、以下の表を参考にしてください。

AI モデル別の打ち手

対象モデルのタイプ打ち手狙い
対話特化型(ChatGPT など)商用プロンプトへの出稿が可能になってきている「ChatGPT 広告(OpenAI Ads)」への出稿検索連動型モデルでの上位掲載を待たず、広告枠として直接会話の中に入り込む
引用駆動型(Perplexity など)導入実績・価格・数値データを出典付きで明記したコンテンツの強化出典の有無が結果を左右するため、引用されやすい形に整える
検索連動型(Gemini・AI Mode・AI Overview)ですでに強い場合比較記事・業界メディアへの寄稿など第三者メディア経由の掲載を増やす検索連動型でのシェアを守りながら、対話特化型モデルでの参照網羅性を底上げする

また、前述の通り BtoB 業種は検索連動型モデルへの依存が強くなりやすい傾向が見られるため、対話特化型モデルでの言及率を定期的に確認することも欠かせません。検索連動型モデルでの可視性だけを見て安心してしまうと、対話特化型モデルでの露出不足に気づかないままになります。

LLMOA(エルモア) で「モデル別の言及率」を計測する

自社が「どの AI モデルに強い・弱い」は、生成 AI の回答を実際にモデルごとに収集しなければ把握できません。

グラッドキューブの LLMOA(エルモア)は、ChatGPT・Gemini・Perplexity・AI Overviews・AI Mode を横断して、モデルごとの言及率・1 位率・引用元の内訳を計測します。

自社の可視性が特定のモデルに偏っていないかを確認するところから始めてください。


まとめ:モデル間格差は平均12倍、計測と施策はモデル単位で分ける

以下、本記事の内容まとめです。

  • 9 業種の集計では、同一業種内のモデル間格差は平均約 12 倍、最大では 30 倍を超えている。1 モデルだけの計測では実態を見誤る可能性が高い。
  • 検索連動型モデルが上位、対話特化型モデルが下位になる傾向が多くの業種で見られるが、例外もある。
  • BtoB 業種の方がモデル間格差が大きい傾向がある。ただしサンプル数は各4〜5業種と少なく、参考値として扱う必要がある。
  • 対応の第一歩は、モデルごとに言及率・1 位率を分けて計測し、弱いモデルに個別の施策を打つこと

AI 検索での可視性は「1 つの数字」では語れません。モデルごとの差を可視化することが、次の打ち手を正しく選ぶための出発点です。

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よくある質問(FAQ)

Q. AI モデルによって言及率が違うのはなぜですか?
A. モデルの種類(検索連動型・対話特化型・引用駆動型など)によって、回答の根拠として参照する情報源の構造が異なるためです。検索連動型は幅広い情報源を拾いやすく、対話特化型は学習済みの知識や限られた引用元に依存する傾向があります。
Q. モデル間格差はどれくらいありますか?
A. LLMOA で計測した 9 業種のデータを集計すると、同一業種内で最も言及率が高いモデルと低いモデルの比率は平均約 12 倍、業種によっては 30 倍を超えるケースもあります。
Q. BtoB と BtoC でモデル間格差に違いはありますか?
A. BtoB 業種の方が BtoC 業種よりモデル間格差が大きい傾向が見られました。ただしサンプル数が各4〜5業種と少ないため、参考値としての位置づけです。
Q. モデル間格差にはどう対応すればよいですか?
A. 5 モデル合算の平均値だけでなく、モデルごとに言及率・1 位率を分けて計測し、弱いモデルにはそのモデルが参照する情報源に合わせた施策を個別に打つことが必要です。

参照・引用出典

  1. LLMOA(エルモア)で計測した 9 業種(BtoB 5 業種・BtoC 4 業種)のモデル別可視性データ(サンプル、匿名):業種名・個別の測定条件(回答数・プロンプト数など)は非開示。モデル間格差:平均約12倍(レンジ:約1.3倍〜30倍超)。BtoB業種平均約17.4倍・BtoC業種平均約4.4倍(各5業種・4業種、参考値)。