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BtoBマーケティングにおいて、Webマーケターに求められる対応領域とは

【本記事のポイント】
■ BtoBマーケティングの全体像を押さえておくことで、目先の広告リード数やリード単価(CPA)の達成ではなく、MQLやSQL、最終的なKGI(受注数)までの一連の流れを押さえることができる。
■ 単なるリード(見込み顧客)の獲得数を追いかけるのではなく、MQLやSQLの最大化・質を伸ばすための戦略を考える必要があり、多様な施策の立案、データ基盤の構築など、あらゆる手段を講じる必要がある。
■ これからのWebマーケターには、広告運用だけでなく、サイト改善やデータ連携までを包括的に行い、「事業部の一員」として伴走するパートナーとしての役割が必要である。
BtoB向けのビジネスにおいて、Webマーケティングを成功に導き事業を成長させるためには、BtoC向けとは異なる特有のアプローチが強く求められます。BtoC商材と比較して、BtoB商材は導入や契約に至るまでの検討期間が長く、関与する意思決定者も複数存在します。
そのため、マーケティングにおいても単なるウェブサイトへのアクセス数やリード数だけでなく、リードタイムの長さを見越した商談率や受注率といった、ユーザーの複雑な動きを正確に追跡しなければなりません。Web広告を活用する場合においても、配信してすぐに結果が表れるケースは稀であるため、広告の評価基準や施策の全体的な考え方を根本から変える必要があります。
本エントリでは、BtoB向けマーケティングの全体像と、これからのWebマーケターやマーケティング支援会社に求められる領域、そして当社が戦略策定において大切にしているポイントを詳しくお話しいたします。
またWebマーケターを取り巻く環境変化と、これからの役割について、以下の記事で解説しておりますので、合わせてご欄ください。
いま、広告代理店に求められていること 「運用代行」から「マーケティングパートナー」へ | 株式会社グラッドキューブ
https://www.glad-cube.com/blog/?p=64827
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BtoBマーケティングの全体像
BtoBマーケティングを成功させるためには、まずKGIを起点としたマーケティングの全体像を正しく理解しておく必要があります。ここでは、BtoBならではの前提となるマーケティングの構造について解説いたします。
BtoBマーケティングの流れと体制について
どのビジネスにおいても、売上目標の達成がミッションではありますが、BtoBビジネスはBtoCのようにすぐに売上に繋がるとは限りません。
BtoCビジネスであれば、ECサイトでの商品購入がそのまま売上(コンバージョン)となる場合もありますが、BtoB の場合、ウェブサイトからの問い合わせや資料請求といったアクションはあくまでスタート地点にすぎません。
コンテンツ発信や Web 広告といった集客チャネルからリード(見込み顧客)を獲得し、そのリードに対してクライアント側の営業担当者がアプローチを行い、MQL(マーケティングが創出したリード)からSQL(営業が引き継ぐべきリード)を経て、最終的な実成果である受注へと繋がります。
このように、MA(マーケティングオートメーション)やCRM(顧客関係管理)、SFA(営業支援システム)といった外部ツールと連携し、リード獲得から受注に至るまでの一連のフロー(体制)をデータを交えて構築できるかが、 BtoB マーケティングの前提となります。

情報収集の主導権が「営業」から「検索エンジン+生成AI」へ
かつては、新しいツールやサービスを導入する際、企業の担当者は営業担当者から直接ヒアリングを行い、情報を集めるのが一般的でした。しかし現在では、インターネット上の豊富なコンテンツにより、顧客自身が事前に十分なリサーチを行うことが当たり前の時代となりました。
さらに近年は、従来の検索エンジンに加えて生成AIを活用した情報収集の流れが本格化しています。ユーザー自らが主体的に比較検討を進める時代においては、いかに適切なタイミングで、ユーザーの意思決定を後押しする有益な情報を提供できるかが勝負の分かれ目となります。
そのため、これからのWebマーケターはWeb広告や従来のSEOだけでなく、AI検索エンジンに対する最適化である AIO や LLMO といった施策も視野に入れてBtoBマーケティングの戦略を考えなければなりません。

獲得したリードの「その後」を追えているか
BtoB マーケティングにおいて、集客チャネルから得られたリードは、その後の営業活動と密接に結びついていなければ、SQLや受注に繋がらず、最終的な売上にも繋がりません。
企業が求めているものは、売上に直結する実成果です。獲得したリードが実際にどれだけ MQL ・ SQL となり、受注に繋がったのかを追跡することや、MQLとSQLの間にある品質の乖離を埋めるためのデータ整備が不可欠です。
そのためにはWebマーケターや代理店は、広告の管理画面上のリード数だけを追いかけるのではなく、後述する広告以外のチャネルまで施策を幅を広げられるか、Webサイトの解析・改善などリードを最大化するための施策を提案できるかが求められます。
またMQLやSQLなどのデータを連携しBtoBマーケティングのリードの数だけでなく、質を高めるための戦略を立案できるかが問われています。

これからのWebマーケターに求められる考え方
前述では、Webマーケターが押さえておくべきBtoBマーケティングの全体像についてご紹介しました。ここでは全体像を踏まえた、Webマーケターが施策を立案する際に求められる考え方について解説いたします。
CPAの達成だけでは事業成長に繋がらない理由
Webマーケティングの手法の一つとして、Web 広告が活用されるケースは多いです。特に Web 広告では、広告のCPA (顧客獲得単価)を低く抑えることが重要視されがちですが、管理画面上の CPA が目標を達成していても、実際の事業成長に繋がっていないケースは少なくありません。
どれほど安い単価でリード(見込み顧客)を大量に獲得できたとしても、それがターゲットから外れたユーザーばかりであれば、その後の商談には発展しません。むしろ営業担当者の無駄なリソースを消費してしまい、結果的に事業の利益を圧迫するおそれがあります。
目先の獲得単価だけに捉われるのではなく、有効リード率や LTV (顧客生涯価値)といった実益の指標を見据えた評価が求められます。

MQL・SQLを最大化するだけでなく、質を改善するための視点を取り入れる
前述したBtoBマーケティングの全体像を踏まえ、WebマーケターはMQLの数値を最大化し、さらにSQLの数値を最大化するための取り組みを行わなければなりません。そのためには、セールス部門が行っている営業活動から得られる「売上」や「商談化率」といったフィードバックの数値を、マーケティング施策に還元して活用する必要があります。
また、MQLやSQLを最大化するためには、各集客チャネルの最適化が求められます。Web広告における多様な配信施策の実行はもちろんのこと、広告以外の領域としてAIOやLLMO対策、AIアバターによるWeb接客、さらにはメルマガ配信やオフラインでの展示会出展など、あらゆる手段を講じることが重要です。
これらすべてのチャネルから得られたデータをCRMやMAツールなどに集約し、セールス部門の活動と紐づけるデータ基盤を構築します。この基盤をもとにROI(投資収益率)まで見据えた深いフィードバックループを回すことができて、はじめて本格的なBtoBマーケティングの戦略を考える体制が実現します。
Webマーケターが押さえておくべき対策領域
前述の通り、これからのWebマーケターではBtoBマーケティングの全体像を理解し、その中でお客さまの事業に貢献するための対応領域を広げなくてはなりません。ここでは、特に押さえておくべき3つの対策領域について解説いたします。

(1)Webマーケティングの戦略設計
最初のステップは、 KGIを前提とした Web 施策の戦略構築です。単一のチャネルのみに依存するのではなく、あらゆる集客チャネルを網羅的に俯瞰した上で施策を評価する視点が必要です。
短期的な改善だけでなく、事業の成長フェーズに合わせた中長期的な視点での戦略を構築します。そのためには、お客さま経営層や事業責任者と KGI を意識したコミュニケーションを図り、売上という目標に向けて逆算した全体像を描くスキルが求められます。

(2)Web広告・サイト改善を起点とした集客支援
戦略が固まれば、実際に顧客との接点を創出するための集客基盤を構築します。 リスティング広告やディスプレイ広告などの Web 広告や、オフライン広告などを活用して集客チャネルを多角化し、リスク分散を図った上で予算配分や注力度合いを決定します。
また、広告運用の効果を最大化させるためのクリエイティブ制作体制も不可欠です。 AI も活用しつつ PDCA サイクルを素早く動かしながら、広告バナーや動画を最適化します。
さらに広告の受け皿となるWebサイトにおいては、 LPO (ランディングページ最適化)に留まらず、エンゲージメントを高めるための Web 接客ツールの導入など、包括的なサイト改善の視点が必要です。

(3)リードデータの分析、営業部隊との連携について
リードを獲得した後のフォローアップや、営業部門とのデータ連携も Web マーケターの重要な役割です。ユーザーの生データを集客施策に反映させ、 KGI や KPI の評価を広告運用と連動させます。
お客さま側とは、インサイドセールスなどの営業部隊と連携し、獲得したリードの質に対してフィードバックをもらうループを構築します。 Google アナリティクス 4 ( GA4 )などの分析ツールを複数活用し、マーケティング部門と営業部門の乖離を埋めることで、提案のクオリティと事業の成長速度は飛躍的に高まります。

事例:BtoB向け事業者さまへの支援
ここでは、当社の実際のお客さま( BtoB 向けのソフトウェア事業者さま)の事例を通じて、前述の内容についての具体的な取り組みを解説いたします。
(1)Webマーケティングの戦略設計
お客さまは、これまで検索広告での成果に課題を感じられており、当社に運用代行のご依頼をいただきました。そこでまずは、年間の事業フェーズに合わせた支援方針の変更を実施しました。
第一に、単なる広告CPAを指標とするのではなく、「有効リード数」を前提にした施策の評価とアカウント設計に改めました。 これにより、各広告キャンペーンごとに商談率・受注率を可視化できるようになり、実成果に基づいた予算設計・アカウント設計の改善を行えるようにいたしました。
(2)Web広告・サイト改善を起点とした集客支援
集客支援においては、媒体を横断して網羅性を高める施策を展開しました。これまでの検索広告を主力としつつ、動画を活用した配信によってユーザー認知を並行して獲得し、獲得チャネルの多角化を狙いました。
さらに、クリエイティブの制作とテストの体制を強化しました。広告用クリエイティブを複数制作し、高速で検証を回す仕組みを構築しました。またウェブサイト側では、弊社開発ツール「 SiTest 」を用いて画像や動画のポップアップを追加し、パーソナライズされた LP を活用することで、ユーザー主体のエンゲージメントを高める施策を実行しました。
(3)リードデータの分析、営業部隊との連携について
最も注力したのは、有効リード数の連携とお客さまとの認識合わせです。お打ち合わせの場などで、リードの質に関するヒアリングを実施し、営業部隊が感じているリアルな声を Web 広告のターゲティングやクリエイティブに反映させました。
またお客さまが実施されている、展示会などのオフライン施策で得たユーザーの商談理由や感想も、オンラインの訴求メッセージへと還元しています。また、 GA4 を活用してフォーム通過率を詳細に分析し、問い合わせフォームの課題を可視化しました。これらの取り組みにより、質の高いリードを安定して供給し、営業活動の効率化に大きく貢献しました。

まとめ:「事業部の一員」として伴走できるマーケティングパートナーへ
本エントリでは、 BtoB 向けマーケティングの全体像と、お客さまの事業成長を支援するうえで Web マーケターが備えるべき領域についてお話しいたしました。
BtoB の領域において、 Web 広告の運用だけを切り出して最適化を図る時代は終わりつつあります。最終的な「売上」という目標を達成するためには、広告運用の枠を越え、データ統合やサイト改善、そして最新の AI 技術を活用した接客までをシームレスに設計する「マーケティングパートナー」の存在が不可欠です。
当社では、事業の成果である「成約への執着」を強く持ち、お客さまと同じ視点で事業に向き合います。広告運用代行をはじめ、ウェブサイト制作から LPO 、 LLMO (生成 AI 検索時代の可視性最適化)対策に至るまで、一気通貫の Web マーケティング支援を提供しています。
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