数店舗から3事業の包括支援へ。快活フロンティア社と歩んだ「事業成長に直結する」マーケティング支援の全貌

数店舗から3事業の包括支援へ。快活フロンティア社と歩んだ「事業成長に直結する」マーケティング支援の全貌

【この記事のポイント】

  • グラッドキューブは現場の稼働状況と投資をリアルタイムに連動させ、媒体CPAを50%抑制。広告指標の追求ではなく、経営実利(P&L)に直結させることで「確実な投資」へと昇華させている。
  • 商圏戦略は画一的なターゲティングから、動線や心理的障壁まで読み解く「現場解像度」の追求へ移行。独自のマイクロ分析による空白地帯の需要開拓が、競合優位性を築く鍵になっている。
  • 一部の成功を事業全体へ迅速に横展開し、SNSやリソース支援まで多角的に統合。一気通貫の体制で「運用」を「事業成長」へ接続し、クライアントと共に走るパートナーシップが重要になる。

今回取り上げるのは、24時間フィットネスジム「FiT24」を展開する快活フロンティア社とグラッドキューブが歩んだ、パートナーシップの軌跡です。この事例は、単なる「広告運用による効率化」に留まりません。

多くの企業が直面する「デジタル上の数字と経営実利(P&L)の乖離」をいかに埋め、広告費を確実な「投資」へと昇華させるか。そのための「現場解像度」の極限までの追求と、領域横断での統合的な支援の在り方が示されています。

本記事では、CPA50%抑制という劇的な成果を生んだ背景にある本質的な変化と、事業成長を牽引する「伴走型マーケティングパートナー」の条件について解説します。

1. イントロダクション:単なる「運用代行」を超えたビジネスパートナーシップの在り方

多くの事業者が陥るマーケティングの罠、それは広告指標(CPA等)と経営実利(売上・実入会数)の致命的な「乖離」です。デジタル上の数字を合わせるだけの「運用代行」では、P&L(損益計算書)にインパクトを与えることは不可能です。

グラッドキューブが快活フロンティア社とのパートナーシップで追求したのは、この乖離の徹底した排除です。戦略という「上流の意思決定」と、具体的な「現場の戦術」をデータで高精度に接続し、マーケティング費用を単なるコストから、確実なリターンを生む「投資」へと昇華させる。事業成長を自らのミッションと捉える、戦略的パートナーシップの全貌をここに詳解します。

2. 成果による信頼の拡大:スモールスタートから事業パートナーへの軌跡

快活フロンティア社との提携は、フィットネスジム「FiT24」からスタートしました。前任のパートナーによる支援は、広告運用が中心でしたが、我々が提示したのは「事業課題の解決」です。その圧倒的なコミットメントが、以下の3段階を経て、包括的支援へと繋がりました。

  1. 第1段階:FiT24 一部店舗での試験導入 特定のエリア・店舗に絞り、現場の課題に即した運用を徹底。まずは限定的な環境で「実利に繋がる数字の精度」を証明しました。
  2. 第2段階:圧倒的成果による FiT24 全店舗への拡大 試験導入での成功モデルを迅速に横展開し、FiT24全体での集客効率を劇的に改善。投資対効果の可視化により、手法の正当性を確固たるものにしました。
  3. 第3段階:デジタルマーケティング包括的支援 FiT24での実績が「経営に資するパートナー」として認められ、快活フロンティア社の主要3事業すべての戦略立案・運用へと支援範囲を拡大。

単に露出を増やすのではなく、経営層と同じ視座で「事業成長のボトルネック」を特定し、データに基づいた最適解を出し続けたことが、この強固な関係を築いた源泉です。

3. 緻密な連携が生んだ劇的成果:媒体CPAを「半分」に抑制した運用の舞台裏

従来の「運用代行」の多くは、あらかじめ決められた予算と期間に基づき、月次のレポートを待って施策を修正する「静的な運用」に留まっていました。しかし、24時間営業のフィットネスジムという流動的なビジネスにおいて、そのタイムラグは機会損失そのものです。

グラッドキューブが徹底したのは、以下の3つの要素をリアルタイムで運用に組み込むことでした。

  1. 店舗状況に連動した投資の「緩急」
    各店舗の会員充足率やマシンの稼働状況、あるいは特定の時間帯の混雑具合など、日々刻々と変わる「現場のキャパシティ」を両社で連携。獲得を強化すべきタイミングで集中的にアクセルを踏み、逆にキャパシティが限界に近い店舗ではブレーキをかける。この緻密なコントロールにより、広告投資効果の最大化を実現。
  2. キャンペーンへの「生の反応」を即座に反映
    現場で展開されるキャンペーンに対し、来店客がどのような反応を示し、何が入会の決め手となったのか。そうした「定量データに表れにくい現場の体感値」を即座にキャッチ。これを即座にクリエイティブの訴求内容やターゲット設定にフィードバックすることで、ユーザーの「今」の決意に最も刺さるメッセージを配信し続けています。
  3. 現場解像度に基づく「判断のスピード」
    管理画面の数字を追うだけでなく、事業責任者と「今、何がボトルネックか」を常に目線を合わせて議論することで、市場の変化に対する意思決定のスピードを極限まで高めました。この「阿吽の呼吸」とも言える連携こそが、不確実な市場環境下でもCPAを半減させたまま安定させる、盤石な基盤となっています。

広告を「消費」から「確実な投資」へ

獲得効率を大幅に改善し、それを維持し続けているという事実は、単なるコスト削減以上の価値を経営にもたらします。獲得単価が予測可能になり、かつ低水準で安定することで、次なる出店計画や新たな施策への投資判断が圧倒的にクリアになるからです。

グラッドキューブの支援は、もはや「広告の枠を埋める作業」ではありません。現場のリアルとデジタルの数値を高精度に接続し、クライアントの事業成長を自らのミッションとして牽引する。この「伴走型マーケティングパートナー」としての徹底した姿勢が、CPA50%抑制という目に見える形でのインパクトへと結びついたのです。

4. エリア戦略の解像度:位置情報データと「大通り単位」のマイクロ分析

店舗ビジネスにおけるマーケティングの成否を分けるのは、デジタル上のターゲティング精度以上に、どれだけ「現場の解像度」を高く持てるかという点に集約されます。多くのマーケターが地図上に円を描き「半径◯km」という一律のターゲティングに終始する中で、グラッドキューブが追求したのは、位置情報データと物理的実態を融合させた「商圏の再定義」です。

単なる「点」としての店舗ではなく、ユーザーがそこへ至るまでの「線(動線)」と、そこへ向かう際の「心(心理的障壁)」を深く読み解く。これこそが、FiT24の成長を加速させるグラッドキューブの真骨頂です。

物理的・心理的障壁を考慮した「商圏の再定義」

しかし、データによるターゲティングはあくまで入り口に過ぎません。店舗ビジネスにおいて最も重要なのは、「地図上の1km」と「体感的な1km」は決して等しくないという事実を深く理解することです。

グラッドキューブの分析は、以下の視点から商圏を多角的に分解し、再構築します。

  • 物理的障壁の数値化: 大きな幹線道路の信号、踏切、あるいは街を分断する地形。これらは物理的な距離以上に「通うのが心理的に重い」と感じさせる大きなハードルとなります。
  • 心理的動線の把握: 主要駅やターミナルでの乗り換えの煩雑さ、あるいは街の「賑わい」の断絶。ユーザーが日常的に「どちらの方向へ足を向けるか」という心理的な慣性(生活のベクトル)を読み解きます。

この「現場の解像度」を極限まで高めることで、従来の商圏概念を覆す戦略を打ち出しました。

競合の少ないエリアからの集客:空白地帯に眠る需要の掘り起こし

分析を進める中で注目したのは、トレーニング需要がありながら競合ジムが手薄なエリア、いわば市場の空白地帯です。住宅が密集し、フィットネスへの潜在ニーズが確実に存在するにもかかわらず、本格的な設備を備えた24時間ジムが近隣にないエリアを特定。そこに住むユーザーに対して、少し足を伸ばしてでもFiT24を選ぶ理由を届ける認知形成に取り組みました。

ターゲットとしたのは、近くのジムを探している層だけではありません。設備の充実度やトレーニング環境の質を重視し、多少の距離があっても納得できるジムに通いたいと考える層です。このアプローチにより、滞在時間が長く利用頻度も高い、LTVの高いユーザーを空白地帯から呼び込むことに成功。地図上の円で一律に囲うだけのターゲティングでは接点を持てなかった、ロイヤリティの高い新規顧客層の獲得につながりました。

データと現場感覚の掛け合わせ

デジタルの力で効率を高めながらも、現場の感覚を疎かにしない。店舗周辺の交通事情や生活動線、競合の出店状況といったリアルな情報を運用に反映し続けることで、机上のデータだけでは見えない打ち手を導き出す。こうした現場起点の戦略立案が、投資対効果を最大化し、競合がひしめくエリアにおいてもFiT24の優位性を築く原動力となっています。

5. ターゲットに刺さる多角的な施策:法人プランからSNSイベントまで

デジタル広告で認知を獲得したとしても、ユーザーが実際に店舗へ足を運ぶまでには、いくつもの目に見えない心理的ハードルが存在します。グラッドキューブの支援は、単なる広告運用の枠を超え、来店までの摩擦を取り除くための多角的なアプローチへと広がっています。

法人プランによる新たな獲得チャネルの開拓

フィットネスジムにおける法人契約は、従来は福利厚生の一環として捉えられがちでした。しかし、FiT24の持つ高品質な設備と24時間いつでも利用可能という特性は、健康経営やパフォーマンス向上を重視する企業にとって十分な訴求力を持っています。

こうした切り口から法人向けのプロモーションを展開し、現在はリード獲得のフェーズまで進んでいます。今後の課題は、獲得したリードに対するナーチャリング(育成)の仕組みを整え、法人契約の成約率を高めていくことです。個人入会だけに頼らない獲得チャネルとして、法人プランの本格的な拡大は次のフェーズにおける重要なテーマとなっています。

来店前の不安を取り除くコンテンツ設計

店舗ビジネスにおいて、新規顧客が最も不安を感じるのは初めてその場所へ向かうときです。地図アプリがあっても、ビルの入り口がわかりにくい、駅からのルートに迷いそう、といった小さな不安が来店をためらわせる要因になります。

グラッドキューブはこうした心理的な摩擦に着目し、店舗ごとのアクセス情報や周辺環境をわかりやすく伝えるコンテンツの整備を進めています。静止画の地図だけでは伝わらない実際の雰囲気や道順のイメージを補完することで、初回来店時のハードルを下げる取り組みです。広告で興味を持ったユーザーが迷わず来店できる導線をつくることは、獲得効率の改善に直結する重要な施策と位置づけています。

広告の先にある顧客体験の設計

これらの施策に共通しているのは、デジタル広告をきっかけで終わらせず、ユーザーがFiT24の扉を開けるその瞬間まで、一貫した体験を設計している点です。管理画面の数字の先にいる一人ひとりのユーザーの行動をイメージし、何が障壁になり、何が背中を押すのかを分析する。広告の枠を超えたアプローチを展開することが、FiT24の持続的な事業成長を支える原動力になっています。

6.定量判断とチャネル特性の最適化:FiT24における戦略的PRとデータ活用

デジタルマーケティングの成否を分けるのは、時として「直感」ではなく、徹底した「数字の裏付け」です。グラッドキューブがFiT24の支援において一貫しているのは、すべての意思決定を「前年比・前後比較」といった緻密な定量判断に基づいて行う姿勢です。

「おそらく当たるだろう」という不確実な予測で動くのではなく、過去の膨大なデータから導き出したシミュレーションモデルを構築。投資に対するリターンを事前に予測し、リスクを極限まで最小化した上でアクセルを踏む。この「負けない戦い方」こそが、FiT24の持続的な成長を支えるマーケティングの背骨となっています。

プラットフォームの「役割」を再定義する:多角的なチャネル戦略

現代のユーザーは、一つのメディアだけで意思決定を完結させません。グラッドキューブは、各SNSプラットフォームの特性をFiT24のビジネスモデルに合わせて最適化し、期待されるアウトカム(成果)を明確に定義しています。

単に「流行っているから」という理由で配信するのではなく、各チャネルが「誰に」「どんな感情を抱かせ」「どのアクションに繋げるか」という戦略的なパズルを組み上げています。

プラットフォーム特性・強みFiT24における活用方法期待される成果
YouTube高い情報量とストーリー性タイアップ動画による施設設備や利用体験の深掘りPR高い入会意欲を持つ層の獲得・信頼醸成
TikTok爆発的な拡散力と若年層へのリーチショート動画による視覚的なベネフィット紹介Z世代を中心とした若年層への圧倒的な認知拡大
Instagramビジュアル重視、女性層への親和性UGC(ユーザー投稿)の創出とライフスタイル訴求女性層の獲得、ブランドの世界観構築
X (旧Twitter)リアルタイム性とトレンドの即時性季節イベントやトレンドに連動したモーメント施策即時的な話題化、店舗への来店促進

データを武器にした「攻め」のメディアミックス

それぞれのプラットフォームは、FiT24というブランドを多角的に形作るためのパーツです。

  • YouTubeでの「擬似体験」: 文字や静止画では伝えきれない、マシンの重厚感や施設の清潔感を詳細に解説。視聴者に「ここなら通いたい」という具体的なイメージを植え付け、確実な入会へと繋げます。
  • TikTok・Instagramでの「憧れと共感」: 視覚的なインパクトを重視し、トレーニングが日常の一部になる「かっこよさ」や「心地よさ」を演出。特にInstagramでは、実際に通っているユーザーの投稿(UGC)を促進することで、第三者視点の信頼性を積み上げています。
  • Xでの「タイミング」の最大化: 「新生活」や「夏に向けた体づくり」といった、ユーザーの「今やりたい」という感情が最大化する瞬間(モーメント)を逃さず、トレンドの波に乗せることで、投資効率を極大化させています。

確実なリターンを生む「投資としてのマーケティング」

グラッドキューブが提供するのは、単なる「広告の配信」ではありません。データを基盤にした「投資判断のサポート」です。

各チャネルから得られるフィードバックを即座にシミュレーションモデルに還元し、次なる一手へと繋げる。この高速かつ精緻なサイクルを回し続けることで、FiT24のマーケティングspendは、単なるコストを越え、「事業の未来を確約する投資」へと昇華されています。


7. まとめ:事業責任者が選ぶべき「真のマーケティングパートナー」とは

本事例を通じて証明された、事業成長を支える「真のパートナー」に不可欠な3要素は以下の通りです。

  1. KGI・MCVの共有: 単なるクリック数やCPAに逃げず、実利(入会数・利益)に直結する先行指標を経営層と握っているか。
  2. 現場のリアルを読み解く分析力: デジタルデータ、物理的障壁、競合(DiCE、自遊空間等)のサービスまで踏み込み、勝てるロジックを組めているか。
  3. 成功の横展開とスケール: 特定店舗の成功をモデル化し、事業全体の成長へと拡張する再現性を備えているか。

グラッドキューブは、クライアントのP&Lに責任を持つ「伴走型マーケティングパートナー」として、今後も快活フロンティア社のさらなる飛躍と、変化し続ける市場への挑戦を支え続けます。

記事執筆 :デジタルマーケティング戦略 専門編集担当 株式会社グラッドキューブ 柿木 亮佑

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