【この記事のポイント】
- AI検索(AI Overviews・AI Mode)の普及でオーガニックセッション数が減少するなか、「今来ているユーザーをいかに確実に転換させるか」がマーケティングの最重要課題に。セッション数を増やす施策より、CVRを高める施策のROIが相対的に拡大している。
- ウェブサイト訪問者の80〜90%は何もアクションをせず離脱する。従来のテキスト・静止画中心のWebサイトでは、「比較・購買直前」で来訪するユーザーの需要に応えられていないケースが多い。
- グラッドキューブの動画・AIアバター接客により、CVRが改善された3つの事例(アパレルEC/BtoCキャンペーンサイト/BtoB通信)を紹介。
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なぜ今、ウェブサイトにおける「接客体験」がCVR改善の最重要課題なのか
AI検索の普及が「流入の質」を変えた
2025年後半からのGoogle AI Overviews(AIO)急拡大・2026年5月のGoogle I/Oにおけるアップデートにより、オーガニック検索のクリック率は構造的に低下しています。ユーザーはGoogleの検索結果画面で完結した情報を得るため、従来ほどウェブサイトに遷移しなくなっています。実際、INSIGHT CUBEがご支援したBtoB通信インフラ企業では、生成AIの普及などの影響により検索からのセッション数が最大43%減少するという事態も起きています。
一方で、セッション数が減少するなかでもWebサイトに訪問するユーザーは、SNSのショート動画や生成AIで事前に情報収集を済ませた「比較・購買直前」の高意図層が多くなっています。これはつまり、「今来ているユーザーの質は上がっているが、数が減っている」という状況です。

INSIGHT CUBE編集部の見解:セッション数の回復にリソースを集中するより、今来訪しているユーザーのCVRを引き上げる施策のROIが相対的に高まっています。「流入を増やす」と「転換率を高める」の2軸を並行して設計することが、AI検索時代のマーケティング戦略の核になります。
従来型Webサイトの「Web接客」は限界を迎えている
もはやWebサイトは情報掲載の場ではなく、「最後の意思決定・購入を後押しする場」へと役割が変わっています。しかし、テキストや静止画を中心とした従来型のWebサイトでは、訪問者の80〜90%が何もアクションを起こさずに離脱するという厳しい現実があります。
ユーザーが本当に求めているのは「読む」体験ではなく、自分の疑問を直感的に解決し、納得して行動できる「対話・体験」です。動画やAIアバターを活用した「体験型のWeb接客」は、この需要に応える最も即効性の高いアプローチであると考え、当社グラッドキューブでは、「SiTest」「SiTest Engage」を活用した、次世代型「Web接客」の検証を進めてまいりました。

動画接客・AIアバター接客による3つの事例サマリー
| 事例 | 業種・対象ページ | 施策 | CVR改善率 |
| 事例1 | アパレルEC 商品ページ | 着用動画のPicture-in-Picture(PiP)表示 | ✅ +200.0%(購入CVR) |
| 事例2 | BtoC資格・講座サイト トップページ | キャンペーン応募フロー解説 動画ポップアップ | ✅ +122.0%(キャンペーン参加CVR) |
| 事例3 | BtoB通信インフラ トップページ | 公式キャラクターのAIアバター化 動画ポップアップ接客 | ✅ +359.8%(リード獲得CVR) |
事例1:アパレルEC「着用動画のPicture-in-Picture表示」でCVR +200.0%

課題:静止画では伝わらないサイズ感・着用感が離脱を招いていた
某アパレル企業のECサイトでは、商品の魅力を伝えきれないことが課題でした。
特にボトムス(パンツ)のサイズ感や着用感は静止画では表現が難しく、購入を検討してもらう前に離脱されていました。
施策:スクロール中も動画が追従するPicture-in-Picture(PiP)形式を採用
商品ページに、モデルが実際に着用して動いている様子を伝える動画を導入しました。さらに、ユーザーが画面をスクロールしても小さなウィンドウで動画が表示され続ける「Picture-in-Picture(PiP)」形式を採用し、サイト内の探索を妨げないシームレスな視聴体験を提供しました。
PiP(ピクチャインピクチャ):動画を再生しながら別の画面を閲覧できるUI形式。ユーザーは動画視聴と商品詳細の確認を同時並行で行えるため、視聴完了率が向上し、購買判断に必要な情報が効率的に伝わります。
結果:平均滞在時間+20秒・CVR +200.0%
テキストや写真では伝わらない情報が数秒の動画で直感的に伝わるようになり、商品ページの平均滞在時間が約20秒増加しました。ユーザーの購買意欲を引き出すことに成功し、購入CVRが200.0%の改善を実現しました。
結果:購入 CVR 200.0%改善
事例2:BtoCキャンペーンサイト「応募フローの動画解説」でCVR +122.0%

課題:複雑な特典内容がテキストだけでは伝わらず、離脱が発生していた
全国の資格・講座情報を掲載する某BtoCサイトでは、キャッシュバックキャンペーンを実施していたものの、特典内容や応募条件がユーザーに十分に伝わっていませんでした。
内容を理解しきれないまま離脱されてしまい、参加率が伸び悩んでいました。
施策:動画ポップアップで応募フローをアニメーション解説
サイトのトップページに動画ポップアップを表示させ、複雑に見える応募フローや条件をアニメーション動画で簡潔に説明する施策を実行しました。
「条件がわからない」というユーザーの不安を、視覚的・直感的に解消することを目的とした設計です。
結果:CVR +122.0%
テキストだけでは難解だった情報が「わかりやすさ」へと変わり、ユーザーの安心感と参加意欲を強く後押ししました。離脱が減少し、キャンペーン参加へのCVRが122.0%改善しました。
結果:キャンペーン参加 CVR 122.0%改善
この事例のポイント:動画ポップアップはCTAへの誘導だけでなく、「情報の理解促進」という用途でも高い効果を発揮します。テキストを読んでもらえないという前提で、動画で「先に理解させてからアクションを促す」という設計が有効です。
事例3:BtoB通信企業「公式キャラクターのAIアバター接客」でCVR +359.8%

課題:AI検索普及でセッション数が最大43%減少、リード獲得効率が悪化
「クラウドPBX」などを展開する某BtoB通信インフラ企業では、生成AIの普及などの影響により、検索からのセッション数が最大43%も減少し、リード獲得効率が悪化するという深刻な課題に直面していました。
この事例は、冒頭で述べた「AI検索時代のセッション減少」という課題を最も直接的に体現しています。
施策:AIアバターが1to1で接客し、ユーザーの関心に応じてCTAを分岐
トラフィック減少をカバーしエンゲージメントを強化するため、自社の公式キャラクターを感情豊かな「AIアバター」化し、トップページに動画ポップアップとして設置しました。
無機質なテキストボットではなく、アバターがサービスを説明し、ユーザーの興味に合わせて選択肢(CTA)を分岐させる動的な接客を実施しました。
AIアバターと従来のテキストチャットボットの違い:テキストチャットボットは「質問に回答する」受動的なUIです。AIアバターは「話しかけて関心を引き出し、最適な導線へ誘導する」能動的な接客です。特に「まだ何を求めているか自分でも明確でない」BOFU手前のユーザーに対して高い効果を発揮します。
結果:CVR +359.8%(AI検索流入減の課題をWeb接客強化で突破)
人に話しかけられているようなあたたかいコミュニケーションがユーザーの心を掴み、サイト回遊率が向上しました。資料請求やお問い合わせフォームへの到達率が大幅に上昇し、CVRは従来比で359.8%改善という結果を達成しました。
セッション数の減少という逆境下において、AIアバター接客が単なるブランディング施策にとどまらず、直接的なコンバージョンを生み出す強力な起点になることが実証された事例です。
結果:資料請求/問い合わせ完了 CVR 359.8%改善
事例から導く「AI検索時代のCVR改善の法則」

法則①:「来ているユーザーの数」より「来ているユーザーへの接客品質」に投資する
3事例に共通するのは、流入量を増やすのではなく、今来訪しているユーザーへの「体験品質」を高めることでCVRを劇的に改善したという点です。
AI検索の普及でオーガニック流入が構造的に減少する時代において、このアプローチのROIは特に高くなります。
法則②:情報は「読ませる」より「体験させる・見せる」
テキストで伝えられる情報量には限界があります。着用感・応募フロー・サービスの品質など、これらはすべて、動画や対話形式で初めて直感的に伝わる情報です。
「難しい情報を動画で理解してもらってからアクションを促す」という設計が、現代のユーザー行動に合致しています。
法則③:接客のパーソナライズがコンバージョンの決め手になる
事例3のAIアバターが示すように、ユーザーの関心に応じてCTAを分岐させる「1to1の接客設計」がCVR最大化の鍵です。
画一的な情報提供ではなく、ユーザーの状態を動的に判断した接客体験の提供が、AI検索時代の差別化ポイントになります。
「来訪者を逃さない」Web接客体験の設計を始める
「動画接客」「AIアバター接客」「パーソナライズによる1to1コミュニケーション」これらを現場のマーケターがノーコードで実装できるプラットフォームが「SiTest Engage(サイテスト エンゲージ)」です。
また、CVR改善施策の土台となるヒートマップ・ABテスト・セッション分析などが必要な場合は「SiTest(サイテスト)」で対応しています。
※なお、SiTest でも 同様に「動画接客」「AIアバター接客」「パーソナライズによる1to1コミュニケーション」の実施は可能です。
AI検索時代に「来ているユーザーを確実に転換させる」体制の構築に向け、まずは現状の課題から整理しましょう。
まとめ:AI検索でセッションが減るほど、接客体験への投資が効く

AI Overviews・AI Modeの普及によって、ゼロクリック検索は急速に拡大し、今後も止まりません。オーガニックトラフィックが構造的に減少するこの時代において、Webサイトに求められる役割は「情報掲載の場」から「確実にコンバートする接客の場」へと根本的に変わっています。
今回ご紹介した3つの事例が示すように、動画やAIアバターを用いた接客体験の強化は、セッション数の減少という逆境を突破する最も即効性の高いアプローチの一つです。「減少するトラフィックへの対策」と「今来ているユーザーへの接客強化」を並行して設計することが、2026年以降のWebマーケティングの核心となるでしょう。
【参照・引用出典】
グラッドキューブ SiTest Engage 支援事例(アパレルEC):社内一次データ
グラッドキューブ SiTest Engage 支援事例(BtoCキャンペーンサイト):社内一次データ
グラッドキューブ SiTest Engage 支援事例(BtoB通信インフラ企業):社内一次データ


