2027年「ググる」 はなくなるのか?Google CEOが示した「エージェント型検索」と今すぐ取るべき3つの対策

2027年「ググる」 はなくなるのか?Google CEOが示した「エージェント型検索」と今すぐ取るべき3つの対策

2026年4月7日、Google・Alphabet のCEO サンダー・ピチャイ氏(以下、ピチャイ氏)が、Stripe の共同創業者ジョン・コリソン氏(以下、コリソン氏)と投資家のエラド・ギル氏(以下、ギル氏)が主宰するポッドキャストCheeky Pintに出演しました。

パブのようなカジュアルな場で行われた1時間以上の対談は、これまでの決算説明会や公式インタビューでは語られなかった具体的な発言を多数含み、デジタルマーケティングに関わる全員が知るべき内容が詰まっています。

本稿では、ポッドキャストの書き起こしを直接参照しながら、ピチャイ氏の発言を日本語訳した上で、日本のマーケティング責任者が今すぐ取るべき行動を解説します。

【記事要約】

  • GoogleのCEO サンダー・ピチャイ氏がポッドキャストで、検索の未来像を「エージェントマネージャー」と表現し、ユーザーが情報を探すのではなく、AIが代わりにタスクを完結する「エージェント型検索」への移行を示唆
  • 人間が一切関与しないエージェントシステムがいつ頃実現するかという問いに対して「2027年が重要な転換点」と述べた
  • この変化は「ゼロクリック化の加速」を意味し、「備える側」と「備えない側」の差が、2027年を境に決定的なものになる

1. 「エージェント型検索」で「情報を探す行為」そのものが消える

ギル 氏が「検索の将来をどう考えているか」と問うと、ピチャイ氏はこう答えました。

続けて、「検索は10年後も存在するのか」と問われると、以下のようにも答えました。

これまでの検索は「キーワードを入力→リンク一覧を見る→自分で選んでクリック→ページを読む」というプロセスでした。
ピチャイ氏が描く未来では、このプロセス全体が完全にAIエージェントに代行されます。ユーザーは「調べる」のではなく、「依頼する」だけになります。

また、注目すべき点として、1時間を超えるインタビューの中で、ピチャイ氏は「Webサイト」をユーザーの行き先として一度も言及しませんでした。
これはデジタルマーケティング業界にとっては、かなり重たい「沈黙」です。

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また、ピチャイ氏はこんな言い方もしています。

以前は5年・10年先を見越して戦略を立てる必要がありましたが、今はAIの進化が早すぎて、1年先すら正確には読めない
ピチャイ氏自身、Google CEOとしてそれを認めています。


2. AIとAIエージェントは2027年に劇的に進化する

コリソン氏が「完全に人間を介さないエージェント型業務プロセス」の実現、例えば「財務予測の自動化はいつ実現するか」と問うと、ピチャイ氏はこう答えました。

さらにピチャイ氏は社内ツール「Jet Ski(外部名称:Antigravity)」についても語りました。

つまり、Google 自体も自社製品の「Antigravity」を活用して「エージェント型の働き方」を実験しており、一部のチームは実際にAIが作業の大部分を担う体制に移行しています。

ピチャイ氏自身もこのツールを使って「この製品をリリースしたんだけど、みんなはどう思ってる?みんなが話題にしている最悪の点5つを教えてくれ」と問いかけているそうです。

2027年に「日常業務」が大きく変わる可能性を示唆

さらに、ピチャイ氏は「2027年は特定の分野で大きな変曲点になる」と明言しました。

彼が具体的に例示したのは財務予測業務です。

2027年には、マーケティングの予算計画・レポーティング・キャンペーン分析、あるいは営業の商談管理・予実管理といった、これまで人間が時間をかけてやっていた日常業務の多くが、AIが下書きを作り人間が判断するだけのプロセスに変わり始めるということを示唆しています。

また、これに対して、対談相手のコリソン氏は「インテリジェンス・オーバーハング(AIが実際に持てる能力と、組織が現在使っている能力のギャップ)」という概念を提示しました。

これは、インタビューで最も実務的に重要な指摘のひとつです。
日本企業の多くは、すでに使えるAIの能力を十分に活用できていない「過剰供給」状態に直面しています。

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3. 企業のマーケティングにどう影響するか:3つの構造的インパクト

① 「訪問してもらう」から「選ばれる」への根本転換

これは最も大きな転換点です。これまでのマーケティングは「ウェブサイトを人間に見つけてもらい、クリックしてもらい、ページを読んでもらう」ことが前提でした。

しかし、AIエージェントが情報収集を代行する世界では、ユーザーがあなたのサイトを「訪問する」という行為自体が消える可能性があります。

重要なのは、エージェントが「このブランドは信頼できる」と判断する情報環境が整っているかどうかです。

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② トラフィックは「量」から「質」へ:ゼロクリック時代への対応

AI Overviews(旧SGE)の普及により、単純な疑問への回答は検索結果画面内で完結します。ピチャイ氏の「AI検索はゼロサムゲームではない」という主張は一貫していますが、総検索数の成長と個別サイトへの流入は別の指標です。

Googleが「より多くの人がより多く検索する」という点で正しかったとしても、個々の企業やメディアへの検索流入が減少している事実は否定できません。

この現実を直視した上で、企業はKPIをPVやセッション数から「ブランド指名検索数」「AIエージェントへの引用率」「CVR」へとシフトさせる必要があります。

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③ 「購買代行」という新しい競争軸:エージェントに選ばれるブランドへ

ピチャイ氏はSearchとGeminiの共存について「両者は重なる部分もあれば、根本的に分岐する部分もある。両方を持って、それを受け入れることが大切だ」と述べています。

これが意味するのは、「検索ボックスに文字を打ち込む」という行為と「AIに話しかけてタスクを依頼する」という行為が並行して存在するということです。

しかし後者が拡大する中で、AIに「この課題にはA社のサービスが最適です」と推薦されるかどうかが、新たな競争軸になります。

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4. 企業が今すぐ取るべき具体的アクション

アクション①:自社ブランドの「AI可読性」を診断・整備する

エージェント型検索時代の最優先課題は、AIが自社を正しく「認識」できる情報環境を整えることです。

まず自社名・サービス名・ブランド名をChatGPT・Gemini・Perplexity で検索し、どう説明されているかを確認してください。誤った情報や競合に負けている記述があれば、それが今の課題です。

次に構造化データ(Schema.org)の整備として、製品・価格・評価・企業情報を機械が読み取りやすい形でマークアップします。

そして ITreview・BOXILなどの第三者レビューサイトでの評価強化と、Wikipedia・専門メディアでの正確な言及を増やすことが、AIが「信頼できる情報源」として認識する根拠を積み上げます。


「AIに選ばれるブランド」になるための第一歩

上記のアクション①を実行しようとしても、「今自社がAIにどう認識されているか」を体系的に把握できていない企業が大半です。

グラッドキューブが提供するLLMOA(エルモア)は、ChatGPT・Gemini・AI Overviewsなど主要な生成AIが自社ブランドをどう認識・引用しているかを可視化し、LLMO施策の立案から実行までをワンストップで支援するサービスです。

まず現状を数字で把握し、2027年に向けた戦略を実施しましょう。

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アクション②:「Human Web」と「Agentic Web」の両方を設計する

ピチャイ氏は将来的に「Human Web(人間が閲覧するWeb)」と「Agentic Web(AIエージェントが処理するWeb)」の2層が共存すると述べています。この2層への対応を今から設計する必要があります。

Human Web 向けには、人間が訪問したときに高い体験を提供する「LP・コンテンツ・動画接客」を整備します。

Agentic Web 向けには、「構造化データ・クリーンなAPI・一次情報コンテンツ(独自調査・事例・比較データ)」を充実させます。

特に Agentic Web で重要なのは、「AIが要約して提示したくなる独自の一次情報」です。他社が持っていないデータや知見を継続的に発信し続けることが、AIに引用される理由になります。


「Human Web」側の体験を高めるために、ウェブサイト上の接客を自動化する

Agentic Web 対策と並行して、Human Web 側に来訪したユーザーを確実にCVへ導く体験設計も不可欠です。AIエージェントが事前調査を終えたユーザーがサイトに来たとき、そのユーザーはすでに購買意欲が高い状態にあります。

グラッドキューブのSiTest Engageは、流入経路・行動履歴に応じたAIアバター接客・動画ポップアップ・ピクチャインピクチャをノーコードで実装できるプラットフォームです。

「エージェントに選ばれた後、サイトで確実に刈り取る」体制を整えます。また、SiTestのヒートマップ・ABテスト・EFOで、流入したユーザーがどこで離脱しているかを継続的に改善することも重要です。

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アクション③:社内のAIエージェント活用を「2026年中に」始める

ピチャイ氏は社内でのAIエージェント活用について明確なタイムラインを示しています。

「Google社内には、すでにより根本的な変化を遂げたグループがある。私の大きな仕事は、特に2026年中に、そのやり方をより多くのグループに広げることだ」という明言をしています。

つまり、2027年の変曲点に間に合わせるためには、2026年中に社内でのAIエージェント活用を始めておく必要があります。

マーケティングチームが取り組める第一歩として、市場調査・競合分析・週次レポートの自動生成・広告コピーの一次案作成からAIエージェントを導入し、人間は「戦略的判断」と「ブランドの品質担保」に集中する体制を作ることを推奨します。


組織のAIリテラシーを底上げする

社内でAIエージェントを導入しようとしても、チームメンバーのAIリテラシーが追いつかなければ機能しません。特に日本企業では、生成AIの業務活用を体系的に学ぶ機会が整備されていないケースが多く見られます。

グラッドキューブが提供するリスナビ e-ラーニングは、生成AIの業務活用に特化したリスキリングプログラムです

マーケティング担当者がAIエージェント時代に必要なスキルを体系的に身につけるための学習基盤として活用できます。

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5. 結論・まとめ—「備える側」と「備えない側」の分岐点

ピチャイ氏のポッドキャストを整理すると、検索の未来像はこのようにまとめられます。

現在の Google 検索 は AI Overviews の普及でゼロクリック化が進み、来年から再来年にかけてはAIエージェントが情報収集・比較・購買代行を担う「Agent Manager」型に進化し、2027年には非エンジニアリング業務でも完全なエージェント型ワークフローが主流になる。

これがピチャイ氏の描く近未来です。

「モデルは1年後にドラマチックに変わっているだろう。その曲線自体に乗っていくことが刺激的だ」とピチャイ氏は語っています。

このインタビューが示す最大の示唆は、単純明快です。

「備える側」と「備えない側」の差が、2027年を境に決定的なものになるということです。

AIに選ばれるブランドになるための「情報環境整備」「Human Webの体験向上」「社内のAIエージェント活用」この3つを2026年中に動かし始めることが、AI時代のマーケティングで勝ち残るための最短経路です。

AI時代の検索対策を今すぐ対策をしたい、または現状把握からしたいという企業様はお気軽にお問い合わせください。


一次情報出典: Cheeky Pint Podcast「The history and future of AI at Google, with Sundar Pichai」(2026年4月7日公開) 

参照分析: 

What I Learned About The Future Of Search And AI From Sundar Pichai’s Latest Interview」:(Search Engine Journal)https://www.searchenginejournal.com/what-i-learned-about-the-future-of-search-and-ai-from-sundar-pichais-latest-interview/571376/

What Pichai’s Interview Reveals About Google’s Search :(Search Engine Journal)Directionhttps://www.searchenginejournal.com/what-pichais-interview-reveals-about-googles-search-direction/571574/

What Pichai’s Interview Reveals About Google’s Search Direction:(Search Engine Journal)https://www.searchenginejournal.com/what-pichais-interview-reveals-about-googles-search-direction/571574/

記事執筆:株式会社グラッドキューブ 佐谷 建斗