AIの引用元ランキング|比較・検討では企業サイトが約半数【LLMOA(エルモア)による5モデル23万件調査】

AIの引用元ランキング|比較・検討では企業サイトが約半数【LLMOA(エルモア)による5モデル23万件調査】

【記事の要約(ここだけでもポイントは掴めます)】

AI がおすすめのサービスや選び方を答えるとき、根拠として引用しているのは主に企業のサイトです。5つの AI モデルの回答に含まれた23万件の引用を分類すると、その実態が見えてきました。

  • 引用元の約半数が企業サイト: 引用元の54.3%が、商品・サービスを扱う企業のサイトでした。比較・口コミなどの第三者メディアは23.8%です
  • 自社サイトは3.5%どまり: 他の企業のサイトは50.8%で、自社サイトの約15倍引用されています
  • Wikipedia はほぼ引用されない: 引用全体の0.07%でした。一般的な「AI 引用ランキング」とは結果が大きく異なります
  • AI モデルごとに引用元の傾向が違う: AI モードは Google マップの店舗情報が12.3%、AI Overviews は YouTube が約5.0%など、AIモデルによって偏りがある
  • 「おすすめ◯選」記事の約半数は企業が書いている: 推薦を求める質問で引用された「ランキング・比較記事」は、「企業のオウンドメディア」と「比較・情報メディアや口コミポータル」が、ほぼ半分ずつでした

自社のテーマで AI がどのサイトを根拠にしているかを確かめ、他の企業の記事や比較記事の中で自社がどう扱われているかを把握することが最初の一歩です。

AI 検索の時代に SEO の何が変わったのかは「AI時代のSEOとは|「SEOは終わった」は誤解、変わったのは評価のルール」で整理しています。本記事では、AI が回答の根拠としてどんなサイトを引用しているのかを、AI モデル別の実測データで示します。自社サイトの引用率・言及率の定義と計測の手順は「AI引用率の計測方法|生成AIの言及率を自社で測る4ステップ」をご覧ください。

本記事のデータは、株式会社グラッドキューブが提供する AIO・LLMO 対策プラットフォーム LLMOA(エルモア)で計測した21サービスの回答データ(2026年3〜9月計測、回答総数25,281回、引用総数236,185件)に基づいています。計測した質問は、商品・サービスの購入や比較検討の場面を想定したもので、約8割が候補を挙げさせる「推薦型」の質問です。各データは個別企業を対象とした匿名化データで、AI 全般や各業界全体の傾向を代表するものではありません。生成 AI の回答はアルゴリズムの変動によって短期間で変わるため、今後も同じ傾向が続くとは限りません。


目次 非表示

結論:比較・検討の質問では、AIの引用元の約半数は他の企業のサイト(自社サイトは3.5%)

AIの引用元の54.3%は企業サイト、第三者メディアは23.8%

この記事中での「AI の引用元」とは、AI が回答を作るときに根拠として参照し、回答の中にリンクとして示したページのことを指します。本記事では、5つの AI モデルの回答に含まれた引用236,185件を、発信元の種類ごとに分類しました。

分類の結果、引用元の54.3%は企業サイトでした。本記事でいう企業サイトとは「自社の商品・サービスを扱う企業が運営するサイト」のことで、商品ページだけでなく、同じドメインで運営されているコラムやブログ(オウンドメディア)も含みます。

次の表は、AI の引用元を発信元の種類ごとにまとめたものです。自社の情報を AI に届けるには、どの種類の発信元が重要かを判断する材料になります。

発信元の種類割合主な例
企業サイト(オウンドメディア含む)54.3%他の企業の商品ページ・コラム、自社サイト
比較・情報メディア/口コミ・予約ポータル23.8%比較・ランキングサイト、口コミサイト、施設検索・予約サイト
UGC・SNS・動画7.9%YouTube、note、Yahoo!知恵袋、Reddit、Instagram
求人サイト3.7%求人検索サイト
地図・店舗情報3.3%Google マップの店舗情報
EC・モール・アプリストア2.8%通販モール、アプリストア
ニュース・プレスリリース2.5%ニュースサイト、PR TIMES
公的機関・業界団体・百科事典1.9%省庁、業界団体、Wikipedia

※21サービスそれぞれで割合を出し、平均した値です。

比較サイトや口コミサイトなどの第三者メディアは23.8%で、企業サイトの半分以下でした。AI は比較・検討の質問に答えるとき、第三者メディア以上に、企業自身が発信している情報を根拠にしているということです。

他の企業のサイトは50.8%、自社サイトは3.5%

企業サイトの内訳を見ると、構図がさらにはっきり見えてきます。

企業サイトの内訳平均中央値
自社サイト3.5%2.3%
他の企業のサイト50.8%49.8%
うち、計測で競合として登録していた企業5.8%4.5%
うち、それ以外の企業45.0%44.8%

他の企業のサイトは、自社サイトの約15倍引用されていました。注目したいのは、その大半が計測で競合として登録していなかった企業だという点です。ツールの比較記事を書いている広告代理店やマーケティング会社、関連する製品を扱う大手企業などが、AI の回答の根拠になっています。

自社の名前を AI に挙げてもらいたいと考えるなら、自社サイトを整えるだけでは足りません。自社のテーマで、どの企業の、どんな記事が根拠にされているのかを知ることが出発点になります。

なお、「AIの回答根拠、自社サイトは平均8.7%だけ」で紹介した8.7%とは、対象のサービス数と集計の方法が異なるため、数値を直接比べることはできません。どちらの調査でも、自社サイトが AI の引用元の1割に届いていない点は共通しています。

一般的な「AI引用ランキング」と結果が違う理由

一般に公開されている複数の調査では、Wikipedia が1位や2位に入ることが多くあります。一方、今回の計測では、Wikipedia の引用は全体の0.07%でした。AI モデル別に見ても、最も多い Perplexity で0.11%です。

この差は、計測した質問の種類によるものと考えられます。用語の意味や出来事を尋ねる一般的な質問では、百科事典が根拠として使われやすくなります。一方、今回計測したのは「おすすめのサービスは?」「どこに頼めばいい?」といった、商品・サービスを比較・検討する場面の質問です。こうした質問では、AI は百科事典ではなく、実際にサービスを提供している企業や、それを比べている記事を根拠にしています。

今回の調査では、そのような「比較・検討」を目的としたプロンプトを中心に構成されているため、より購買・比較検討の場面に近い引用元となっています。


AIの引用元ランキング:発信元の種類別に見ると何が多いか

1位は企業サイト、2位は比較・情報メディア、3位は口コミ・予約ポータル

発信元の種類をさらに細かく分け、引用の多い順に並べました。自社が情報を出している場所が、AI の引用元として上位にあるかを確認するための表です。

順位発信元の種類割合
1位企業サイト(自社・競合を除く)45.0%
2位比較・情報メディア15.5%
3位口コミ・予約・施設検索ポータル8.3%
4位競合サイト(計測で登録した企業)5.8%
5位UGC・SNS・Q&A5.3%
6位求人サイト3.7%
7位自社サイト3.5%
8位地図・店舗情報3.3%
9位EC・モール・アプリストア2.8%
10位動画2.6%
11位ニュース・プレスリリース2.5%
12位公的機関・業界団体1.7%
13位百科事典・用語辞典0.2%

※21サービスそれぞれで割合を出し、平均した値です。

自社サイトは13種類中7位でした。AI の回答の根拠としては、比較メディアや口コミポータルよりも少なく、求人サイトと同じ程度しか使われていません。

他の企業のサイトの割合は、サービスによって24%〜84%と差が大きい

他の企業のサイトの割合は、サービスによって24.1%〜83.5%と大きく異なりました。他の企業のサイトとして引用されていたものは、おおむね次の3つのパターンに分かれます。

  • ① 同業他社の商品・サービスページ: 印刷のように「どこに頼めるか」を尋ねる質問では、AI が同業他社の商品ページを直接引用していました
  • ② 同業や関連する大手企業の解説記事: 通信回線や電話システムのように仕組みの理解が必要なテーマでは、関連企業が書いた用語や方法の解説記事が根拠になっていました
  • ③ 企業が書いた「おすすめ◯選」の比較記事: BtoB のツールや広告代理店、格安スマホのように選択肢が多いテーマでは、企業がオウンドメディアで公開している比較記事が根拠の中心でした

特に③では、同業の企業が自社を含めて書いた「おすすめ◯選」記事が、AI の回答の根拠として使われています。自社が載っていない比較記事が引用されれば、AI の回答にも自社の名前は出にくくなります。


複数のサービスで引用された主要プラットフォームはどこか

Googleマップ・YouTube・my-bestが、多くのサービスで引用元になっている

計測した21サービスのうち10サービス以上で引用されていた主要プラットフォームを、引用の割合が高い順にまとめました。業種を問わず AI が根拠にしやすい場所を把握するための表です。

プラットフォーム全体AI OverviewsAI モードChatGPTGeminiPerplexity
Google マップの店舗情報3.26%1.94%12.31%0.65%0.00%0.02%
YouTube2.49%4.97%3.51%0.13%1.17%1.47%
my-best1.42%1.93%1.27%1.52%1.10%1.47%
note0.81%0.82%0.75%0.20%0.78%1.13%
Reddit0.80%1.06%0.89%0.88%0.37%0.04%
Yahoo!知恵袋0.70%1.51%0.33%0.01%0.00%0.70%
楽天市場0.54%0.64%0.16%0.15%0.72%0.71%
PR TIMES0.41%0.24%0.31%0.65%0.35%0.40%
Instagram0.16%0.25%0.30%0.00%0.00%0.03%
Wikipedia(全言語)0.07%0.04%0.02%0.01%0.07%0.11%

※引用全体に占める割合。21サービスそれぞれで割合を出し、平均した値です。

1つのプラットフォームが占める割合は大きくても3%台です。AI の引用元は特定の有名サイトに集中しているわけではなく、テーマごとに異なる多数のサイトに分散しています。

Google系のAIは、YouTube・Yahoo!知恵袋・Googleマップを引用しやすい

プラットフォームの使われ方は、AI モデルによってはっきり違います。

  • Google AI モード: 引用の12.31%が Google マップの店舗情報でした。店舗や施設を探す質問では、Google ビジネスプロフィール(Google マップに表示される店舗情報)が回答の根拠になります
  • Google AI Overviews: YouTube が4.97%、Yahoo!知恵袋が1.51%と、5つのモデルで最も高い割合でした
  • ChatGPT: YouTube は0.13%、Yahoo!知恵袋は0.01%で、動画や Q&A サイトをほとんど引用していません

店舗型のビジネスなら Google ビジネスプロフィールの情報を整えること、Google の AI を重視するなら YouTube や Q&A サイトで自社がどう語られているかを確認することが、AI の引用元に入るための具体的な入り口になります。


AIモデルごとに、よく引用する発信元はどう違うか

ChatGPTとGeminiは引用の約半分が小規模サイト、Google系は約3割

5つの AI モデルごとに、発信元の構成を比べました。重視する AI モデルによって、情報を出すべき場所が変わるかを判断するための表です。

発信元の種類AI OverviewsAI モードChatGPTGeminiPerplexity
企業サイト(自社含む)29.0%26.5%24.4%25.7%25.4%
比較・情報メディア/口コミ・予約ポータル18.1%14.5%11.9%14.4%21.5%
UGC・SNS・動画11.3%7.8%2.0%4.5%5.9%
地図・店舗情報1.9%12.3%0.7%0.0%0.0%
ニュース・プレスリリース1.2%1.5%3.1%1.6%1.8%
公的機関・業界団体・百科事典1.5%1.5%3.7%1.3%1.5%
求人・EC5.6%3.2%3.8%3.8%5.5%
小規模サイト
(※引用回数の少ないサイト)
31.4%32.7%50.4%48.6%38.3%

※21サービスそれぞれで割合を出し、平均した値です。各列の合計は100%です(四捨五入のため一部99.9%)。
※この表の「小規模サイト」は、引用回数が少なく、1件ずつは分類していないサイトです。無作為に抽出して分類したところ、その約7割は企業サイトでした。これを加えると、5モデル全体の企業サイトの割合は54.3%になります(詳細は結論の章の数値)。小規模サイトの中身は AI モデルによって異なる可能性があり、モデルごとに割り振ると誤差が大きくなるため、この表では分けずに示しています。

モデルごとの特徴は次のとおりです。

  • Google AI Overviews: UGC・SNS・動画が11.3%と、5つのモデルで最も多く引用していました。企業サイトの割合も29.0%で最も高い結果です
  • Google AI モード: 地図・店舗情報が12.3%で、店舗や施設を探す質問に強く表れています
  • ChatGPT: 引用の50.4%が小規模サイトでした。ニュース・プレスリリース(3.1%)と公的機関など(3.7%)の割合も、5つのモデルで最も高い結果です
  • Gemini: ChatGPT と同じく、引用の48.6%が小規模サイトでした
  • Perplexity: 比較・情報メディアと口コミ・予約ポータルが21.5%で、第三者メディアを最も多く引用していました

Googleの2つの AI (Overviews、AIモード)は、大手のサイトや YouTube・Google マップといった特定の場所を引用する割合が高く、ChatGPT と Gemini は、有名なサイトに限らず幅広いサイトから情報を拾っています。

1回の回答で引用するサイトの数は、Perplexityが12.7件、Geminiが5.2件

引用の数そのものも、AI モデルによって2倍以上の差がありました。

AI モデル引用がある回答の割合1回の回答あたりの引用数(平均)
Perplexity100%12.7件
Google AI Overviews98%11.5件
Google AI モード94%10.5件
ChatGPT80%7.3件
Gemini76%5.2件

Perplexity と Google の2つの AI は、ほぼすべての回答に引用を付け、1回あたり10件以上のサイトを示していました。一方、ChatGPT と Gemini は、引用のない回答が約2割あり、1回あたりの引用数も少なくなっています。引用の枠が少ない AI ほど、引用元に選ばれる競争は厳しくなります。


5つのAIモデルは同じサイトを引用しているのか

5モデルすべてが引用したドメインは4.5%だが、引用の42.0%がそこに集まる

同じサービスについての質問で、5つの AI モデルが引用したドメイン(サイト)がどれだけ重なっているかを調べました。

  • 5つのモデルすべてが引用したドメインは、全体の4.5%でした
  • ただし、引用回数で数えると、引用の42%がこの5モデル共通のドメインに向いていました

つまり、AI の引用元には「どのモデルも繰り返し引用する定番のサイト」が少数あり、引用の約4割がそこに集まっています。残りの約6割は、モデルごとに異なるサイトに分散しています。

自社の分野でこの定番のサイトがどこかを特定できれば、1か所の対策で複数の AI モデルに効く可能性があります。

例外:ChatGPTは、他のAIが引用しなかったサイトを引用する傾向にある

同じサービスの質問で、そのモデルだけが引用し、他の4つのモデルは一度も引用しなかったドメインへの引用が、引用全体に占める割合は次のとおりです。

AI モデル自分だけが引用したドメインへの引用
ChatGPT24.9%
Gemini21.4%
Perplexity16.3%
Google AI モード13.1%
Google AI Overviews3.9%

ChatGPT は、引用の約4分の1を、今回の計測で他の AI が引用しなかったサイトから取っていました。その多くは引用回数の少ない小規模なサイトで、ChatGPT は幅広いサイトから情報を拾っているということです。反対に、Google AI Overviews は、ほぼすべての引用が他のモデルと共通のサイトでした。

Google AI Overviews で引用されているサイトは他の AI でも引用されやすく、ChatGPT は独自に引用元を確認する必要があるということです。


どんな種類のページが引用されているか(AI Overviews・AIモード・ChatGPT・Perplexity)

ここからは、引用されたページの種類(ランキング記事、解説記事、商品ページなど)を見ていきます。

Geminiを含めない理由:Gemini は API の仕様上、参照元を Google の転送用 URL とドメイン名で返します。そのため今回の計測では、Gemini の引用の約6割で参照したページを特定できず、ページの種類の集計は4つの AI モデルを対象としています。発信元(ドメイン単位)の集計には Gemini も含めています。

おすすめを聞く質問では、8〜9割の回答がランキング・比較記事を引用

4つの AI モデルで、引用されたページの種類を質問の型ごとに比べました。

ページの種類推薦型の質問解説型の質問
ランキング・比較・口コミ記事40.8%7.6%
解説・コラム記事19.6%59.9%
商品・サービス・店舗ページ15.3%12.2%
トップページ5.0%0.9%
地図・店舗情報4.5%0.0%

※推薦型:「おすすめは?」「どこがいい?」など候補を挙げさせる質問。解説型:「〜とは」「〜の方法」など、仕組みや方法を説明させる質問。21サービスそれぞれで割合を出し、平均した値です。

推薦型の質問では引用の40.8%がランキング・比較記事、解説型の質問では59.9%が解説・コラム記事でした。質問の型によって、AI が根拠にするページの種類はほぼ入れ替わります。

推薦型の質問で、引用のある回答のうちランキング・比較記事を1件以上引用した回答の割合は、Perplexity で90.2%、Google AI Overviews で88.7%、Google AI モードで83.3%、ChatGPT で67.2%でした。AI がおすすめを答えるとき、ほとんどの回答でランキング・比較記事が根拠に入っています。

「おすすめ◯選」記事の約半数は、メディアではなく企業が書いている

引用されたランキング・比較記事の発信元を調べると、企業のオウンドメディアと、比較・情報メディアや口コミポータルが、ほぼ半分ずつでした(推計)。

「おすすめ◯選」のような比較記事というと、比較サイトやアフィリエイトメディアが書くものという印象があるかもしれません。しかし AI の引用元としては、広告代理店やツールの開発会社など、商品・サービスを扱う企業自身が書いた比較記事が、メディアと同じくらい使われていました。


LLMOA(エルモア)の調査データから考える、AIの引用元に入るために今すぐできる3つのこと

① 自社のテーマで、AIがどのサイトを引用しているかを確認する

最初にやるべきことは、自社の顧客が AI にしそうな質問について、AI がどのサイトを根拠にしているかを確かめることです。引用元の約半数は他の企業のサイトで、その多くは競合として意識していない企業でした。自社が想定していない企業の記事が、AI の回答を形づくっている可能性があります。

確認するときは、AI モデルを1つに絞らないことも大切です。Google AI Overviews で引用されているサイトは他の AI と共通していることが多い一方、ChatGPT は引用の約4分の1を、他の AI が引用しなかったサイトから取っています。

② 重視するAIモデルに合わせて、情報を出す場所を見直す

AI モデルごとに、引用しやすい発信元は異なるため、対策も異なります。

  • Google AI モードを重視する店舗型のビジネス: Google ビジネスプロフィールの営業時間・サービス内容・写真などを最新にする。引用の12.3%が店舗情報でした
  • Google AI Overviews を重視する場合: YouTube や Yahoo!知恵袋などで、自社や自社の分野がどう語られているかを確認する。UGC・SNS・動画の引用が11.3%と最も多いモデルでした
  • ChatGPT を重視する場合: 自社サイトの商品・サービスページや、プレスリリースの情報を正確にしておく。ニュース・プレスリリースが3.1%と5つのモデルで最も高く、引用の約半分は小規模サイトのため、大手メディア以外での露出も確認しておく

③ ランキング・比較記事に「載っているか」「どう書かれているか」を確認する

推薦型の質問では、8〜9割の回答がランキング・比較記事を引用していました。ただし、同じ質問・同じ AI モデルの回答同士で比べると、ランキング・比較記事が引用された回答の言及率(自社名が回答に登場した割合)は、引用されなかった回答より平均3.2ポイント高い程度でした(95%信頼区間:1.3〜5.1ポイント)。自社サイトが引用された場合の差(オッズ比8.7倍)と比べると、効果はずっと小さいということです。

大切なのは、AI が引用している比較記事に自社が載っているか、どのように紹介されているかです。引用されている比較記事を洗い出し、自社が載っていない場合は、掲載の依頼や情報提供ができるかを検討してください。比較記事の約半数は企業のオウンドメディアが書いたものなので、自社のオウンドメディアで、読者が選ぶための比較や選び方の情報を発信することも選択肢になります。

LLMOA(エルモア) で、自社のテーマの引用元を確認する

AI がどのサイトを根拠に答えているかは、AI モデルや質問によって大きく変わります。自社のテーマの引用元を把握するには、質問ごと・AI モデルごとに、回答と引用された URL を記録し続ける必要があります。

グラッドキューブの LLMOA(エルモア)では、情報源分析で、回答の根拠として引用されたドメインや URL を AI モデル別に確認できます。他の企業のどの記事が引用されているのか、自社が載っていない比較記事はどれかを見つける起点として活用できます。


調査の概要と注意点

21サービス・5モデル・引用236,185件を、発信元とページの種類で分類

項目内容
計測ツールLLMOA(エルモア)
計測期間2026年3〜9月(サービスごとに約30〜90日間)
対象21サービス(BtoB 6サービス・BtoC 15サービス)
AI モデルGoogle AI Overviews、Google AI モード、ChatGPT(gpt-4o-mini)、Gemini(gemini-2.5-flash)、Perplexity(sonar)
回答数25,281回
引用数236,185件(ドメイン数11,925、URL数42,853)
質問の型推薦型19,338回(76%)、解説型5,080回(20%)、自社名を含む質問863回(3%)

発信元の分類方法: 引用回数の多い上位500ドメイン(全引用の65%)は、編集部がドメイン名と引用されたページのタイトルを確認して分類しました。残りの35%は、無作為に抽出した200件を同じ方法で分類し、その比率で割り振った推計値です(企業サイトの比率は72.5%、誤差の目安は±6.2ポイント)。自社サイトと競合サイトは、LLMOA の計測設定(ドメインでの判定)をもとに判定しています。

企業サイトの判断基準: 運営する企業が、そのドメインで自社の商品・サービスを扱っているかどうかで判断しました。比較記事を多く公開している企業のサイトも、自社の商品・サービスを扱っていれば企業サイトに分類しています。このうち、引用されたページの7割以上がランキング・比較記事だったドメインは、全引用の8.5%を占めます。

ページの種類の分類方法: ページのタイトルと URL のパターンから分類しました。無作為に抽出した150件を目視で確認したところ、約9割が正しく分類されていました。

集計の方法: 引用数の多いサービスに結果が偏らないよう、割合は21サービスそれぞれで出してから平均しました。モデル間の重なりは、同じサービスの中でドメイン単位で比べています。

推計を含む数値: 上位500ドメイン以外の引用(小規模サイト)が占める割合は、AI モデルによって約3割〜約5割と異なります。全体の企業サイトの割合(54.3%)と発信元の種類別ランキングは、小規模サイトに無作為抽出の比率を割り振った推計値です。ランキング・比較記事の発信元の内訳も推計のため、具体的な数値ではなく傾向として示しています。AI モデル別の発信元の表、プラットフォーム別の割合、1回あたりの引用数、モデル間の重なりは、推計を含まない集計です。

注意点: ChatGPT・Gemini・Perplexity は API 経由で計測しており、一般向けのアプリの回答とは異なる場合があります。また、計測した質問は各サービスの比較・検討の場面を想定したもので、AI の利用全般を代表するものではありません。


まとめ:AIの引用元は、自社サイトの外側にある他の企業のサイトが中心

  • 比較・検討の質問では、AI の引用元の54.3%が企業サイトで、そのほとんど(50.8%)は他の企業のサイトだった。自社サイトは3.5%
  • 一般的な AI 引用ランキングで上位の Wikipedia は、比較・検討の質問では0.07%しか引用されていない
  • AI モードは Google マップの店舗情報(12.3%)、AI Overviews は YouTube などの UGC・動画(11.3%)を多く引用し、ChatGPT と Gemini は引用の約半分が小規模サイトと、モデルごとに引用元の傾向が違う
  • 推薦型の質問では引用の40.8%がランキング・比較記事で、その約半数は企業のオウンドメディアが書いたもの。ただし、ランキング記事が引用されても言及率は平均3.2ポイント高い程度で、自社サイトが引用される効果よりずっと小さい

AI の引用元を知ることは、AI に自社の名前を挙げてもらうための出発点です。まずは自社のテーマで、AI がどの企業のどんな記事を根拠にしているかを確かめてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. AIの引用元とは何ですか? 
A. AI の引用元とは、AI が回答を作るときに根拠として参照し、回答の中にリンクとして示したページのことです。Google AI Overviews や Perplexity などは、回答に引用元のリンクを表示します。どのサイトが引用元になるかによって、AI の回答の内容や、名前が挙がる企業が変わります。
Q. AIはどんなサイトを引用元にしていますか? 
A. 商品・サービスの比較・検討の質問では、引用元の54.3%が企業サイトでした。LLMOA で計測した5つの AI モデル・23万件の引用では、比較・口コミなどの第三者メディアは23.8%、自社サイトは3.5%で、引用元の約半数は他の企業のサイトでした。
Q. AIの引用元としてWikipediaは重要ですか? 
A. 比較・検討の質問では、ほとんど引用されていません。LLMOA の計測では、Wikipedia の引用は全体の0.07%でした。用語や出来事を尋ねる一般的な質問とは、AI が根拠にするサイトが大きく異なります。
Q. AIの引用元は、ChatGPTとGoogleのAIで違いますか? 
A. 違います。Google AI モードは引用の12.3%が Google マップの店舗情報、Google AI Overviews は YouTube などの UGC・動画が11.3%でした。ChatGPT は引用の約半分が引用回数の少ない小規模サイトで、約4分の1は他の AI が引用しなかったサイトへのものでした。
Q. 自社がAIの引用元に入るには、何から始めればよいですか? 
A. まず、自社の顧客が AI にしそうな質問で、AI がどのサイトを引用しているかを確認することです。引用元の約半数は他の企業のサイトで、推薦を求める質問では8〜9割の回答がランキング・比較記事を引用していました。引用されている比較記事に自社が載っているかを確かめることが、最初の一歩になります。

参照・引用出典

一次情報(株式会社グラッドキューブ 自社調査)

本記事のデータは、株式会社グラッドキューブが提供する AIO・LLMO 対策プラットフォーム「LLMOA(エルモア)」で計測した自社調査の結果です(2026年3〜9月計測時点)。サービス名・引用元の個別ドメインは匿名化のため非開示です。発信元とページの種類は、編集部が分類しました。

  • グラッドキューブ調べ(LLMOA 計測):21サービス・5 AI モデルの回答データ(回答総数25,281回、引用総数236,185件)。発信元の種類別の引用の割合(企業サイト54.3%、うち自社サイト3.5%・他の企業のサイト50.8%、第三者メディア23.8%)
  • グラッドキューブ調べ(LLMOA 計測):主要プラットフォームの AI モデル別の引用の割合(Google マップの店舗情報・YouTube・Wikipedia など)
  • グラッドキューブ調べ(LLMOA 計測):AI モデル間の引用元の重なり(5モデル共通のドメイン4.5%、そこへの引用42.0%。いずれも21サービスの平均)
  • グラッドキューブ調べ(LLMOA 計測):Google AI Overviews・AI モード・ChatGPT・Perplexity の4モデルについて、引用されたページの種類と質問の型別の割合。同一質問×同一 AI モデル内での、ランキング・比較記事の引用の有無による言及率の差(297通り・回答5,578回。マンテル・ヘンツェル法によるリスク差 +3.2ポイント〔95%信頼区間 1.3〜5.1〕、オッズ比 1.55)

外部情報源