【記事の要約(ここだけでもポイントは掴めます)】
Googleの順位変動は本物か、計測の乱れか。9月中旬〜下旬から、順位チェックツールの数字が実際の検索結果とずれる問題が続いています。10月20〜21日には Google の順位変動も報告されました。順位が動いたときは、ツールの数字だけで判断せず、Search Console と照らし合わせてください。
- Google がツールに「中身の違う検索結果」を返している: 計測ツール事業者 Nozzle の分析では、9月30日にツールが取得した検索結果ページ(SERP)の43.5%で、いつもの上位サイトの半数以上が消えていました(Google は認めていません)
- 日本も対象: ツールが取得した日本の検索結果では、1ページ目の6.2%が入れ替わっていました
- 10月21日に再び悪化: 一時は4〜6%まで下がったものの、10月21日は35.7%に戻りました。同じ時期に順位変動も報告されています
- 自社の計測でも異変: 自社サービスの順位計測では、順位が付くキーワードが一時12個まで減りました(普段は16〜21個)
1回の計測で判断せず、数週間の推移と Search Console の表示回数・クリック数で確かめてください。
9月スパムアップデートの影響の確かめ方は「Googleスパムアップデートが完了|手動ペナルティ増加の報告も、順位ツールに注意【2026年10月】」、Google の自動収集への対策の背景は「Google検索がリンクを「goto」に置き換え、スクレイピング対策を本格化」で解説しています。
2026年10月26日時点の公開情報に基づきます。Nozzle の数値は10月21日更新版(データは10月21日まで)です。日付は各社の発表に合わせています(Nozzle は協定世界時、Search Engine Roundtable は米国東部時間)。
結論:Googleの順位変動が起きても、まずは順位チェックツールの乱れを疑う
9月中旬〜下旬から、順位チェックツールの数字が実際の検索結果とずれている
- 順位チェックツールは、Google の検索結果を自動で取得して順位を出している
- 9月以降、Google がこの自動取得に、見た目は正常でも中身の違う検索結果を返しているとの分析が出た(Nozzle)
- 10月20〜21日には、業界で順位の大きな変動も報告されている(未確認のアップデートの可能性)
- どちらも Google の公式発表はない。 本当の変動か計測の乱れかを、自社で切り分ける必要がある
汚染SERPとは?Googleが順位チェックツールに中身の違う検索結果を返す問題
9月30日には、ツールが取得したSERPの43.5%が入れ替わっていた(Nozzle)
- 汚染 SERP=見た目は通常の検索結果ページだが、表示サイトがいつもと入れ替わっているもの。エラーも出ず、ページを見ても見分けがつかない
- 対象は、順位チェックツールが自動で取得した検索結果。一般のユーザーに表示される検索結果の話ではない
- Nozzle の判定基準:そのキーワードの「いつもの上位サイト」(8月20日〜9月9日に6割以上の回で上位10位に入ったサイト)が、半数未満しか残っていないページを汚染とみなす
- 9月13日以降に判定した SERP は2,990万件(1ページ目の判定の母数)
| 時期 | 1〜2ページ目が入れ替わっていた割合 |
|---|---|
| 8月20日〜9月9日(基準) | 0.28% |
| 9月13日以降の平均 | 22.6% |
| 9月30日(最大) | 43.5% |
| 10月14〜15日 | 4〜6% |
| 10月21日 | 35.7% |
※Nozzle 調べ。1・2ページ目の両方を判定できたデスクトップの SERP(9月13日以降、約470万件)が母数。1ページ目か2ページ目のどちらかが汚染されていた割合。
- 経過:9月13日から Google への自動取得が大量に失敗し始め、9月20日から、取得できた結果が入れ替わった状態で返るようになった
- Nozzle は、AI 事業者による検索結果の大量収集への Google の対策で、順位チェックツールが巻き込まれているとの見方
- 2ページ目は1ページ目の1.5倍入れ替わりやすい
日本の検索結果も対象:1ページ目の6.2%が入れ替わっていた
- 1ページ目だけで見ると、9月13日以降の全体(2,990万件)の平均は8.7%(それ以前は0.17%)
- 日本は6.2%(22万件あまりを判定)。米国8.8%、英国4.1%で、日本は低めだが対象外ではない
- ブランド名の検索は入れ替わりが少ない(5.3%)。「近くの〇〇」の検索や、検索数の少ないキーワードは多い
入れ替わると、自社サイトが上位10位から消えたように見える
- いつも上位10位に入るサイトが、入れ替わった検索結果では60.8%の確率で10位以内から外れた(通常は2.7%)
- 代わりに増えるのは Facebook、Instagram、YouTube、Reddit などの SNS・掲示板
- 一方で、多くはすぐに戻る様子:
- 入れ替わりの5回に4回は、1回の取得だけで終わる
- 67.9%は3日以内、92.5%は2週間以内に元のサイトに戻る
2026年10月20〜21日のGoogle順位変動はアップデートか?本物の変動と計測の乱れが重なる
業界では「未確認のアップデート」との見方。Googleの発表はない
- Search Engine Roundtable(10月21日)が、24時間で業界の話題と変動が急増したと報告
- 同メディアは未確認のアップデートとの見方。大型のコアアップデートが近いという予想もあるが、推測にとどまる
- 10月24日にも、同メディアが大きな変動を報告している。このとき同メディアは「多くのツールが、すでに問題に対処したと言っている」とも書いている
同じ10月21日に、汚染SERPも35.7%に増えていた
- Nozzle の分析では、10月21日の入れ替わりは35.7%で、10月8日以降で最悪
- 同メディアも「ツールがまだ変動を正しく追えていない可能性がある」と注記
- 一方で、本物の変動もある。SEO コンサルタントの Glenn Gabe 氏は、同じ分野の2サイトがブランド名の検索も含めて検索結果から消え、10月16日に戻ったとサイト運営者に確認した
- この変動も、ツールによって日付がずれたり、捉えていなかったりした
ポイント: ツールの変動グラフには、本物の変動と計測の乱れが混ざっています。自社の数字で切り分けるしかありません。
自社サービスの順位チェックツールでも異変:9月下旬に順位が付くキーワードが減少
グラッドキューブが運営する自社サービスのサイトで、Ahrefs の順位計測(29キーワード、日本、デスクトップ、週1回)の記録を、7月中旬から10月21日までの15回分のデータを検証しました。
| 計測回 | 順位が付いたキーワード(29個中) | 起きたこと |
|---|---|---|
| 7月中旬〜9月16日 | 16〜21個 | ― |
| 9月23日 | 14個 | 取得の完了まで約27時間(普段は数分) |
| 9月30日 | 12個 | 普段1〜4位のキーワードが24位、普段1位のサービス名のキーワードが5位 |
| 10月7日 | 15個 | ― |
| 10月14日 | 21個 | 元の水準に戻る |
| 10月21日 | 19個 | 目立った異変なし |
- 異変が出た時期は、Nozzle の分析で入れ替わりが増えた時期と重なり、戻った10月14日は入れ替わりが4〜6%まで下がった時期と重なる
- 一方、Nozzle の分析で再び35.7%に悪化した10月21日の回では、自社の計測に目立った異変は出なかった
- ただし、すべてが乱れではなかった。 ツールで1位から2位に下がった別のサービス名のキーワードは、Search Console でも同じ日に平均掲載順位が下がっていた。9月スパムアップデートの期間中で、実際の変動だった可能性がある
ツールで計測した順位には乱れが含まれうる一方、乱れに見えても本物の変動も混ざりうるということです。
Googleの順位変動は本物か?計測の乱れと見分ける4つの方法
① 前日の結果ではなく、数週間の推移と比べる
- 入れ替わった検索結果は、エラーもなく見た目も正常
- 前日の結果も入れ替わっている可能性があるため、数週間の「いつもの結果」と比べる(Nozzle)
② 2〜3回分の計測を待つ:入れ替わりの約7割は3日以内に戻る
- 入れ替わりの5回に4回は1回で終わり、3日以内に約7割が戻る(Nozzle。毎日のように計測しているキーワードでの数値)
- 待つ期間は計測の頻度で変わる。毎日計測なら2〜3日分、週1回なら2〜3週分の推移を見る
- 本当の変動は続く。1回だけの急落で、ページの修正や報告を急がない
③ Search Console の表示回数とクリック数で確かめる
- ツールで消えたように見えても、Search Console に表示回数とクリックが残っていれば、サイトには何も起きていない(Nozzle)
- 順位ではなく、表示回数とクリック数を数日分見る
- 注意点が2つある:
- Search Console 側でも、データ処理の遅れが増えているとの指摘がある(SEJ 寄稿)
- URL プレフィックス型のプロパティ(例:https://example.com/)では、サブドメイン(例:sub.example.com)の数字は含まれない。サブドメインも見るならドメイン単位のプロパティを使う
④ 報告の軸を、検索順位から流入と成果に移す
- 寄稿者の Dan Taylor 氏(SEJ)は、順位計測のデータ供給は今後も不安定になると予想
- 社内や顧客への報告は、1キーワードの順位ではなく、ブランドの露出、流入、問い合わせ・売上を軸にする
- ツールを使う場合は1つに決め、同じツールの中で推移を比べる(ツールごとに計測方法が違うため)
| 見えている状況 | 考えられること | 対応 |
|---|---|---|
| ツールで急落、Search Console は横ばい | 計測の乱れ | 次の計測を待つ |
| ツールで急落、Search Console も数日下落 | 本物の変動 | 下がったページ・キーワードを特定する |
| ツールは横ばい、Search Console で下落 | ツールが変動を捉えていない | Search Console を優先して原因を調べる |
検索の変化に、データで向き合う
外部ツールの数字や噂に振り回されず、自社のデータで事実を確かめることが第一歩です。グラッドキューブは2007年の創業以来、SEO や広告運用を中心に企業を支援しており、独自のAIO・LLMO対策プラットフォームLLMOA(エルモア)を提供しています。検索流入の変化の原因分析もご相談ください。
まとめ:Googleの順位変動は、数週間の推移とSearch Consoleで確かめる
- Nozzle の分析では、Google が順位チェックツールの自動取得に中身の違う検索結果を返しており、9月30日には SERP の43.5%に達した。日本も1ページ目の6.2%が対象。Google は認めていない
- 10月21日には入れ替わりが35.7%に戻り、同じ時期に順位変動も報告された。本物の変動と計測の乱れが重なっている
- 自社サービスの順位計測でも、9月下旬〜10月上旬に取得の遅れや順位の欠落が起きた。一方で、Search Console と照らすと本物の変動も含まれていた
- 1回の計測で判断せず、数週間の推移と Search Console の表示回数・クリック数で確かめる
今後もGoogleの順位変動やアルゴリズムの変動など、随時お届けしていきます。
ウェブマーケティング、デジタルマーケティング担当者が今知りたい情報、意思決定に使える材料を随時発信していますのでぜひニュースレターのご登録をよろしくお願いいたします。
📬 INSIGHT CUBEの最新情報をいち早く受け取る
INSIGHT CUBEでは、当社一次情報によるコラムやエージェンティック・コマース、AI検索の最新動向など、デジタルマーケティング責任者が押さえておくべき最新情報を継続的にお届けしています。いち早く情報をキャッチアップし、限定のコンテンツを受け取りたい方はニュースレターへのご登録、SNSでのフォローを是非お願いいたします。
📩 ニュースレターに登録する | 𝕏 Xでフォローする | f Facebookでフォローする
関連記事
- Googleスパムアップデートが完了|手動ペナルティ増加の報告も、順位ツールに注意【2026年10月】 を解説。9月スパムアップデートの影響を Search Console で確かめる手順を確認できます。
- Google検索がリンクを「goto」に置き換え、スクレイピング対策を本格化|SEO 計測ツールへの影響と今すべきこと を解説。順位計測ツールの数値がずれ始めた背景を確認できます。
- AIの回答は毎回変わる|自社名が毎回出る質問は3%【LLMOA 2.5万回の実測レポート】 を解説。1回の計測で判断できないのは、AI の回答も同じです。
よくある質問(FAQ)
- Q. 順位チェックツールで検索順位が急に下がりました。本当に下がったのですか?
- A. 計測の乱れの可能性があります。計測ツール事業者 Nozzle の分析では、9月中旬〜下旬以降、Google が順位チェックツールの自動取得に中身の違う検索結果を返しており、いつも上位にあるサイトが一時的に10位以内から外れて見えることがあります。Search Console の表示回数とクリック数が数日にわたって下がっていなければ、サイトには何も起きていない可能性が高いです。
- Q. 「汚染SERP」とは何ですか?
- A. 見た目は通常の検索結果ページでも、表示されるサイトがいつもと入れ替わっている検索結果のことです。Nozzle は、AI 事業者による検索結果の大量収集への Google の対策で、順位チェックツールが巻き込まれているとみています。Google は公式に認めていません。
- Q. 日本の検索結果も影響を受けていますか?
- A. 受けています。Nozzle の分析では、9月13日以降、順位チェックツールが取得した日本の検索結果のうち、1ページ目の6.2%でいつもの上位サイトの半数以上が入れ替わっていました。米国の8.8%より低いものの、対象外ではありません。
- Q. 2026年10月20〜21日の順位変動は、Googleのアップデートですか?
- A. Google は発表していません。Search Engine Roundtable は未確認のアップデートの可能性を報じていますが、同じ10月21日には、Nozzle の分析で検索結果の入れ替わりも35.7%に増えていました。ツールの変動には計測の乱れが混ざっている可能性があるため、自社の Search Console で確かめてください。
参照・引用出典
一次情報(株式会社グラッドキューブ 自社調査)
- グラッドキューブ調べ:自社サービスのサイトの Ahrefs 順位計測データ(29キーワード、日本、デスクトップ、週1回、2026年7月15日〜10月21日の15回分)
- グラッドキューブ調べ:同サイトの Google Search Console データ(日本、2026年7月1日〜10月22日)
外部情報源
- Derek Perkins, “Poisoned Google SERPs,” Nozzle, October 10, 2026(October 21, 2026 更新):https://nozzle.io/research/poisoned-google-serps/
- Roger Montti, “Analysis: Google Is Poisoning Search Results For Rank Trackers,” Search Engine Journal, October 14, 2026(Nozzle 分析の旧版の数値を紹介。本記事の数値は1の更新版による):https://www.searchenginejournal.com/analysis-google-is-poisoning-search-results-for-rank-trackers/592873/
- Dan Taylor, “Rank Tracking Broke In September – The Future Is Measured By Brand & Revenue,” Search Engine Journal, October 21, 2026:https://www.searchenginejournal.com/rank-tracking-broke-in-september-the-future-is-measured-by-brand-revenue/592783/
- Barry Schwartz, “Google Search Ranking Volatility & Chatter Heats Up October 20 & 21,” Search Engine Roundtable, October 21, 2026:https://www.seroundtable.com/google-search-ranking-volatility-42347.html
- Barry Schwartz, “Google Search Ranking Volatility Gets Heated October 24th,” Search Engine Roundtable, October 25, 2026:https://www.seroundtable.com/google-search-ranking-volatility-heated-42373.html


