Google 広告「最適化案」の活用方法と自動適用で気を付けるポイント
2022年1月31日に、 Google 広告では動画・ファインドキャンペーンで最適化案の追加、および自動適用ツールの追加が発表されました。本機能を利用することで、より短時間で広告キャンペーンの成果改善に結びつけることが期待できます。
本エントリでは、 Google 広告の最適化機能のアップデートについてご紹介いたします。
▼ 動画・ファインドキャンペーンに最適化案が追加
――ファインドキャンペーンでの最適化案の追加
――動画キャンペーンでの最適化案の追加
▼ Google 最適化案:最適化案の自動適用ツール
――自動適用ツールの導入
――アカウント単位の自動適用ツールの設定
――自動適用する項目の選択には注意が必要
Google 広告の最適化案とは
最適化案とは、Google 広告アカウントの過去の配信データや検索トレンドに基づいて、成果改善につながる設定案が生成される機能です。
広告の成果改善をするためには、データの分析が不可欠ですが、この機能を用いることで自動的にキーワードの追加や広告の改善ができるため、短時間で成果改善が期待できます。
最適化案では、入札戦略の変更、検索キーワード、広告テキストの改善など、予算内で成果を改善するための方法が機械学習によって提案されます。
生成される最適化案の種類は、主に下記のカテゴリによって分けられます。
- ■ 広告と広告表示オプション
- ■ 自動化されたキャンペーン
- ■ 入札と予算
- ■ キーワードとターゲティング
- ■ 問題の修正
- ■ 広告の候補
動画・ファインドキャンペーンに最適化案が追加
2022年1月31日のアップデートで、最適化案に以下2つのキャンペーンが追加されました。
■ 動画キャンペーン
ファインドキャンペーンでの最適化案の追加
今回のアップデートでは、 Google 広告の最適化案にファインドキャンペーンが追加されました。これまで最適化案は、検索・ディスプレイ・ショッピング・動画キャンペーンで利用できましたが、ファインドキャンペーンでも同様に最適化案の利用が可能になりました。
広告キャンペーンの最適化状況は最大100%までスコア化されており、広告テキストの改善やターゲティングの最適化に応じてスコアが向上します。
スコアが高いほどより多くの成果改善に結びつきやすくなるため、導入できる機能は積極的に活用していきましょう。

動画キャンペーンでの最適化案の追加
また今回のアップデートでは、動画キャンペーンでも最適化案の追加が行われています。
今回導入された最適化案は下記の3点です。
- ■ 商品フィードを設定し、より低いコンバージョン単価でクリック数とコンバージョン数を増やす。
- ■ Google アナリティクス 4 を設定し、より詳細な顧客インサイトをプラットフォームをまたいで取得する。
- ■ コンバージョン トラッキングをアップグレードして、コンバージョンをより正確に測定する。
Google 最適化案:最適化案の自動適用ツール
今回のアップデートでは、最適化案を自動で適用する機能も追加されました。
自動適用ツールの導入
各広告キャンペーンで個別の最適化案機能に加えて、 Google 広告アカウント( MCC アカウント)上で最適化案の自動適用ツールが導入されています。

本機能では、最適化案の一部をアカウントに自動適用する設定が可能で、選択した種類の最適化案が生成されると自動的に適用されるため、広告の成果向上と工数削減に役立ちます。
自動的に適用できる最適化案のタイプは下記の3カテゴリです。
- ■ 広告と広告表示オプション
- ■ 入札と予算
- ■ キーワードとターゲティング
アカウント単位の自動適用ツールの設定
上記の最適化案の自動適用ツールは、各広告アカウント上でも設定可能で、手順については下記の通りです。
(1)広告アカウントで「最適化案」タブを選択し、画面右上の「自動適用」のマークをクリックします。

(2)自動適用では、上記の3カテゴリ内で適用可能な最適化案が一覧で表示され、導入できる機能を選択できます。

最適化案の自動適用を有効にすると、広告アカウントごとに最適化案が機械学習によって毎日検証されます。適用された最適化案は、上図の「管理」または「履歴」タブで確認することができます。
自動適用する項目の選択には注意が必要
自動適用ツールは工数削減に役立ちますが、意図しない挙動を招く可能性もあります。
■ 自動入札の自動適用
例えば、下記のような自動入札戦略の自動適用は、配信量や成果が安定しているアカウントを不安定にさせてしまう懸念があります。
・クリック数の最大化を使って広告費用対効果を高める
・コンバージョン数の最大化を使って広告費用対効果を高める
・目標コンバージョン単価を使って広告費用対効果を高める
■ 広告の自動適用
広告の自動追加や、見出しや説明文の自動作成についても注意が必要です。既存の広告やランディングページの内容から作成されるため、商材と無関係な広告文が追加される可能性は低いものの、予想外の組み合わせになる危険もあります。
・レスポンシブ検索広告を改善する
とはいえ、近年 Google 広告では自動化が進んでおり、2023年にはレスポンシブ検索広告の自動作成アセット機能も登場しました。広告文のコントロールも重要ですが、競合他社が自動化を上手く活用している場合、大きく差がついてしまう可能性もあります。
レスポンシブ検索広告に設定した見出し・説明文・ ランディングページの情報から、 AI がアセットを自動で作成する機能です。
参考:【 Google リスティング広告】自動作成アセットとは?機能から活用方法までご紹介
実際にどういった見出しや説明文が配信されているのかこまめに確認し、必要に応じてアセットを変更するなどして、自動化に慣れていくことも必要かもしれません。
■ 部分一致キーワードの自動追加
部分一致の追加にも注意する必要があります。近年、部分一致の精度が向上していますが、引き続き予期せぬ検索クエリに対して広告が表示されるケースもあります。
自動適用ではなく、テスト機能を用いて部分一致の導入をテストしてみるものよいでしょう。最初の2週間は成果が悪化することがあるため、4週間程は様子を見るのがおすすめです。
おわりに
本エントリでは、Google 広告の最適化機能のアップデートについてご紹介しました。
Google 広告の最適化案を利用することで、ファインドキャンペーンを含めてすべての広告キャンペーンで短時間で改善施策を実行できるようになり、より効率的な運用調整が期待できます。
ただし急な予算の引き上げや入札戦略の変更など、すべての最適化案を実行できるかは配信中の広告アカウントによって異なるため、最適化案を導入する際は十分に注意が必要です。
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グラッドキューブ ブログ編集部
株式会社グラッドキューブで Web 広告運用を行っているスタッフが、広告媒体の最新情報や運用ノウハウを発信。運営中の YouTube チャンネル「 GladCube TV 」はチャンネル登録者数1.4万人を突破。
(引用: Google 広告 ヘルプ 最適化案でパフォーマンスの改善を図る)
(引用: Google 広告 ヘルプ 最適化案について)
(引用: Google 広告 ヘルプ 最適化案の種類)
(引用: Google 広告 ヘルプ 最適化案の自動適用について)