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【完全ガイド】 Web 広告の分析手法とは?見るべき指標と成果を出す仮説検証の手順

本記事のポイント
■ Web広告の分析を成功に導くための「4つの視点」と、広告の目的別に追うべき主要な指標(KPI)を解説
■ マクロな数値の把握から、要因となる仮説の立案、A/Bテスト等の施策実行、PDCAを回す検証までの4ステップを具体的に紹介
■ 主観に頼るなどの失敗を防ぐ注意点や、アクセス解析・レポート自動化ツールを活用した分析の効率化手法を提示
Web 広告を配信する上で、ただ広告を出稿して終わるのではなく、配信結果を振り返り改善に繋げるプロセスが非常に重要です。
デジタルマーケティングが進化し、複数の媒体を横断して運用するスタイルが一般的になった現在、管理画面に並ぶ膨大なデータの中から何を見て、どのように改善策を考えればよいか迷ってしまうマーケティング担当者も多いのではないでしょうか。
本エントリでは、 Web 広告の分析において見るべき基本的な指標から、データ分析を成功に導くための視点、そして実際に成果を出すための仮説検証の手順について詳細にお話しいたします。
Web 広告の種類やメリット・デメリットなど、 Web 広告の活用に必要な基礎知識に関しては、下記の記事で詳しく説明しておりますので、ぜひご覧ください。
【初心者必見】Web 広告とは?種類や費用、効果的な運用方法を解説 | 株式会社グラッドキューブ
https://www.glad-cube.com/blog/?p=51847
目次
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目次
Web 広告分析の目的
Web 広告を分析する本来の目的は、単に数値をまとめる作業ではありません。ビジネスの課題を発見し、利益を最大化するための次の打ち手を導き出すプロセスにあります。
Web 広告の最大の強みは、ユーザーの反応がすべて数値として可視化される点にあります。どの広告がクリックされたか、どのキーワードから商品が売れたかがリアルタイムで把握できます。
精度の高いデータ分析を行うと、成果の出ている要因と悪化している要因を客観的に切り分けられます。成功パターンに予算を集中させ、無駄なコストを削減して費用対効果を改善するためには、日々の分析が不可欠です。
近年は媒体の機械学習が発達し、手動での入札調整の機会は減りました。しかしその分、AI に正しいデータを学習させるための環境構築や、媒体が学習しきれないユーザー心理を読み解くための「人間の目によるデータ分析」の重要性が、以前にも増して高まっています。
実践!仮説検証から実行までの具体的な4ステップ
ここからは、実際に現場のマーケティング担当者が行っている具体的な分析と仮説検証のプロセスを、4つのステップで解説いたします。
(1)広告の目的を再確認し、全体のデータ(マクロ)をざっくり把握する
(2)数値の悪化箇所を特定し、要因の「仮説」を立てる
(3)仮説に基づいた改善策( A/B テストなど)を実行する
(4)比較対象(過去データや別キャンペーン)を設け、結果を検証して PDCA を回す

まずは、現在運用している広告の最終的な目的( CPA を下げたいのか、獲得件数を増やしたいのか)を再確認します。その上で、アカウント全体の配信結果を俯瞰して見ます。
例えば、「今月の全体 CPA が目標より1,500円も高騰している」といったマクロな課題をこの段階で見つけ出します。全体像を把握せずにいきなり個別のキーワード調整などの細部に手を入れると、効果の薄い作業に時間を奪われてしまいます。
(1)広告の目的を再確認し、全体のデータ(マクロ)をざっくり把握する
全体の課題が見えたら、次はデータを細分化して原因箇所を特定し、なぜその数値が悪化したのか「仮説」を立てます。ここが分析において最も重要であり、運用者のスキルが試されるポイントです。
例えば、特定の検索キャンペーンで CPA が高騰していると特定できたとします。さらに指標を分解すると、「クリック数や CPC は前月と変わらないが、 CVR が極端に低下している」状態だと判明しました。ここで考えられる仮説は以下の通りです。
(2)数値の悪化箇所を特定し、要因の「仮説」を立てる
■ 流入しているユーザーの質(検索語句)が 低下しているのではないか。
■ 競合他社が強力な割引キャンペーンを開始し、自社の優位性が薄れたのではないか
■ リンク先であるランディングページ(以下: LP )の申し込みフォームにシステム不具合が起きているのではないか
■ 季節要因(お盆や年末年始など)でユーザーの情報収集のみが増え、すぐの購入に至っていないのではないか
■ 媒体のアルゴリズム変更により、購買意欲の低いユーザー層へ配信が広がってしまったのではないか
このように、市場環境、ウェブサイト側の要因、ユーザー心理、媒体仕様の複数の角度から具体的な仮説を洗い出します。
(3)仮説に基づいた改善策( A/B テストなど)を実行する
立てた仮説をもとに、具体的な改善策(アクション)を決定して実行に移します。
もし「競合他社が強力なキャンペーンを開始した」という仮説が有力であれば、広告文を修正して「自社ならではの付加価値(アフターサポートの手厚さや実績など)」を強調する訴求へ変更します。
そして、元の広告文と新しい広告文を同時に配信する A/B テストを実施いたします。
また、「フォームの不具合」が疑われる場合は、実際にスマートフォンや PC の実機を使ってテスト送信を行い、ユーザーの離脱ポイントを潰すといったウェブサイト側の改善も実行します。
この際、テスト期間中は「広告文」以外の要素(入札単価やターゲティングなど)を変更しないようにし、変数をコントロールする配慮が必要です。
(4)比較対象(過去データや別キャンペーン)を設け、結果を検証して PDCA を回す
改善策を実行した後は、一定期間(2週間~4週間程度)データを蓄積し、施策の成否を検証します。このとき、単に数値を見るのではなく、「施策実施前」と「施策実施後」を比較すべきです。
新しい広告文の CVR が元の広告文より高くなり、結果として CPA が改善傾向に向かえば、仮説が正しかったと証明されます。もし有意な変化がなければ別の仮説を立てて再度テストを行うというように、根気よく PDCA サイクルを回し続ける姿勢が成果を最大化する秘訣です。
【目的別】 Web 広告の分析で見るべき主要な指標( KPI )
広告の目的に応じて、追うべき指標( KPI )は異なります。ここでは目的別に確認すべき主要な指標をご紹介いたします。

認知拡大目的で見るべき指標(インプレッション数、 CPM 、リーチ、フリークエンシー)
新商品のお知らせやブランド認知を高める目的では、どれだけ多くの人に広告が見られたかが重要です。
広告が表示された回数である「インプレッション数」や、広告を1,000回表示させるのにかかった費用である「 CPM (インプレッション単価)」を確認します。
また、何人に広告が届いたかを示す「リーチ」と、1人のユーザーに平均何回広告が表示されたかを示す「フリークエンシー」のバランスを見て、同じユーザーに何度も表示されすぎて不快感を与えていないかを分析します。
サイト誘導目的で見るべき指標(クリック数、 CTR 、 CPC )
オウンドメディアの記事やキャンペーンページへユーザーを誘導したい場合は、広告がいかにクリックされたかを分析します。
「クリック数」に加えて、広告が表示された回数に対してクリックされた割合を示す「 CTR (クリック率)」を確認します。
さらに、1クリックあたりに発生した費用である「 CPC (クリック単価)」を算出し、効率よく集客できているかを評価いたします。
コンバージョン(獲得)目的で見るべき指標( CV 数、 CVR 、 CPA 、 ROAS )
商品の購入やお問い合わせなど、具体的なアクションを獲得する目的では、費用対効果の分析が必須です。
目標達成数である「 CV (コンバージョン)数」や、クリックしたユーザーのうち CV に至った割合を示す「 CVR (コンバージョン率)」を確認します。
そして、1件の CV を獲得するのにかかった費用「 CPA 」や、広告費に対してどれだけの売上が発生したかを示す「 ROAS (広告費用対効果)」をもとに、予算配分の最適化を図ります。
課題別の改善アプローチ
分析から見えてきた課題に対して、どのようなアプローチをとるべきか、代表的な3つの課題別の対策を解説いたします。

CTR が低い
CTR が低い場合は、ユーザーの興味を惹きつけられていない、あるいはターゲット層と広告の内容がずれている可能性が高いです。
検索広告であれば、検索語句のレポートを精査して関連性の低い検索クエリを除外します。また、ユーザーが求める情報(価格や地域名など)を見出しに含めたり、サイトリンクなどの広告表示オプションを充実させたりして視認性を高めます。
ディスプレイ広告や SNS 広告であれば、バナー画像のデザインやキャッチコピーを大胆に変更し、 A/B テストを行う手法が有効です。
CVR が低い
CVR が低い場合は、広告をクリックした後のユーザー体験に問題があると考えられます。
LP のファーストビューでユーザーの期待に応えられているか、申し込みフォームの入力項目が多すぎて途中で離脱されていないか( EFO の観点)を確認します。
また、インテントマッチや最適化されたターゲティングによって、購買意欲の低いユーザーまで広く集客しすぎているケースもあるため、ターゲティング設定の引き締めも並行して行います。
CPA が高い
CPA が高い場合は、広告費に対して CV が見合っていない状態です。
まずは CVR の改善を図ると同時に、1クリックあたりの費用である CPC を引き下げる(無駄なクリック費用を削減する)アプローチをとります。
具体的には、 CV に全く繋がっていない検索語句を「除外キーワード」に登録したり、マッチタイプを見直して意図しない検索クエリへの拡張を防いだりすることで、無駄なクリックを減らします。
また、ターゲット層が明確な場合は、成果の悪いデバイスや時間帯、ユーザー属性に対する入札単価を引き下げるか、配信対象から外す設定を行い、獲得効率の高い領域に予算を寄せる調整を実行します。
さらに、目先の CPA だけでなく、顧客生涯価値( LTV )の観点を取り入れ、最終的な売上に繋がる質の高いリードを獲得できているかどうかの視点も大切です。
Web 広告分析でやってはいけない!よくある失敗と3つの注意点
分析を進める中で、運用担当者が無意識に陥りやすい落とし穴があります。注意すべきポイントを3つご紹介いたします。
失敗1:主観や感覚で判断し、客観的なデータを集めていない
失敗2:ミクロな事象に囚われ、全体への影響を考えていない
失敗3:媒体の自動拡張(最適化されたターゲティングなど)を考慮していない

失敗1:主観や感覚で判断し、客観的なデータを集めていない
「このデザインのバナーならクリックされるはずだ」「このキーワードは絶対に売れる」といった担当者の思い込みで分析を進めるのは危険です。また、クリック数が10件しかない状態で良し悪しを判断するなど、データサンプリング( N 数)が不足している状態での早急な判断も誤った施策に繋がります。
分析は常に事実(客観的なデータ)に基づいて行う必要があります。主観と客観を切り離し、ユーザーの実際の行動データを素直に受け入れる柔軟性が求められます。
失敗2:ミクロな事象に囚われ、全体への影響を考えていない
一つの広告文の CTR が低いからといって、すぐに停止してしまうのは早計です。その広告文は CTR こそ低いものの、クリックしたユーザーの CVR が非常に高く、結果的に CPA を押し下げている優秀な広告である可能性があります。
また、 Meta 広告などの SNS 媒体では、直接のクリックに繋がらなくても、広告を見たユーザーが後日検索してコンバージョンに至る「間接効果(アトリビューション)」が存在します。
木を見て森を見ずの状態にならないよう、常にアカウント全体の目標数値と照らし合わせて判断を下す習慣をつけてください。
失敗3:媒体の自動拡張(最適化されたターゲティングなど)を考慮していない
Google ディスプレイ広告 などの設定には、 CV に至る可能性が高いユーザーを AI が自動で探す「最適化されたターゲティング」という機能があり、デフォルトで有効になっています。
ターゲットを厳格に固定したい場合や、特定のリマーケティングリストのみに配信したい場合、この機能がオンになっていると意図しないユーザー層へ配信が拡張され、数値が悪化する原因になります。
分析を行う際は、表面的な数値だけでなく、媒体側の自動化設定が裏側でどのように作用しているかも考慮する必要があります。
Web 広告の分析を効率化する効果測定ツールの活用
複雑化する Web 広告の分析において、ツールをうまく活用すると業務効率を大幅に向上させられます。ここでは、分析の精度を高めつつ、担当者の作業負担を軽減するための代表的なツールの活用方法を2つご紹介いたします。
Google アナリティクス ( GA4 )を用いたサイト内行動との掛け合わせ分析
広告の管理画面だけでは、広告をクリックした後のユーザーの行動(どのページをどれくらい滞在したか、どこで離脱したかなど)までは深く追えません。
Google アナリティクス ( GA4 )などのアクセス解析ツールと広告データを連携させると、「広告経由で流入したユーザーの直帰率が高い」といったウェブサイト内の課題を発見しやすくなります。広告運用と LP 改善の両輪を回すためにぜひ活用をおすすめします。
広告効果測定ツールやレポート自動化ツールによる工数削減と可視化
複数の広告媒体( Google 広告 、 LINE ヤフー検索広告 、 LINE ヤフーディスプレイ広告 、 Meta 広告など)を運用している場合、各媒体の管理画面からデータを出力して統合するだけでも多大な時間がかかります。
外部の広告効果測定ツールやレポート自動化ツール( Looker Studio など)を導入すれば、データの集計作業を自動化し、視覚的に分かりやすいグラフでリアルタイムに数値を把握できます。単純作業の時間を削減し、その分を「仮説検証」などの思考する時間に充てる使い方が理想的です。
まとめ
本エントリでは、 Web 広告の分析手法や見るべき指標、そして成果を最大化するための仮説検証の手順についてお話しいたしました。
Web 広告の運用において、正しい分析と改善のサイクルは成果を出すための生命線です。データを俯瞰して課題を特定し、根拠のある仮説を立ててテストを繰り返せば、広告アカウントは着実に成長していきます。
まずは自社の運用目的を再確認し、本エントリで紹介した4つの視点を持ってデータと向き合うことから始めてみてください。
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