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2026.10.23 | 更新日 : 2026.10.23

AI MAX 活用事例|非指名の検索広告で CPA を約2割改善

本記事のポイント
■ エリア名キーワードに偏っていた非指名キャンペーンで AI MAX を検証し、CPA を約2割改善
■ 拡張されたのは「近くのジム」「ジム 安い」など、エリア名を含まない汎用クエリ
■ 全店舗へ拡大した後も改善は維持され、CV の約7割を AI MAX 経由が獲得

検索広告の非指名キャンペーンで、キーワードを足しても獲得が伸びない状態になっていませんか。エリア名の掛け合わせを積み上げるほど、1語あたりの検索数は細っていきます。

グラッドキューブが支援する多店舗展開のフィットネスジムでも、同じ課題がありました。設定キーワードが「エリア名 × ジム」に集中し、新しい獲得軸を拾えない状態が続いていました。

そこで非指名キャンペーンに Google 広告の AI MAX を導入しました。結果として、AI MAX 経由の CPA が通常クエリ比で約2割改善しています。

本記事では、導入の背景、拡張された検索語句、成果、運用のポイントを紹介します。顧客名・店舗名および数値の実額は非公開とし、当社の運用データを指数と比率に換算して解説します。

目次

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当社が実際に支援したインターネット広告運用の事例をまとめています。
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AI MAX 導入の背景|「エリア名 × ジム」に偏った非指名キャンペーン

設定キーワードがエリア名の掛け合わせに集中していた

本案件の課題は、非指名キャンペーンで拾える検索の幅が狭いことでした。多店舗展開のため、キーワードは店舗ごとのエリア名を軸に設計されていました。(参照:当社運用記録)

具体的には「エリア名 × ジム」「エリア名 × フィットネス」「エリア名 × 近くのジム」などを、フレーズ一致と完全一致で設定していました。マッチタイプを絞ることで、無駄な配信を抑える設計です。

一方で、エリア名を伴わない検索には配信が届きません。新しい獲得軸やロングテールの検索語句を拾えず、獲得数が頭打ちになっていました。そこで、検索語句とのマッチングを広げる施策として AI MAX を検証しています。

一部店舗のキャンペーンから検証を開始した

検証は全店舗ではなく、8拠点分のキャンペーンに絞って開始しました。いきなり全体に広げず、影響範囲を限定して評価する進め方です。(参照:当社運用記録)

評価期間は約1ヶ月としました。以降、コンバージョンを CV、1件あたりの獲得費用を CPA、クリック率を CTR、1クリックあたりの費用を CPC と表記します。

AI MAX は、Google 広告の検索キャンペーンで使える AI 最大化設定です。インテント マッチとキーワードレスの技術で、登録キーワードに関連する検索語句へ配信を広げます。(参照:Google 広告ヘルプ「検索キャンペーン向け AI 最大化設定の仕組み」)

AI MAX 活用事例の成果|CPA を約2割改善

AI MAX 経由の CPA は通常クエリ比で約19%改善

検証期間の結果は、AI MAX 経由の CPA が通常クエリ比で約19%改善でした。通常クエリの CPA を100とすると、AI MAX 経由は81にあたります。(参照:当社運用データ)

指標通常クエリAI MAX 経由
CPA 指数(通常=100)10081
CVR 指数(通常=100)100117
CPC 指数(通常=100)10095
CTR11.1%8.3%

出典:当社運用データ(検証期間・8拠点分のキャンペーン)。指数は通常クエリの実績を100とした相対値で、実額は非公開としています。つまり、拡張した配信のほうが安く獲得できていたことになります。

CVR は約1.2倍。CPC も通常クエリより低い

CPA が改善した要因は2つに分かれます。CVR が約1.2倍、CPC が約5%低いという結果でした。(参照:当社運用データ)

CVR の差は、エリア名で絞っていた層とは別の検索意図を拾えたことを示します。CPC の差は、競合が集中するエリア名キーワードより入札環境が緩いためと考えられます。

片方だけでなく両方が同時に効いた点が、本事例の特徴です。どちらが効いているかを分けて見ると、配信を広げるべきか入札を見直すべきかの判断がしやすくなります。

CTR は通常クエリより低い。クリック率だけで判断しない

一方で CTR は、通常クエリの11.1%に対し AI MAX 経由は8.3%と低い結果でした。CTR だけを見ると「効果が悪い」と判断しかねない数値です。(参照:当社運用データ)

配信範囲が広がれば、検索意図が薄い語句にも広告が出ます。その分、クリック率は下がります。しかし実際には CVR と CPA の両方が通常クエリを上回りました。

拡張配信を評価するときは、CTR ではなく CVR と CPA を基準にする必要があります。CTR は配信範囲の広がりを測る指標として見るほうが、実態に合います。

拡張された検索語句|エリア名を含まない汎用クエリを獲得

「近くのジム」「ジム 安い」など、地名を伴わない検索を拾った

検索語句レポートを確認すると、エリア名を含まない汎用クエリが拡張されていました。既存の設定では届かなかった層です。(参照:当社運用データ)

  • ジム/フィットネス/スポーツ ジムなどの一般名詞
  • 近くのジム/スポーツ ジム 近くなどの近接検索
  • ジム 安い/ジム 最安/24時間 ジムなどの条件検索
  • ジム シャワー あり/ジム 入会金などの設備・費用の検索
  • gym near me などの英語表記の検索

いずれも「エリア名 × ジム」の設定では配信対象に入りません。条件や設備で店舗を探している層、地名を入力せず現在地周辺を探している層に届いた形です。

ビッグワードは CPA が高い。除外と精査が効率を決める

ただし、拡張されたクエリの成果は一様ではありません。「ジム」単体の CPA は AI MAX 平均の約1.3倍でした。(参照:当社運用データ)

検索数が多い一般名詞ほど費用を消化しますが、入会意欲の段階はばらつきます。一方で「ジム 安い」のような条件付きの検索は、CPA が平均を下回りました。

拡張配信の効率は、費用を消化しているビッグワードをどう扱うかで変わります。配信を広げたまま放置せず、費用と CV を見ながら除外を判断する運用が前提になります。

全店舗への拡大|規模を広げても CPA 改善は維持

CV の約7割を AI MAX 経由が占めた

検証結果を受けて、全店舗の非指名キャンペーンへ AI MAX を展開しました。拡大後は、CV の約7割を AI MAX 経由が獲得しています。(参照:当社運用データ)

指標通常クエリAI MAX 経由
CPA 指数(通常=100)10086
CVR 指数(通常=100)100120
CV 構成比約27%約73%
CTR10.2%8.8%

出典:当社運用データ(全店舗展開後)。指数は通常クエリを100とした相対値です。獲得の主経路が拡張配信側に移ったことが、構成比から読み取れます。

改善幅は縮小。拡大時は同じ条件で再評価する

CPA の改善幅は、検証時の約19%から拡大後は約14%へ縮小しました。改善の方向は維持しつつ、幅は小さくなっています。(参照:当社運用データ)

検証時は商圏や競合環境が限られた8拠点分でした。全店舗へ広げれば、商圏の条件はばらつきます。検証店舗の数値がそのまま全体に当てはまるわけではありません。

拡大のタイミングでは、検証時と同じ集計条件で改めて評価することが必要です。改善幅が縮んだ理由を店舗単位で確認できれば、次の精査対象も絞り込めます。

AI MAX を検証するときの運用ポイント

通常配信と拡張配信を分けて集計する

評価の前提になるのが、通常クエリと AI MAX 経由を分けた集計です。全体の CPA だけを見ても、どちらが効いているか判断できません。

本事例でも、区分して集計したことで CPA・CVR・CPC の差を確認できました。検索語句レポートのマッチタイプやソースを使えば、AI MAX 経由の語句を切り分けられます。

検証対象・許容 CPA・比較条件を先に決める

配信前に、検証範囲と許容 CPA を決めておくことが重要です。基準がないまま配信すると、継続か停止かの判断が主観になります。

配信開始日、費用、CV、CPA に加え、予算や入札の変更も記録します。検証期間中に条件が変わると、成果の変化が AI MAX によるものか切り分けられなくなります。

広告文と遷移先の自動変更は初期設定を確認する

AI MAX を有効にすると、検索語句の拡張に加えてテキストのカスタマイズと最終ページ URL の拡張も初期設定で有効になります。保存前に、自動変更の可否を確認してください。

承認済みの広告文と既存 LP のまま検索語句の拡張だけを検証したい場合は、この2つをオフにします。なお、各機能を効果的に使うには、コンバージョンベースのスマート自動入札が前提とされています。(参照:Google 広告ヘルプ「検索キャンペーン向け AI 最大化設定をセットアップする」)

◆ 検索広告の運用改善 支援事例

  • フィットネスジム(多店舗展開):非指名キャンペーンで AI MAX を検証し、CPA を約2割改善。全店舗へ展開後も改善を維持

AI MAX に関してよくある質問(FAQ)

最後に、AI MAX の検証について Web 担当者からよく寄せられる疑問に FAQ 形式で回答いたします。

AI MAX の検証は、どのくらいの範囲と期間で始めるのが現実的ですか?

一部のキャンペーンに絞り、1ヶ月程度を目安に評価するのが現実的です。本事例でも、全店舗ではなく8拠点分のキャンペーンから検証を始めています。

期間中に予算や入札を変更すると、成果の変化が AI MAX によるものか判断できなくなります。検証中は予算と入札を固定することが、評価の前提になります。

AI MAX を導入したら、既存のキーワード設定は不要になりますか?

不要にはなりません。本事例でも、拡大後に通常キーワード配信が CV の約27%を担っています。既存のキーワードは、確度の高い検索を確実に押さえる役割を持ちます。

拡張配信はその周辺を広げる役割です。通常配信と拡張配信は役割が異なるため、両方を残したうえで区分ごとに評価してください。

おわりに

本事例では、エリア名キーワードに偏っていた非指名キャンペーンに AI MAX を導入し、CPA を約2割改善しました。拡張されたのは、地名を含まない汎用クエリや条件検索です。

検索広告で獲得が頭打ちになっているなら、通常配信と拡張配信を分けて評価するところから始めてみてください。許容 CPA と検証範囲を決めたうえで、一部キャンペーンから試す進め方が取り組みやすいはずです。

検索広告の獲得効率を改善したい方へ

グラッドキューブは、Web 広告の運用代行から動画制作・サイト制作、LPO、さらに LLMOA(エルモア) を活用した AI 検索対策や ChatGPT 広告まで、一気通貫で Web マーケティングを支援しています。

Google Premier Partner をはじめ、各種広告媒体の正規代理店・パートナーとして認定されており、多くの運用ノウハウをもとにした総合的な広告プランニングを行っています。

「キーワードを足しても非指名の獲得が増えない」
「AI MAX を試したいが、配信の広がりと CPA が不安」
「LLMO/AIO 対策や ChatGPT 広告まで含めて、総合的に獲得成果を底上げしたい!」

このようなお悩みをお持ちの方はぜひお気軽にご相談ください。専門スタッフが貴社の目標と配信状況に合わせた最適な広告・マーケティングプランをご提案します。

Glad Cube

この記事を書いた人

柿木 亮佑

プロモーション統括本部マネージャー。 運用型広告のオペレーションを軸に、LPOやクリエイティブ・LPディレクションまでデジタルマーケティング全般を担当し、事業成長に直結する戦略立案から現場実装までを指揮する。 Google Premier Partner Awardsでは主要4部門で4年間にわたりファイナリスト選出・最優秀賞受賞に貢献。現在はAI活用によるマーケティングの自動化・高度化を推進している。

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