【記事の要約(ここだけでもポイントは掴めます)】
BtoB 企業が生成 AI の回答にどう現れているかを、5業種・13,861回の AI 回答で計測しました。結果は「引用も言及もされていない」という単純な話ではなく、正反対の2つの状態に分かれていました。
- BtoB だから不利、ではない: 引用率の中央値は BtoB 19.5%・BtoC 17.3% でほぼ同じでした。業態による構造的な不利は、本調査の範囲では確認できませんでした
- 差を生んでいるのは業種ではない: BtoB 5業種内部の引用率のばらつき(31.6ポイント)は、BtoB と BtoC の差(2.2ポイント)の 14倍でした
- デジタル感度の高い業種ほど陥る落とし穴: SaaS(言及率 33.2%・引用率 19.5%)と広告代理店(17.9%・6.2%)は、名前は出るのに自社サイトが根拠にされていませんでした
- 打ち手は状態によって正反対: 「読まれているが名前が出ない」場合と「名前は出るが読まれていない」場合では、やるべきことが逆になります
まず自社がどの状態にあるかを判定してください。引用率と言及率のどちらが詰まっているかを確認しないまま施策を打つと、効かない打ち手に時間を使うことになります。
本記事は AI 検索時代の SEO (AIO・GEO)全体像を扱うシリーズの一部です。前提となる考え方は AI時代のSEOとは|「SEOは終わった」は誤解、変わったのは評価のルール で解説しています。
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検証結果:BtoB企業のAI可視性は2つのパターンに分かれた
BtoB 5業種を計測した結果、引用率と言及率の組み合わせによって、企業の状態は正反対の2つに分類できました。
| パターン | 状態 | 該当業種 |
|---|---|---|
| A:読まれているが、名前が出ない | 自社サイトは AI の回答根拠として使われているが、ブランド名は回答本文に現れない | 製造業A・印刷・情報通信業 |
| B:名前は出るが、自社サイトが根拠にされていない | ブランド名は回答に出るが、その根拠は他社メディア | SaaS・広告代理店 |
同じ「AI 対策がうまくいっていない」という相談でも、この2つでは打つべき手が正反対になります。 パターンA の企業が認知施策に投資しても効果は薄く、パターンB の企業がコンテンツを量産しても引用率は上がりません。
AI可視性の計測対象:BtoB 5業種・13,861回のAI回答を分析
本記事のデータは、株式会社グラッドキューブが提供する AIO・LLMO 対策プラットフォーム「LLMOA(エルモア)」で計測した自社調査の結果です。
計測対象は ChatGPT・Gemini・Google AI Overview・Google AI Mode・Perplexity の5モデル。BtoB 5業種に対して合計 13,861回の AI 回答を取得し、そのうち自社サイト(ドメイン)が回答の根拠として参照された割合(引用率)と、回答本文に自社名が登場した割合(言及率)を集計しています。
各業種の回答数は 1,464件〜3,591件で、いずれも統計的な傾向を読み取るのに十分な規模を確保しました。業種名は匿名化しています。
なお 本調査は5業種を対象としたものであり、BtoB 全体の傾向を示すものではありません。 以下の記述はすべて「今回計測した5業種では」という範囲での観察です。
BtoBはAIに引用されにくい?
BtoB 企業からは「そもそも検索される回数が少ないから、AI にも拾われないのではないか?」という相談をよく受けます。
結論としては、今回のデータからは、そのようなことは見受けられませんでした。
| 業種 | 計測対象サービス数 | 言及率 中央値 | 引用率 中央値 |
|---|---|---|---|
| BtoB | 5 | 11.2% | 19.5% |
| BtoC | 15 | 13.2% | 17.3% |
BtoBは計測対象サービスが少ないものの、引用率・言及率においてBtoCと大きく乖離があるということはありませんでした。少なくとも「BtoB という業態そのものが AI 可視性で不利に働く」という構造は、本調査の範囲では確認できませんでした。
※ 誤解のないように補足すると、BtoB か BtoC かで AI への現れ方が決まるわけではありません。この点は21業種を横断して検証した別記事で扱っています。本記事が BtoB に絞るのは、取るべき施策が BtoC と異なるためです。
BtoB 5業種の実測データ
ここからは業種ごとの数値を見ていきます。読者の方には「自社に近い業種がどの位置にいるか」ではなく、「引用率と言及率のバランスがどうなっているか」を見ていただきたいと考えています。絶対値より、2つの指標の関係のほうが打ち手に直結するためです。

「言及率が低い組」と「引用率が低い組」に分かれた
📊 BtoB 5業種の計測結果(カッコ内は 95% 信頼区間)
| 業種 | 回答数 | 引用率 | 言及率 | 低いのはどちらか |
|---|---|---|---|---|
| 製造業A | 3,591 | 37.8% (36.2〜39.4%) | 8.6% (7.7〜9.6%) | 言及率 |
| 印刷 | 1,464 | 34.8% (32.4〜37.2%) | 11.2% (9.7〜12.9%) | 言及率 |
| 情報通信業 | 3,238 | 17.6% (16.3〜19.0%) | 7.4% (6.6〜8.4%) | 言及率 |
| SaaS | 3,010 | 19.5% (18.1〜21.0%) | 33.2% (31.5〜34.9%) | 引用率 |
| 広告代理店 | 2,558 | 6.2% (5.3〜7.2%) | 17.9% (16.5〜19.4%) | 引用率 |
上記の傾向として考えられるのは「引用→言及→推奨」というステップがあるなかで、引用率が高ければ必ずしも「言及率」が高くなるとは限らない、ということです。
・製造業A・印刷・情報通信業は、言及率が 7.4〜11.2% と低め
しかし一方で引用率は 17.6〜37.8% あり、AI に読まれてはいます。読まれているのに名前が出ていない状態です。
・SaaS と広告代理店はその逆。
言及率は 33.2%・17.9% と高いのに、引用率は 19.5%・6.2% にとどまります。名前は出るのに、自社サイト(ドメイン)は根拠にされていません。
このような現象がなぜ起こるのでしょうか。次のセクションで解説をしていきます。
※ 引用率・言及率の定義と、自社で計測する手順は AI引用率の計測方法|生成AIの言及率を自社で測る4ステップ で詳しく解説しています。
AIO 対策の前提:引用率・言及率・推奨率というステップ
数値を読む前提として、3つの指標の関係を整理しておきます。これらは並列の指標ではなく、順に積み上がる段階です。
- 引用される(読まれる)→ 言及される(名前が出る)→ 推奨される(薦められる)
【それぞれの用語解説】
- 引用率(Citation Rate):AI が回答の根拠として自社サイトを参照した割合
- 言及率(Mention Rate):AI の回答本文に自社名が登場した割合
- 推奨率(Recommendation Rate):上位3件以内に提示された割合
引用されているのに言及されない、ということは実際に多々発生します。 AI が自社サイトを読んで事実を取り出しながら、回答文には社名を書かない。この状態では、ユーザーの目に自社の名前は一切触れません。

一方、下部の記事へのリンクではサービス名が言及されている。
どの段階であるかによって、打ち手は変わってくるため、まずは自社がどの段階にあるのか「プロンプト」を複数打ち込んで計測しましょう。
パターンA:読まれているが、名前が出ない

製造業A(引用率 37.8%・言及率 8.6%)、印刷(34.8%・11.2%)、情報通信業(17.6%・7.4%)がこの状態でした。
計測データを分析すると、AI は自社サイト(ドメイン)を読んでいます。回答の根拠として参照し、そこに書かれた情報を使っています。にもかかわらず、回答本文に社名やサービス名が出ていません。
製造業A・印刷・情報通信業に共通する「もったいない状態」
この3業種は、コンテンツの品質そのものには問題がありません。 引用率 17.6〜37.8% は BtoB の中央値 19.5% と同等かそれ以上で、AI が「信頼して参照する情報源」として認識しています。信頼できない情報であると AI が判断している場合、極端に引用率は低くなるはずだからです。
問題は、その情報が誰のものかが AI に伝わっていない点にあります。技術仕様、価格の目安、導入時の注意点といった実務的な情報を提供しながら、情報の出し手としてのブランドが回答に残りません。
検索でいえば、自社の記事が他社の記事の中で出典として小さく使われているだけで、クリックも認知も発生していない状態に近いと言えます。
なぜ引用されても言及に繋がらないのか
生成 AI は、回答を組み立てる際に複数の情報源から事実を抽出し、統合して1つの文章にします。このとき、「誰が言ったか」が本文に残るかどうかは、情報の書かれ方に左右されます。
社名が残りにくくなる典型的な書き方が3つあります。
① 主語が「当社」「弊社」になっている
「当社の調査によると」と書かれたページを AI が読んでも、「当社」が誰を指すかは文脈から切り離された状態で認識されます。ブログ・プレスリリースなどでの情報発信は「社名・サービス名」を主語として必ず記載するようにしましょう。
② データに出典として自社名が併記されていない
数値やグラフを掲載していても、その数値の出どころが自社であることがページ上に明記されていなければ、AI は「どこかにあった数値」として扱います。
ブログやメディアでデータを掲載する際には、テキストや画像も含めてすべてのデータ出典に自社名を記載しましょう。
③ 構造化データで発信組織が示されていない
Article の author・publisher が未設定、あるいは Organization の情報が不足していると、ページと組織の結びつきが機械的に読み取れません。
過剰に設定をする必要はありませんが、必要最低限の Schema.org(構造化データ)整備はしましょう。
パターンAの打ち手は「名前ごと引用される形」に書き換えること
まず最初の段階で新しいコンテンツを量産する必要はありません。すでに引用されているページの書き方を変えるほうが、はるかに効率的です。
主語を「当社」から「○○(サービス名)」に置き換えてください。「当社の調査では」ではなく「○○の調査では」と書くだけで、AI が抽出する文に社名が含まれる確率が上がります。
数値やデータを出す箇所では、必ず出典として自社名を併記します。「2026年調査」ではなく「○○社 2026年調査」と書く、という単純な作業です。
あわせて、構造化データの Organization・Article の author と publisher を整備してください。引用率がすでに高いパターンAの企業にとって、ここは最も費用対効果の高い施策です。 AI はすでにページを読みに来ているため、読み取れる情報を増やすだけで成果が出る可能性があります。
パターンB:名前は出るが、自社サイトが根拠にされていない

今回の調査対象では、SaaS(言及率 33.2%・引用率 19.5%)と広告代理店(言及率 17.9%・引用率 6.2%)がこの状態です。
パターンA とは逆で、AI の回答には社名が出てきます。自社名やサービス名は言及されている状態です。
しかし、計測データを分析すると、その回答の根拠として参照されているのは自社サイトではありませんでした。
SaaSと広告代理店の引用率が低かった理由
注目すべきは、この2業種がいずれも Web マーケティングに力を入れている企業であることです。
SaaS は BtoB 5業種で言及率トップ(33.2%)でした。広告代理店も 17.9% と中央値の 11.2% を上回ります。認知の面では一定成功しているように見えます。
ところが引用率を見ると、SaaS は 19.5% と中央値並み、広告代理店にいたっては 6.2% と BtoB で最下位です。名前は広く知られているのに、AI が答えを作るときに見ているのは自社サイトではない、ということになります。
「うちは Web に力を入れているから引用されるだろう」という感覚と、実際の計測結果がずれやすいのがこのパターンです。
第三者メディアに自社の説明を委ねているリスク
では AI は何を根拠にしているのか。多くの場合、比較サイト・レビューサイト・まとめ記事といった第三者メディアです。
この状態には3つの具体的なリスクがあります。
① 情報が古くても訂正できない
料金改定や機能追加を行っても、第三者メディアの記述は更新されません。AI はその古い情報を根拠に回答を作り続けます。
② 自社が伝えたい強みが反映されない
比較サイトは独自の評価軸で各社を並べます。その軸が自社の強みと一致しているとは限りません。
③ 競合と同じ文脈で語られ続ける
比較記事を根拠にしている限り、AI の回答の中で自社は常に「選択肢の1つ」として現れます。
パターンBの打ち手は、第三者が書いている内容を自社サイトに置き直すこと
まずこのようなケースの企業が対処すべきなのは、第三者メディアが推測や伝聞で書いている項目を、自社サイトに一次情報として明示することです。
まず、主要なクエリで生成 AI に質問し、回答に出てくる引用元を確認します。そこに並んだ第三者メディアが、自社について何をどう書いているかを読んでください。
そのうえで、料金・機能・導入事例・導入までの期間・サポート範囲といった、比較サイトが必ず触れる項目を自社サイト上で正確に記述します。 第三者が推測で書いている項目ほど優先度が高くなります。
「よくある質問」も有効です。ただし自社都合の質問ではなく、実際に AI に投げられている質問文に合わせて作成してください。
なお BtoB 領域では、業界特化のコミュニティやニッチなメディアでの言及が AI の認識に影響することが確認されています。
別のグラッドキューブによる LLMOA 実測調査では、BtoB 業種では動画プラットフォームやユーザーコミュニティ、SNS・UGC が引用元の上位に目立ちました。パターンB の企業が自社サイトを整えるとき、比較サイトだけでなく業界コミュニティでの語られ方まで含めて見る必要があるということです。
詳しくは AIの回答根拠、自社サイトは平均8.7%だけ|LLMOA(エルモア)が計測した8業種データが示す『第三者メディア依存』の実態 でも解説しています。
自社がどのパターンかを判定する手順
ここまでの2パターンは、自社の数値を取らなければ判定できません。 簡易的にであれば、手作業でも確認できます。

ステップ1:主要クエリで生成AIに質問する
自社の見込み顧客が使いそうな質問を 10〜20個用意し、ChatGPT・Gemini・Perplexity などに投げてください。
質問は「○○(自社名)とは」のような指名検索ではなく、「○○の課題を解決するツールを比較したい」「○○業界で○○するにはどうすればいいか」といった、顧客が検討初期に投げる質問にしてください。指名検索では必ず自社が出るため、判定の役に立ちません。
ステップ2:引用元に自社ドメインがあるか確認する
各回答の引用元・参照元リストを見て、自社ドメインが含まれている回答が何件あるかを数えます。 これが引用率にあたります。
ステップ3:回答本文に自社名が出ているか確認する
同じ回答の本文を読み、社名・サービス名が書かれている回答が何件あるかを数えます。 これが言及率です。
この2つの数字が揃えば、自社がどのパターンかが判定できます。
| 引用率 | 言及率 | 判定 |
|---|---|---|
| 高い | 低い | パターンA:名前ごと引用される書き方に変える |
| 低い | 高い | パターンB:第三者の記述を自社サイトに置き直す |
引用率・言及率がどちらも低い場合は、技術的な前提を疑う
今回の5業種はいずれかのパターンに分類できましたが、実務では「どちらもほぼ 0%」というケースも存在します。 この場合、マーケティング施策の前に確認すべきことがあります。
まずインデックス状況とクロール可否です。robots.txt や meta robots の設定ミスで AI クローラーを拒否している、あるいは検索エンジン自体にインデックスされていないケースは珍しくありません。
次に、日本語圏からの質問に対して日本語のコンテンツが存在するかを確認します。海外法人のサイトしかない場合、日本語で質問されたときに参照される可能性は大きく下がります。その逆も然りです。
最後に、指名検索以外の「ユーザーが検索するクエリに答えるコンテンツ」があるかを見てください。社名を知っている人しかたどり着けないサイト構成では、「○○を比較したい」「○○の選び方」といった質問には引っかかりません。
いわゆる一般的な「SEO 対策」が「AIO 対策」に繋がるのはこの理由です。
「引用も言及もゼロ」の状態では、言及より先に引用される状態を作ってください。 3指標は「引用される→言及される→推奨される」と積み上がります。AI が参照できるページがなければ、認知施策を打っても回答には現れません。
手作業での AI 可視性の計測・判定には限界がある
生成 AI の回答は同じ質問でも毎回変わるため、数回の試行では傾向を判断できません。 また、モデルごとに結果が異なるため、1つのモデルだけを見ても全体像はつかめません。
今回の調査で各業種に 1,464〜3,591回という回答数を確保したのも、個別の回答のばらつきを平均化するためです。継続的に判断するには、複数モデルを対象とした定点計測が必要になります。
それらの自動計測・検証をグラッドキューブが提供する「LLMOA(エルモア)」です。本記事についても、LLMOAで計測したデータから抽出し、検証記事として公開しています。
自社の AIO対策における計測環境を整えたいとお考えのみなさまはぜひご検討ください。
BtoB企業におけるAI検索対策:パターン別の打ち手の整理
BtoB企業でAI 検索において今回紹介した2つのパターンに陥っている場合、何をすべきかを一覧にまとめます。
自社の判定結果に該当する列だけを見てください。 もう一方の施策は、現時点では効果が出にくいものです。
| パターンA:AIに引用されているが、言及されていない | パターンB:AIに言及されているが、引用されていない | |
|---|---|---|
| 最初にやること | 主語を社名・サービス名に書き換える | AI の回答に出てくる引用元を調べる |
| 次にやること | データに自社名を出典として併記 | 第三者が書いている項目を自社サイトに明示 |
| 技術面での調査・確認 | 構造化データの author・publisher 整備 | 第三者メディアの記述を定期監視 |
| 優先度が低いこと | コンテンツの新規量産 | 認知拡大の広告投資 |
パターンA の企業がコンテンツを量産しても、引用率はすでに高いため伸びしろが小さいです。 パターンB の企業が認知施策に投資しても、引用元が第三者のままなら自社サイトは読まれません。現在の状態と逆方向の施策に投資してしまうことが、最も避けたい失敗です。
本記事で示した2つのパターンのうち自社がどちらに当たるかは、引用率と言及率を実際に計測しなければ判定できません。手作業での確認には、回答のばらつきとAIモデル間の差という2つの限界があります。
本記事でもご紹介しているグラッドキューブ提供の LLMOA(エルモア) は、ChatGPT・Gemini・Google AI Overview・Google AI Mode・Perplexity の5モデルを対象に、自社の引用率・言及率・推奨率を継続計測できるプラットフォームです。
本記事も LLMOA で取得したデータを「エクスポート機能」で出力し、コンテンツ化しています。競合との比較や、引用元として使われているドメインの一覧も確認できます。
ぜひ本記事を参考に、まずは引用率と言及率を計測しましょう。どこで詰まっているかがわかれば、次に何をすべきかが見えてきます。
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関連記事
→ AI 検索で評価のルールがどう変わったかを総論として解説。本記事の前提として合わせてお読みください。
→ 引用率・言及率の定義と、自社で計測する具体的な手順を解説。パターン判定の前にお読みください。
→ 引用率の全体平均を実測したデータ。本記事の BtoB 5業種と比較してご覧ください。
→ 21業種を横断して「言及率0%」の原因を特定した記事。業態による差がないことを検証しています。
→ BtoB 領域でニッチなコミュニティでの言及が効く理由を解説。パターンB の打ち手と合わせてお読みください。
よくある質問(FAQ)
- Q. BtoB 企業は BtoC 企業より AI に引用されにくいのですか?
- A. 本調査の範囲では、そうした傾向は確認できませんでした。引用率の中央値は BtoB 5業種が 19.5%、BtoC 15業種が 17.3% でほぼ同水準です。一方で同じ BtoB の中でも引用率は 6.2% から 37.8% まで開いており、業態ではなく企業ごとの要因が結果を左右していると考えられます。
- Q. SaaS 企業の LLMO 対策で最初にやるべきことは何ですか?
- A. 自社の引用率と言及率を計測し、どちらが低いかを確認することです。今回計測した SaaS は言及率 33.2% に対して引用率 19.5% で、名前は出るのに自社サイトが回答の根拠にされていない状態でした。この場合、コンテンツの量産ではなく、比較サイトやレビューサイトが書いている内容を自社サイトに一次情報として置き直すことが優先されます。
- Q. 引用率と言及率の違いは何ですか?
- A. 引用率は AI が回答の根拠として自社サイトを参照した割合、言及率は AI の回答本文に自社名が登場した割合です。引用率が高くても言及率が低いケースは実際に発生します。AI が自社サイトを読んで情報を使いながら、回答文には社名を書かない状態です。この場合、ユーザーの目に自社の名前は触れません。
- Q. 自社がパターンA とパターンB のどちらかを見分ける基準はありますか?
- A. 引用率と言及率を並べて、どちらが大きいかを見てください。引用率のほうが大きければ「読まれているが名前が出ない」パターンA、言及率のほうが大きければ「名前は出るが読まれていない」パターンB です。今回の調査では5業種すべてがどちらかにはっきり寄っており、両方が同水準という業種はありませんでした。
- Q. 自社の引用率は手作業でも計測できますか?
- A. 簡易的には可能です。見込み顧客が使いそうな質問を 10〜20個用意して生成 AI に投げ、引用元に自社ドメインが含まれる回答数と、本文に社名が出る回答数を数えてください。ただし生成 AI の回答は同じ質問でも毎回変わり、モデルごとに結果も異なるため、傾向を継続的に判断するには複数モデルを対象とした定点計測が必要になります。
参照・引用出典
一次情報(株式会社グラッドキューブ 自社調査)
本記事の計測データは、株式会社グラッドキューブが提供する AIO・LLMO 対策プラットフォーム「LLMOA(エルモア)」で計測した自社調査の結果です。
- グラッドキューブ調べ(LLMOA 計測):BtoB 5業種の引用率・言及率データ。対象 13,861回の AI 回答。計測モデルは ChatGPT・Gemini・Google AI Overview・Google AI Mode・Perplexity の5モデル
- グラッドキューブ調べ(LLMOA 計測):BtoC 15業種との比較データ。引用率中央値 BtoB 19.5%・BtoC 17.3%、言及率中央値 BtoB 11.2%・BtoC 13.2%
- 業種ごとの回答数は 1,464件〜3,591件。本記事に記載した 95% 信頼区間は Wilson score interval により算出しています
- 業種名および個別の測定条件は、対象企業の匿名化のため非開示としています



