Universal Analyticsへの移行はお済みですか?
プロモーション事業部・リスティングDSPチーム温井(ぬくい)です。
Googleが提供しているアクセス解析サービスに「Google Analytics」があります。
高機能、かつ無料であるため使用されている方は多いのではないでしょうか。
そんなGoogle Analyticsも、そう遠くない日に使えなくなってしまうかもしれません。
新しい計測方法・Universal Analytics
Universal Analyticsとは、2014年4月に正式リリースされたGoogle Analyticsの最新版になります。
今後、Google Analyticsはサポートが終了し機能が停止してしまうため、すべてのユーザーがUniversal Analyticsにアップグレードする必要があります。正式に具体的な日時が公表されていたわけではありませんが、発表(2014.04)から2年以内と言われていました…
この記事を作成している現在が2016年5月ですから、すでに移行猶予の期間は終了していることになります。
いつ使用ができなくなってもおかしくない状況ということで、
いざ、という事態になる前にUniversal Analyticsへの移行準備を確認していきましょう。
設定方法
1)Google Analytics管理画面の「アナリティクス設定」のプロパティ欄から移行開始ボタンをクリックします。
2)対象ページのソースコードに、既存のGoogle Analyticsのトラッキングコードが設置されていることを確認してください。
3)Google AnalyticsタグをUniversal Analyticsタグに差し替えます。
(トラッキングコードを「ga.js」のものから「analytics.js」のものへに差し替えるだけです。Google アナリティクスの[アナリティクス設定]から、[トラッキング情報]→[トラッキングコード]へ遷移しコードを取得します。)
以上で完了です。
注意点として下記の数値を、以前のGoogle Analyticsの機能を利用して計測している場合には、新たにUniversal Analyticsの形式に書き変える必要があります。
イベントトラッキング
Eコマーストラッキング
カスタム変数
仮想ページビュー
ソーシャルインタラクション
クロスドメイントラッキング
サブディレクトリトラッキング
ディスプレイ機能の有効化
Universal Analyticsのメリットって?
もちろんGoogle Analyticsでの移行猶予期間が終了する前に変更をしておくべきですから、今更メリットもデメリットもないのですが…
Universal Analytics最大のポイントは、USER-IDを使用することで複数のデバイス、ブラウザ、セッションをユニークなユーザーとして計測ができるようになったことです。
従来の計測方法では、
コンテンツにアクセスしたユーザーが使用デバイスを変えるたび、またはセッションが新しくなるたびにユニークユーザーとしてカウントされていました。
例えば昨日スマートフォンで検索したユーザーが自転車を翌日PCで購入し、商品が届いてから同サイトにタブレットで関連グッズ(例えばワイヤーロックなど)を購入した場合、
たとえECサイトのお客様IDなどでログインされていた場合にも、従来のGoogle Analyticsではそれぞれがユニークユーザーとしてカウントするしかありませんでした。
各アクセスごとに独立したデータが計測されていたため、検索→購入→追加購入といった関連性については判別できませんでした。
USER-IDを使用することで関連する操作とデバイスを識別でき、よりユーザーの行動が適切に計測されることになります。
ただし、Universal Analyticsにアップグレードすれば、誰もがUSER-IDの機能が利用できるというわけではなく、計測対象のサイトに、ユーザーごとに個別IDによってログインさせる機能が必要です。
その他の特徴として
さらに4つの機能が管理画面上で簡単に設定できるようになっています。
•オーガニック検索のソースカスタマイズ
Google Analyticsの場合、Google画像検索(image.google.co.jp)経由でウェブサイトに訪れたトラフィックは、全てgoogle / organicとしていました。Universal Analyticsは検索エンジンのリストを追加することで、正しいトラフィックの発生元を表示することができるようになっています。
•セッションとキャンペーンのタイムアウト
Universal Analyticsはセッションの期間を1分未満〜4時間以内に、キャンペーンの期間を2年以内に設定することができるようになっています。
•特定の参照トラフィックを除外する
特定のドメインからの参照トラフィックを除外することができます。例えばショッピングカートから決済サイトへ移動し、決済が完了してショッピングカードへ戻ってくると、決済サイトからの参照トラフィックが発生することになりますが、この参照トラフィックを除外するように設定することで新たなセッションが発生せず、より正確な計測ができます。
•特定の検索語句を除外する
特定の検索キーワードを除外設定することができるようになっています。除外設定されたキーワードで検索トラフィックが発生したとき、ノーリファラーとなります。
最後に
管理画面上ではすでにGoogle AnalyticsからUniversal Analyticsへ変更されていますが、そのために移行が済んでいるかどうか、かえってわかりにくくなっている場合もあると思われますので、念のため再確認してみてはいかがでしょうか。
大規模サイトの移行についてはかなり面倒な部分もありますので、早めのチェック、準備が必要です。
この機会にタグマネージャーなどの導入をおすすめします。
「タグマネージャーって、何?」というご質問には、弊社廣石のタグマネージャーについての記事をご参照いただくとご理解が深まりますのでぜひご確認ください。
記事のトップに掲載したUniversal Analyticsのイメージ画像をよく見ると、ゲーム機のコントローラーやテレビらしきものが計測対象としてリンクされているのがわかります。
今後、すべてのデジタルデバイスを横断し、計測をしてゆくことが可能になるのでしょうか。
Universal Analyticsがどのように発展していくのか、今後の方向性を明示しているようで、非常に楽しみです。
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