【記事の要約(ここだけでもポイントは掴めます)】
2026年9〜10月に INSIGHT CUBE で公開した AIO(AI 検索最適化)・生成 AI 関連の記事20本から、AIO 対策・LLMO 対策の担当者がおさえておきたい動向をまとめました。
- 「AIに出ているか」は1つの数字では測れない: 引用・言及・推奨は別々に決まります。自社サイトが引用された回答は言及率が3.3倍でしたが、引用された回答の約半分では名前が出ていませんでした
- AIが読んでいるのは、自社サイトより他社のページ: AI の引用元の54.3%は企業サイトでしたが、自社サイトは3.5%どまりでした。外部対策も、掲載本数より「AIが引用するページに載っているか」が重要です
- 検索とAIの前提が変わった: 日本のキーワードでも AIによる概要(AI Overviews)の表示率は1年で31.7%から80.5%に増えました。順位チェックツールの数値のずれや、AI 回答をめぐる広告・対価の動きも続いています
9〜10月の動向に共通するのは、「どの質問で、どのページが、AIに引用されているか」を自社のデータで確かめることが、AIO 対策の最初の一歩になったという点です。
本記事は、INSIGHT CUBE ニュースレターの会員向けに毎月お届けしている「AIO・AI関連 最新動向レポート」の9月号・10月号をもとに、記事としてまとめ直したものです。資料版は、ニュースレターにご登録いただくと毎月受け取れます。
本記事は、2026年9月1日〜10月31日に INSIGHT CUBE で公開した記事の内容をまとめたものです。各記事の数値は、それぞれの公開時点のものです。一次情報は、株式会社グラッドキューブが提供する AIO・LLMO 対策プラットフォーム LLMOA(エルモア)の計測データに基づいています。
AIO対策の最新動向:2026年9〜10月で変わった3つのこと
① 「AIに出ているか」は、引用・言及・推奨に分けて測る
9月に公開した LLMOA の計測データでは、AI の回答に自社名が出れば上位に挙げられるのに、そもそも出る回数が少ない企業が大半でした。11サービス分野のうち9分野で、言及されたときの上位掲載率は50%を超えていましたが、そのうち7分野は言及率が30%未満でした。
10月には、引用と言及の関係を21サービスのデータで掘り下げました。
| 調査結果 | 数値 |
|---|---|
| 自社サイトが引用された回答の言及率(引用されなかった回答との比) | 中央値で3.3倍 |
| 引用された回答のうち、自社名が出なかった割合 | 中央値49.6% |
| 引用率10%以上の質問で、一度も自社名が出なかった割合 | 4.3% |
| 一度も引用されない質問で、一度も自社名が出なかった割合 | 63.8% |
引用は言及の近道ですが、引用されれば必ず名前が出るわけではありません。引用率・言及率・推奨率を分けて確認し、どこで詰まっているかを見極めることが、打ち手を選ぶ前提になります。
詳しくは「AIに名前を挙げられる分かれ目は「引用率10%」|LLMOA(エルモア)が計測した21サービス実測データが示す調査レポート」で解説しています。
② AIが読んでいるのは、自社サイトより「他社のページ」
10月は、AI が回答の根拠にしているページの中身も調べました。5つの AI モデルの引用23万件を分類すると、引用元の54.3%は商品・サービスを扱う企業のサイトで、比較・口コミなどの第三者メディアは23.8%でした。ただし、そのほとんどは他の企業のサイトで、自社サイトは3.5%どまりです。
自社で提供している BtoB サービスで進めてきた外部対策41本の検証でも、同じ方向の結果が出ました。
- 個人ブログに書いてもらった紹介記事26本のうち、AI に引用されたのは1本・1回だけでした
- 法人メディアの既存記事へのリンク15本は432回引用されましたが、上位2本で94%を占めていました
- AI がよく引用するページの約半分に自社は載っておらず、そうしたページだけを根拠にした回答で自社名が出たのは7.8%でした
海外では、ChatGPT の引用元が Reddit・Wikipedia から公式サイトなどの一次情報に移っていると報告されています(Ahrefs 調べ)。日本語の回答では、Wikipedia の引用はもともと0.09%とほとんどありませんでした。
AIO 対策は、自社サイトを整えることに加えて、AI が実際に引用している他社のページや比較記事に、自社が正しく載っているかを確認する段階に入っています。
③ 日本でもAIによる概要が80.5%に表示、検索の前提が変わった
検索結果そのものも、この2か月で大きく変わりました。
- AIによる概要が当たり前に: グラッドキューブが運営する3サイトの検索キーワードでは、AIによる概要の表示率が1年で31.7%から80.5%に増えました。日本語の質問文では95.7〜98.3%で表示されていました
- 順位チェックツールの数値がずれる: 計測ツール事業者の分析では、ツールが取得した検索結果の一部で、いつもの上位サイトが消えていました。日本の検索結果でも、1ページ目の6.2%が入れ替わっていました
- 9月スパムアップデートは今年最長: 10月8日に完了し、期間は13日16時間でした
- AI 回答をめぐってお金が動き始めた: ChatGPT 広告は年換算10億ドル規模に達し、Google は AI 回答に貢献したサイトへの対価を試験的に導入しました
また、AI の回答は同じ質問でも毎回変わります。自社名が毎回出る質問は3.0%で、1回の計測は平均26ポイントずれていました。質問する言語によっても、言及されるブランドや引用元は変わります。1回・1言語・1つの AI モデルの結果で判断しないことが、計測の前提です。
2026年9月のAI検索ニュース9本:引用・言及・推奨を分けて測る
| 公開日 | トピック | 要点 |
|---|---|---|
| 9月2日 | 「出れば1位」でも「出現率」は上がらない | 11分野のうち9分野で上位掲載率は50%超。ただし7分野は言及率30%未満 |
| 9月3日 | ChatGPT広告、年換算10億ドルへ | ローンチから200日足らずで年換算10億ドル。日本は8月11日から自己出稿が可能 |
| 9月7日 | AI引用率の計測方法|自社で測る4ステップ | SEO キーワードを質問文に変換し、引用率・言及率・推奨率を分けて継続計測する |
| 9月9日 | AIに引用されているのに、なぜ社名は出てこないのか? | 個人向け融資で、自社サイトの引用率33.6%なのに言及率0% |
| 9月11日 | AIに引用されるブランドには「型」がある | HubSpot の分析で、引用されるブランドの5つの共通点。AI ごとに好みが違う |
| 9月16日 | ChatGPTはReddit、GoogleはYouTubeを引用する | 米国の ChatGPT の引用元1位は Reddit(28.9%)、Google は YouTube(21.1%) |
| 9月24日 | GEO対策より「認知」に投資する | 米国消費者の61%が、買い物の意思決定に AI アシスタントを利用 |
| 9月28日 | 競合は引用され、自社はされていない | 「AIの回答に出ているか」と「引用元になっているか」は別の指標 |
| 9月30日 | Google、AI回答に貢献したサイトへの「対価」を試験導入 | AI 回答に「有意に貢献」したコンテンツに対価。算出根拠は非公開 |
9月は、引用・言及・推奨を分けて測るという計測の考え方と、ChatGPT 広告や Google の対価のように AI 検索にお金が動き始めたことが中心でした。
2026年10月のAI検索ニュース11本:AIは引用したページから名前を選ぶ
| 公開日 | トピック | 要点 |
|---|---|---|
| 10月2日 | 自社サイトが引用された回答は、言及率が3.3倍 | 引用された回答の言及率は中央値で3.3倍。ただし約半分では名前が出ない |
| 10月5日 | AIに名前を挙げられる分かれ目は「引用率10%」 | 引用率10%以上の質問では言及ゼロが4.3%、一度も引用されない質問では63.8% |
| 10月7日 | BtoB・SaaS企業のLLMO対策 | 引用率の中央値は BtoB 19.5%・BtoC 17.3% でほぼ同じ。差を生むのは業種ではない |
| 10月14日 | AIの引用元ランキング | 引用元の54.3%は企業サイト。自社サイトは3.5%、Wikipedia は0.07% |
| 10月16日 | Googleスパムアップデートが完了 | 10月8日に完了。期間は今年最長の13日16時間 |
| 10月19日 | AIの回答は毎回変わる | 自社名が毎回出る質問は3.0%。1回の計測は平均26ポイントずれる |
| 10月21日 | ChatGPTの情報源はReddit・Wikipediaから一次情報へ | 米国では Reddit の引用が19.1%から2.3%に。日本語の回答では Wikipedia は0.09% |
| 10月23日 | 「質問する言語」でAIが言及するブランドは変わる | 同じアプリの言及率が韓国語97.1%、タイ語80.9%。引用元も言語ごとに違う |
| 10月26日 | Google順位変動は本物か?「汚染SERP」と見分け方 | 順位チェックツールの数値がずれる問題。日本の検索結果でも1ページ目の6.2%が入れ替わり |
| 10月28日 | 被リンクを増やしてもAIには出ない?外部対策41本の検証結果 | 紹介記事26本の引用は1回だけ。効いたのは AI が引用するページへの掲載 |
| 10月30日 | AIによる概要(AI Overviews)の表示率が1年で32%→81%に | 日本のキーワードでも80.5%に表示。日本語の質問文では95.7〜98.3% |
10月は、LLMOA の計測データを使った一次情報のレポートが中心でした。AI は根拠として読んだページの中から、回答に挙げる名前を選んでいることが、複数の調査で確かめられました。
AIO対策・LLMO対策で今すぐ確認したい4つのこと
9〜10月の記事に共通する確認の手順を、4つにまとめました。
| ステップ | 確認すること | 目安・注意点 |
|---|---|---|
| ① 引用率を質問ごとに出す | 推薦型の質問ごとに、自社サイトの引用率と言及率を出す | 引用率10%未満の質問から優先して手を打つ |
| ② 引用元のページを特定する | AI が根拠にしているページを、ページ単位で洗い出す | 約半数は企業サイト。自社サイトは3.5%どまり |
| ③ そのページに載っているか確かめる | 引用の多いページを開き、自社の掲載と情報の新しさを確認する | 載っていないページだけが根拠の回答では、言及率7.8% |
| ④ 繰り返し測って判断する | 質問ごとに10回以上計測し、複数の質問の合計で見る | 1回の計測は平均26ポイントずれる。海外向けは現地の言語で測る |
施策を考える前に、「どの質問で」「どのページが」引用されているかを把握することが、9〜10月のデータに共通する最初の一歩です。
LLMOA のデータで、質問ごと・ページごとに確認する
グラッドキューブの LLMOA(エルモア)では、ChatGPT・Gemini・Perplexity・Google AI Overviews・Google AI モードの5つの AI モデルの回答と、根拠として引用された URL を、質問ごと・AI モデルごとに自動で記録しています。
同じ質問を繰り返し計測するため、1回のぶれに左右されない数値で、自社と競合を比べられます。
まとめ:AIO対策は「どの質問で、どのページが引用されているか」から
- 「AI に出ているか」は、引用・言及・推奨に分けて測る。引用された回答は言及率が3.3倍だが、約半分では名前が出ない
- AI の引用元の54.3%は企業サイトで、自社サイトは3.5%。外部対策は、掲載本数より AI が引用するページに載っているかが重要
- 日本のキーワードでも、AIによる概要の表示率は80.5%に。順位チェックツールの数値のずれや、AI 回答をめぐる広告・対価の動きも続いている
- AI の回答は毎回変わり、言語によっても変わる。1回・1言語・1つの AI モデルの結果で判断しない
AIO 対策の最初の一歩は、自社の質問ごとに、AI がどのページを引用しているかを確かめることです。
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よくある質問(FAQ)
- Q. 2026年9〜10月のAIO対策で、最も大きな変化は何ですか?
- A. AI が回答の根拠として読んでいるページが、名前が出るかどうかを左右することが、データで確かめられた点です。自社サイトが引用された回答は言及率が3.3倍でした。一方、AI の引用元の54.3%は企業サイトで、自社サイトは3.5%どまりでした。自社サイトに加えて、AI が引用する他社のページに自社が載っているかを確認する必要があります。
- Q. AIの回答に自社名が出ているかは、どう確認すればよいですか?
- A. 推薦型の質問ごとに、引用率と言及率を分けて計測してください。AI の回答は毎回変わり、自社名が毎回出る質問は3.0%でした。1回の計測は平均26ポイントずれるため、質問ごとに10回以上計測し、複数の質問を合計した数値で判断することをおすすめします。
- Q. 日本でもAIによる概要(AI Overviews)は増えていますか?
- A. 増えています。グラッドキューブが運営する3サイトの検索キーワードでは、AIによる概要の表示率が1年で31.7%から80.5%になりました。「〇〇のおすすめを教えて」のような日本語の質問文では、95.7〜98.3%で表示されていました。
- Q. 外部メディアへの掲載や被リンクは、AIO対策として効きますか?
- A. 掲載本数を増やすだけでは効きにくいと考えられます。自社で提供している BtoB サービスの検証では、個人ブログの紹介記事26本のうち AI に引用されたのは1本・1回だけでした。AI がよく引用しているページに自社が載っているかを確かめ、そこへの掲載を優先することが大切です。
参照・引用出典
一次情報(株式会社グラッドキューブ 自社調査)
本記事の一次情報は、株式会社グラッドキューブが提供する AIO・LLMO 対策プラットフォーム「LLMOA(エルモア)」の計測データと、グラッドキューブが運営するサイトの検索データに基づいています。詳細な調査方法は、各記事をご覧ください。
- グラッドキューブ調べ(LLMOA 計測):2026年9〜10月に INSIGHT CUBE で公開した調査レポート(archives/3687・3738・3852・3926・3944・3971・4011・4035・4051・4073・4085)
外部情報源
各ニュースの元ソース(Digiday、Ahrefs、HubSpot、Search Engine Journal、Search Engine Roundtable、Nozzle など)は、表内のリンク先の記事に記載しています。


