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MUGEN とは? Google 広告推奨のアカウント設計についてご紹介(概要編)

MUGEN とは? Google 広告推奨のアカウント設計についてご紹介(概要編)

リスティング広告は日々変化し続けており、特に仕組みや機能面では続々と新しいサービスがリリースされています。Google 広告においても、自動化や機械学習に基づいた広告配信が進んでおり、それに伴い推奨されるアカウント設計や運用指針も変化し続けています。

これまで Hagakure や GORIN といった考え方が推奨されてきましたが、2019年に入り Google 広告が推奨する運用指針が MUGEN に変更される可能性があります。

本エントリでは Google 広告が推奨しているアカウント設計と最新の運用指針である MUGEN についてご紹介いたします。

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 Google 広告が推奨するアカウント設計

Google 広告はこれまで広告運用についていくつかの運用指針を示し、推奨してまいりました。
ここではその流れを追いながらアカウント設計の変化について説明してまいります。

 

 Hagakure 以前

Hagakure の考え方が登場するまでは「1広告グループ・1キーワード」といったアカウント設計が主流となっていました。

このアカウント設計のメリットは大きく2つあります。

  • (1)登録するキーワードに合わせた広告文を設定することができる
  • (2)品質スコアが上がりやすい

広告の掲載有無と掲載順位は広告ランクによって決まります。広告ランクは品質スコアや入札単価などで算出され、品質スコアには広告の推定クリック率が大きく影響しています。
広告の推定クリック率が上がるとキーワードの品質スコアが上がり、キーワードの品質スコアが上がると入札単価が安く済むという仕組みです。

上記2点の理由から、以下のように細分化されていたのが「1広告グループ・1キーワード」のアカウント設計です。

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 Hagakure

ここからが Google 広告が推奨しているアカウント設計です。 Hagakure の考え方は上述の「1広告グループ・1キーワード」のアカウント設計とは真逆の考え方です。
広告グループを細分化するのではなく、広告グループにインプレッション(表示回数)を集約させるという考え方です。

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Hagakure が推奨されるようになった背景として Google 広告のロジックの進化があります。
Google 広告が広告配信を自動化する動きを強めたことで、これまでのアカウント設計を変更する必要が出てきました。広告配信を自動化するにはアカウント上で機械学習が必要です。
機械学習をさせるためにはインプレッションが必要となるため、広告グループ単位で広告文やキーワードの情報を集約しようといった流れです。
Hagakure のアカウント設計では、広告グループ単位での情報量が多くなるため、細分化された構成と比べてキーワードの追加や除外、広告文の良し悪しの判断がしやすくなります。

 

 GORIN

Google 広告の目的は「ユーザーに必要な情報を適切なタイミングで届ける」ということです。
ユーザーの行動が複雑化し手動での広告の最適化が難しくなる一方で、 Google 広告の機械学習も進化し広告配信のパフォーマンスを最大化出来るようになりました。
そこで、 Hagakure をベースにして新たに打ち出されたプロジェクトが GORIN です。Google 広告によると GORIN は5つの要素で構成されています。

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(1)アカウント設計

まずはじめに、 Hagakure の考え方に則ってアカウント設計を単純化することが必要です。
上述の通り、広告グループ以下が細分化されたアカウント設計ではデータが溜まりにくくなっていました。アカウント設計を単純化しデータを蓄積しやすい構成にすることで自動化が正確に機能し、広告配信を最適化することが出来ます。また、Google 広告では各広告グループに設定する広告は3~5本が推奨されていました。

(2)リーチ

広告のインプレッションが少なくてはアカウント設計を単純化してもデータが溜まりません。ですので、データを溜めるためにリーチを広く取った設計にする必要があります。
対策としては検索パートナーへの配信を行う・予算によるインプレッションシェアの損失がなくなるような設定を行うなどが挙げられます。

(3)ターゲティング

配信対象とするユーザーをしっかり見極めてターゲティングする必要があります。ただリーチを拡大するだけでは、広告に全く興味のないユーザーにも配信されてしまい、広告費を無駄にしてしまうこともあります。
目的にあった適切なターゲティングで広告の配信を行うことで、無駄な露出による広告費の消化をなくすことが出来ます。

(4)広告フォーマット

広告がユーザーの目に留まりやすくなるよう、広告の掲載順位の向上を目指します。拡張テキスト広告の使用や広告表示オプションを複数設定することで、掲載される広告の面積を広げることが出来ます。
広告が目に留まりやすくなるよう工夫することで、ユーザーの注意を換気し質の高いクリックを集めることが出来ます。

(5)効果測定

効果測定はビジネスによって KPI (重要評価指標)が異なりますので目的に応じて行う必要があります。
例えば、目的が認知度の向上の場合とサイトへのアクセス増加の場合では取るべきアクションが異なります。前者の場合には多くのユーザーの目に触れさせたいのでインプレッションが最大化するような調整を行う必要があります。後者の場合にはサイトへのクリック数が増加するように調整を行うなど、目的に応じて変更する必要があります。
また、アトリビューションモデルを使用して成果に至るまでの過程も評価することも推奨されています。

 

MUGEN の概要

MUGEN を一言で表すと、機械学習による配信の最適化×配信対象ユーザー(リーチ)の拡大です。以下の図のように、これまでの Hagakure や GORIN を前提としており、最適化を維持しながら新しいユーザーにリーチを広げるという運用指針です。動的検索広告(DSA)やレスポンシブ検索広告(RSA)などのスマートクリエイティブを使用するというイメージです。

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MUGEN を構成している要素は3つあります。

  • (1)入札戦略
  • (2)リーチ
  • (3)広告の品質

 

 

入札戦略

入札戦略においては以下の要素が大事であるとされています。

  • ■データドリブンアトリビューション( DDA )+スマート自動入札
  • ■目標インプレッションシェア
  • ■クリック数の最大化

 

GORIN と大きな違いはありませんが、 MUGEN の場合は DDA を使用してコンバージョンに至るまでの中間経路についても評価し、その上でお客様のビジネス目標に合ったスマート自動入札を使用することが推奨されています。
現在使用可能なスマート自動入札は以下の6つです。

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コンバージョントラッキングを設定している場合は、ビジネス目標に応じてコンバージョン数の最大化・目標 CPA (目標コンバージョン単価)・目標 ROAS (目標広告費用対効果)のいずれかの導入が Google 広告によって推奨されています。コンバージョン数の最大化と目標 CPA についてはコンバージョン数の条件はなく、目標 ROAS のみ過去30日間で15件以上のコンバージョンが必須となっています。

 

リーチ

リーチにおいて重要な要素は以下の3つです。

  • ■動的検索広告
  • ■部分一致キーワード
  • ■絞り込み部分一致キーワード

 

特に動的検索広告の導入が推奨されています。動的検索広告とは特定のウェブサイトを指定すると、そのウェブサイトのコンテンツに基づいて広告の表示対象となる検索語句が自動で設定される広告です。また、検索語句に対して関連性の高い広告見出しも自動生成されます。
これまで手動では網羅できなかった検索語句に対しても広告を表示できるため、リーチを広げることが可能です。
この機能をスマート自動入札と組み合わせることで通常のキャンペーン以上のパフォーマンスが期待できるとされています。

 

広告の品質

広告の品質においては以下が重要な要素となります。

  • ■レスポンシブ検索広告
  • ■動的検索広告
  • ■3つ以上の広告
  • ■ユニークな広告
  • ■広告カスタマイザ
  • ■キーワード挿入機能

 

広告の品質においてはレスポンシブ検索広告の設定が有効です。レスポンシブ検索広告は通常のテキスト広告よりも見出しや説明文を多く設定することができ、設定した複数の選択肢からユーザーの検索と関連性の高いものを配信するという機能です。

見出しは3~15個まで(半角30文字以内)、説明文は2~4つまで(半角90文字以内)設定可能です。実際に表示されるのは見出しが最大3つまで、説明文は最大2つまでですが、自動的に成果の良い組み合わせを機械学習して配信するため、クリック数やコンバージョン数の増加が見込めます。

 

おわりに

本エントリではこれまでの Google 広告の推奨設計や最新の運用指針である MUGEN の概要についてご紹介いたしました。次回エントリでは本エントリでご紹介した MUGEN の要素である動的検索広告やレスポンシブ検索広告の設定方法についてご紹介いたします。
 

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グラッドキューブ ブログ編集部
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