【基本】「インプレッションシェア」を確認して運用の質を高めよう!(その1)

ブログ

BLOG

【基本】「インプレッションシェア」を確認して運用の質を高めよう!(その1)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

みなさま、こんにちは。
グラッドキューブ マーケティングソリューション事業部です。

今回は管理画面で計測できる指標の一つ一つにフォーカスし、詳しく理解を深めていきたいと思います。今回のテーマは「インプレッションシェア」です。

 

GC-Official_Blog-Banner_728x90_A

 

「インプレッションシェア」とは

インプレッション シェア(IS)は、広告が表示可能であった回数のうち、広告が実際に表示された回数が占める割合のことを指します。

最初から管理画面に表示されている項目でなく、レポートなどでもあまり取りざたされることがないため、あまり気にされない広告主様もいらっしゃいますが、キャンペーン、広告グループ、キーワードの状態や改善のポイントを簡単に把握することができる重要な指標となります。

その中で代表的な2つをご紹介します。

 

検索広告のインプレッションシェア

インプレッションシェアは
「表示回数÷表示される可能性があった推定値」
で割り出されます。

例えば広告表示の条件を満たすユーザーの検索行動が1000回あったと推定されたとき、
そのうち実際に広告が600回表示されたのなら、インプレッションシェアは60%と計算されます。

ユーザーの検索行動に対して、検索クエリとキーワードがマッチしていたからといって、その検索行動すべての機会に広告が配信されるわけではありません。予算不足、あるいは広告ランクが作用して掲載される優先度が低いといった理由から、配信に至らなかった、ということは残念ながらあり得ることです。

インプレッションシェアが低いと、広告が検索ユーザーに視認される機会が抑制されているということですので、情報を探している(コンバージョンに繋がる可能性がある)ユーザーに対して、まだまだ広く広告配信できる伸びしろを残したままのアカウント状況と言えます。

インプレッションシェアは、100% -(インプレッションシェア損失率(予算)+ インプレッションシェア損失率(広告ランク))という計算式で算出されますので、この予算による損失率、広告ランクによる損失率を分析し改善することで向上させることが可能です。

今回は、検索インプレッションシェア損失率(予算)に注目し、改善点を確認したいと思います。(検索広告のインプレッションシェア損失率(広告ランク)については次回に解説の予定です。)

 

ページ最上部インプレッションの割合

検索広告のページ最上部インプレッションシェアは検索結果ページの上部に広告掲載が可能であった回数のうち、オーガニック検索の上部で最初に広告が表示された割合のことを指します。各オークションで 1 つしか存在しない「絶対的最上位のインプレッション」であるため、広告の目立ちやすさを総合的に把握する際の重要な目安になります。

 

確認方法

Google 広告の管理画面での確認方法

 
1. 管理画面左側「キャンペーン」を選択した後、右側の小さいアイコン「表示項目」を選択

2. キャンペーンの表示項目を変更から「掲載結果」内で「ページ最上部インプレッションの割合」を選択できます。

他インプレッションシェアの項目については「競合指標」内で追加可能となります。
これでキャンペーン画面にインプレッションシェアの列が追加され掲載結果を確認できるようになります。

Google広告管理画面

 

Yahoo! スポンサードサーチ広告の管理画面での確認方法

 
1. 広告管理画面の「表示」タブを選択した後、「表示項目の編集」を選択

2.「追加項目」内からインプレッション シェアの表示項目を選択し、追加します。

これでキャンペーン画面にインプレッションシェアの列が追加され掲載結果を確認できるようになります。(今回は Google 広告についてメインでご説明いたしますが、基本的な考え方は Yahoo! スポンサードサーチでも同様です。)

 

検索広告のインプレッションシェア損失率(予算)とは

予算不足が原因で、検索ネットワークに広告が表示されなかった回数の割合です。

この割合が高い場合、基本的にはキャンペーン予算が足りていないことにより広告配信のチャンスがあったにもかかわらず、予算上限を超えることの無いようGoogle 広告が広告配信を自動的に間引いている状態です。

また、キャンペーンごとに設定した1日の予算に実際の利用金額が達すると、当然、広告は表示されなくなります。

対策として、単純に予算を増額すれば回避できますが、その前に「無駄に予算を消化してしまっている原因はないのか」を分析し適切な設定をしなければ、どれほど潤沢な広告予算があったとしてもそれを活かしきることはできません。

 

改善の考え方

まず、適切なターゲットに対して広告配信が行われているか確認し、無駄な予算をかけている対象があれば削減することを検討します。
下記はあくまでも例ですが、

1)検索語句(クエリ)とキーワードの見直し
2)入札単価調整
3)配信地域設定
4)配信先デバイス
5)曜日・時間帯などの配信スケジュール

などのアカウントの状態とビジネス対象との妥当性を見直し、成果が思わしくない部分があれば、別のキャンペーンに切り分けて予算を縮小する、停止する、など措置をとる必要があります。

1)検索語句(クエリ)とキーワードの見直し

検索クエリを日々チェックすることで、本来意図していないキーワードに対しての流入が少なからず発見できます。

例えば、B2Bでのお問い合わせを目的とした業務用清掃サービスのサイトで、企業の総務担当者に対して訴求する意図に反して、部分一致キーワードが拡張によって「高圧洗浄機 価格」「○○クリーナー 使い方」など一般家庭向けと思われる検索クエリで、サイト流入している場合があります。

このようなアクセスは成約には繋がる可能性が低く、除外キーワードの設定をすることで無駄なコスト消費を防ぐ必要があります。

2)入札単価調整

運用しているキャンペーンの一日予算10,000円、CPCが100円であれば、一日に100クリックを集めていると想定できます。

ここで予算によるインプレッションシェア損失率が50%であった場合、本来は200クリックを集められる市場と、広告のポテンシャルがあり、最大限に広告を配信するためには20,000円の予算が妥当ということになります。

しかし広告費の増額ができず、一日の予算を10,000円に据え置いた状態で表示回数を増やす場合には、入札単価を調整することも検討しましょう。1日の予算の制限がかかっている状態であれば入札単価を下げることでCPCが低くなり、結果表示の機会を増やすことが出来ます。

下記は一例ですが、

【キャンペーンの1日予算が10,000円、CPCが100円の場合…】
1日の予算に到達するクリック数は100クリックですので、たとえ全体のユーザーの検索ボリュームが多くても予算が上限に達すれば自社の広告の表示は抑制されてしまいます。

【ここで、CPCを50円になるよう入札単価を引き下げた場合…】
1日の予算に到達するクリック数は200クリックとなり、改善前に比べ広告の表示回数が倍増します。

※コンバージョン獲得の割合に変動がなければ、期待できるコンバージョン獲得数、コンバージョン単価は良化が期待できます。もちろん極端に掲載順位を下げるとクリック率の悪化に影響しますので、CTRを確認しながら単価をさげて予算内で最適なバランスを探っていくことが鉄則です。

3) 配信地域設定
4) 配信先デバイス
5) 曜日・時間帯などの配信スケジュール

それぞれの設定について、もちろん広告出稿の段階で熟考された設定なのだと思われますが、予算消化に無駄な要素はないか、今一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

例えばB2B広告でのお問い合わせ獲得を目的としていた場合…

・果たして土日に配信する必要があるのか?
・平日の時間帯は何時から何時までがビジネスに直結するのか?
・配信地域設定と自社の実際の商圏は?

など、そもそも配信する必要性のない設定があってはなりませんが、さらにそれぞれの設定ごとに読み取れる傾向から、たとえ限られた予算でも提供するサービスの現状にマッチしない配信は抑制し、成果が期待できる配信先に対し予算配分を行い最適化することができます。

 

おわりに

今回はインプレッションシェア向上のための考え方のうち、「検索インプレッションシェア損失率(予算)」改善について考えられる施策をお伝えしました。

しかし、改善の目的はインプレッションシェアの数値向上ではないことを念頭に置いておく必要があります。広告を届けるべき対象に効率よく予算を使用することで、適切なユーザー層に対しての配信量を伸ばす、ひいては取りこぼしているかもしれないコンバージョンの損失を無くすという捉え方が重要です。

次回は引き続き「インプレッションシェア損失率(広告ランク)」について、解説をしてまいります。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


解説動画

本記事の内容は YouTube でも詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

 
チャンネル登録もよろしくお願いします!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
グラッドキューブ リスティング広告 運用代行 GladCube TV 毎週更新中!

自社開発SaaSサービス・メディア

トップ
サービス
事例
ブログ
スタッフ
お問い合わせ
×