インプレッションシェアとは?仕組みから改善方法までまとめて解説!
みなさま、こんにちは。
グラッドキューブ マーケティングソリューション事業部です。
今回は管理画面で計測できる指標の一つ一つにフォーカスし、詳しく理解を深めていきたいと思います。今回のテーマは「インプレッションシェア」です。
▼インプレッションシェアの仕組み
――(1)検索広告のインプレッションシェア
――(2)ページ最上部のインプレッションシェア
▼インプレッションシェア損失率とは
――(1)インプレッションシェア損失率(予算)
――(2)インプレッションシェア損失率(ランク)
▼インプレッションシェアの確認方法
――(1)Google 広告の管理画面での確認方法
――(2)Yahoo! 検索広告の管理画面での確認方法
▼インプレッションシェア(予算)の改善方法
――(1)検索語句(クエリ)とキーワードを見直す
――(2)入札単価を調整する
――(3)配信地域を設定する
――(4)配信先デバイスを調整する
――(5)配信スケジュールを設定する

「インプレッションシェア」とは
インプレッションシェア( IS )は、広告が表示可能であった回数のうち、実際に表示された回数が占める割合のことを指します。
最初から管理画面に表示されている項目でなく、レポートなどでもあまり取り上げられることがないため、気にされない広告主様もいらっしゃいますが、キャンペーン、広告グループ、キーワードの状態や改善のポイントを簡単に把握することができる重要な指標です。
インプレッションシェアの仕組み
インプレッションシェアの中で代表的な「検索広告のインプレッションシェア」と「ページ最上部のインプレッションシェア」の仕組みについて解説します。
検索広告のインプレッションシェア
インプレッションシェアは
「表示回数÷表示される可能性があった推定値」
で割り出されます。
例えば広告表示の条件を満たすユーザーの検索行動が1000回あったと推定されたとき、そのうち実際に広告が600回表示された場合、インプレッションシェアは60%と計算されます。
ユーザーの検索行動に対して、検索クエリとキーワードがマッチしても、その検索行動すべての機会に広告が配信されるとは限りません。予算不足や広告ランクによって決められる掲載順位が低いために広告が表示されないという可能性もあります。
インプレッションシェアが低いということは、広告を検索ユーザーに視認してもらう機会を損失しているということです。情報を探している(コンバージョンに繋がる可能性がある)ユーザーに対して、広く広告を配信できる伸びしろを残したアカウント状況と言えます。
インプレッションシェアは、100% -(インプレッションシェア損失率(予算)+ インプレッションシェア損失率(広告ランク))という計算式で算出されますので、この予算による損失率、広告ランクによる損失率を分析することで改善を図ることが可能です。
ページ最上部のインプレッションシェア
検索広告のページ最上部インプレッションシェアは、検索結果ページの上部に広告掲載が可能であった回数のうち、オーガニック検索の上部で最初に広告が表示された割合を指します。
各オークションで 1 つしか存在しない「絶対的最上位のインプレッション」であるため、広告の目立ちやすさを総合的に把握する際の重要な目安になります。
インプレッションシェア損失率とは
インプレッションシェア損失率とは、本来広告を表示できたが広告が表示されなかった回数の割合のことで、「インプレッションシェア損失率(予算)」と「インプレッションシェア損失率(ランク)」の2種類が存在します。
インプレッションシェア損失率(予算)
インプレッションシェア損失率(予算)とは、本来広告を表示できたが一日の設定予算の不足により広告が表示されなかった回数の割合を指します。この値が40%の場合、予算不足でユーザーの検索に対し広告が表示されなかった割合が40%であることを意味しています。
インプレッションシェア損失率(ランク)
インプレッションシェア損失率(ランク)とは、広告ランクが低いことが要因で広告が表示されなかった回数の割合を指します。この値が40%の場合、広告ランクが低いことでユーザーの検索に対し広告が表示されなかった割合が40%であることを意味しています。
インプレッションシェアの確認方法
Google 広告と Yahoo! 検索広告での確認方法をご紹介します。
Google 広告の管理画面での確認方法
1. 管理画面左側「キャンペーン」を選択した後、右側の小さいアイコン「表示項目」を選択します。

2. キャンペーンの表示項目を変更から「掲載結果」内で「ページ最上部インプレッションの割合」を選択できます。

他インプレッションシェアの項目については「競合指標」内で追加可能です。これでキャンペーン画面にインプレッションシェアの列が追加され掲載結果を確認できます。
Yahoo! 検索広告の管理画面での確認方法
1. 広告管理画面の「表示項目」タブを選択した後、「表示項目の編集」を選択します。

2.「追加項目」内からインプレッション シェアの表示項目を選択し、追加します。

これでキャンペーン画面にインプレッションシェアの列が追加され掲載結果を確認できます。
(今回は Google 広告についてメインでご説明していますが、基本的な考え方は Yahoo! 広告でも同様です。)
インプレッションシェア(予算)の改善方法
インプレッションシェア(予算)を改善するには、適切なターゲットに対して広告配信が行われているかを確認し、無駄な予算をかけている対象があれば削減することを検討しましょう。
(2)入札単価を調整する
(3)配信地域を設定する
(4)配信先デバイスを調整する
(5)配信スケジュールを設定する
(1)検索語句(クエリ)とキーワードを見直す
検索クエリを日々確認することで、本来意図していないキーワードを発見することができます。
例えば、B2B でのお問い合わせを目的とした業務用清掃サービスのサイトで、企業の総務担当に対して訴求するとします。しかし意図に反して、部分一致キーワードが拡張し「高圧洗浄機 価格」「〇〇クリーナー 使い方」など一般家庭向けと思われる検索クエリで、サイト流入している場合があります。
このようなアクセスは成約に繋がる可能性が低く、除外キーワードの設定をすることで無駄なコストを削減できます。
(2)入札単価を調整する
運用しているキャンペーンの日予算が10,000円に対して、CPC が100円の場合、一日に100回クリックされているとわかります。
ここで予算によるインプレッションシェア損失率が50%であった場合、本来は200クリックされる市場と、広告のポテンシャルがあり、最大限に広告を配信するためには20,000円の予算が妥当ということになります。
しかし広告費の増額ができず、一日の予算を10,000円に据え置いた状態で表示回数を増やす場合には、入札単価を調整することも検討しましょう。1日の予算の制限がかかっている状態であれば入札単価を下げることでCPCが低くなり、結果表示の機会を増やすことが出来ます。
下記は一例ですが、
1日の予算に到達するクリック数は100クリックなので、たとえ全体のユーザーの検索ボリュームが多くても予算が上限に達すれば自社の広告の表示は抑制されます。
1日の予算に到達するクリック数は200クリックとなり、改善前に比べ広告の表示回数が倍増します。
コンバージョン獲得の割合に変動がなければ、期待できるコンバージョン獲得数、コンバージョン単価は良化が期待できます。
もちろん極端に掲載順位を下げるとクリック率の悪化に影響しますので、 CTR を確認しながら単価をさげて予算内で最適なバランスを探っていくことが鉄則です。
(3)配信地域を設定する
リスティング広告は、配信地域を設定することができます。 Google 広告では「地域」「範囲」を設定して広告を配信することができます。
上記で例に挙げたように B2B 商材の広告を配信する場合、配信地域設定と実際の商圏を確認して配信地域の調整を行い無駄なコストを削減しましょう。
また、地域ごとの成果状況を確認し、読み取れる情報から提供するサービスにマッチしない地域への配信は除外しましょう。
(4)配信先デバイスを調整する
リスティング広告では、デバイスごとの入札を調整することが可能です。
Google 広告では「パソコン」「モバイル」「タブレット」「テレビ」の4つの項目で入札価格の調整ができます。商材のターゲットとなるユーザーが利用しているデバイス、利用しにくいデバイスを確認し、調整して無駄なコストを削減しましょう。
例えば、上記で挙げた B2B の業務用清掃サービスの場合パソコンの入札を調整することで会社でパソコンを使用しているユーザーへ効率的な配信ができ、逆にタブレットやテレビなどを除外することで、無駄なコストを削減することが可能です。
(5)配信スケジュールを設定する
リスティング広告では曜日や時間帯などの配信スケジュールの設定も可能です。
時間帯や曜日ごとに配信スケジュールを設定することで商材のターゲットが広告を閲覧する時間を絞ることができ、無駄なコストの削減が可能です。
例えば、B2B 商材の場合、会社員などのユーザーの勤務時間に配信を設定することで費用対効果がよくなり、無駄なコストを削減することができます。
おわりに
今回はインプレッションシェア向上のための考え方のうち、「検索インプレッションシェア損失率(予算)」改善について考えられる施策をお伝えしました。
しかし、改善の目的はインプレッションシェアの数値向上ではないことを念頭に置いておく必要があります。広告を届けるべき対象に効率よく予算を使用することで、適切なユーザー層に対しての配信量を伸ばす、ひいては取りこぼしているかもしれないコンバージョンの損失を無くすという捉え方が重要です。
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グラッドキューブ ブログ編集部
株式会社グラッドキューブで Web 広告運用を行っているスタッフが、広告媒体の最新情報や運用ノウハウを発信。運営中の YouTube チャンネル「 GladCube TV 」はチャンネル登録者数1.4万人を突破。