タクシー広告の費用やメリットとは？車内のデジタルサイネージ広告を徹底解説

タクシー広告には様々な種類がありますが、現在は後部座席のデジタルサイネージが多くの車両で導入されています。 BtoB や富裕層向けサービスの新たな広告媒体として活用が広まっています。

本エントリでは、タクシー広告の費用やメリット、適したサービス、配信までの流れなどについて詳しく解説します。

タクシー広告とは

タクシー広告とは、タクシーの車内外に掲示する広告を指します。

本記事では、現在一般的な後部座席のデジタルサイネージ広告を解説します。

タクシー車内のデジタルサイネージ広告とは

後部座席に取り付けてあるモニターに映る動画広告を指します。発車直後やニュースなどのコンテンツの間に数十秒の動画広告が複数流れます。

主に BtoB サービスや高級商材の広告が多く、有名タレントを起用した動画も多数配信されています。

現在、後部座席モニターは多くのタクシーに導入されています。主なタクシー広告配信会社2社の導入台数はこちらです。（※2023年9月時点）

（参照： GROWTH MEDIA GUIDE 2-3Q / 4Q ）
（参照： Tokyo Prime ）

タクシー広告の費用

タクシー広告にかかる費用は、配信費と動画制作費の2つに分かれます。

配信費

タクシー広告の配信費は、一般的に一週間で数十万円〜数百万円です。

配信会社や広告枠の種類、配信期間、エリアに応じて変動します。都市部での配信は高価ですが、ターゲットオーディエンスにリーチしやすいというメリットがあります。

主なタクシー広告配信会社2社の料金はこちらです。（※2023年9月現在）

（参照： GROWTH MEDIA GUIDE 2-3Q / 4Q ）

（参照： Tokyo Prime　媒体資料 2023.10〜2023.12）

動画制作費

タクシー広告の動画制作費は数百万円程で、最低でも300万円以上となるのが一般的です。

タクシー広告では人物が出演する動画が一般的ですが、キャスティング費用やロケ費用などを含めると数百万円程が相場になります。

広告枠の仕組み

タクシー広告には、主に3つの広告枠があります。

価格は③→②→①の順で高くなります。また、広告枠は①→②→③の順で埋まりやすく、数週間から数ヶ月先まで予約済みのケースが多いため、配信開始までには準備も含めて数ヶ月を見込んでおく必要があります。

空き枠の状況については、タクシー広告配信会社の Web サイトで確認できます。

タクシー広告のメリット

タクシー広告には以下のメリットがあります。

BtoB に適した層にリーチできる

タクシーは多くのビジネス層が利用するため、 BtoB サービスのターゲット層である決裁権を持つユーザーへのリーチがしやすい媒体です。

こちらのグラフは一般社団法人東京ハイヤー・タクシー協会が2022年に行ったアンケート調査で、1ヶ月のタクシー利用回数をまとめたものです。

年齢別で見ると、30代以上は「月4回〜10回位」「それ以上」利用する割合が高く、ビジネス世代の利用が多いことが伺えます。

職業別では自営業、会社経営者の利用回数が圧倒的に多く、会社経営者の場合は約85%が週4回以上利用すると回答しています。

（出典：一般社団法人 東京ハイヤー・タクシー協会　２０２２年度（第３１回）タクシーに関するアンケート調査結果）

ブランディング効果が高い

タクシー広告はブランディン効果が高く、2023年5月に行われた調査によると、広告到達率65.1%・広告関心度82.4%・購入意向喚起度75.3%といずれも高い結果になっています。（参照： Tokyo Prime ）

要因としては、タクシーは平均乗車時間が18分と長く、外部の騒音や情報から遮断された静かな空間であるため、広告に注意が向きやすい点が挙げられます。

また、タブレットの大きな画面は視覚的なインパクトもあり、広告内容をはっきり伝えられる点もブランディングに効果的です。

タクシー広告が合うサービス

タクシー広告は特定のサービス・商品にとって適したプロモーション方法です。タクシー広告が特に効果的なサービスについてのポイントを4つご紹介します。

商品やサービス単価が高い

前述の通りタクシーの利用者はビジネス層や富裕層が多いため、高額な商品やサービスの広告に適しています。

LTV（顧客生涯価値）が高い

LTV が高いサービスは、長期間にわたって顧客と関わることになります。ブランドの認知度や信頼性の高さが重要になるため、タクシー広告を用いたブランディングが効果的です。

競合が多く、自社ブランド想起を図る必要がある

BtoB の中でも競争が激しい市場では、自社のブランドが浸透しているかどうかが差別化の要因となります。自社ブランドの認知度向上にタクシー広告が活用できます。

検索広告で指名キーワードのインプレッション数が頭打ち

BtoB サービスの集客では、一定期間が経つと検索広告の成果が頭打ちになることがよくあります。コンバージョンが獲得できていた指名キーワードや主要なキーワードの入札を強化しても、インプレッションシェアがほぼ100％となり、インプレッション数が増えなくなるためです。

その場合はサービスの認知度を向上させる必要があるため、タクシー広告の活用が効果的です。

タクシー広告 配信までの流れ

配信までの主な流れはこちらです。

配信会社、プランを決める

配信会社によって設置台数や配信可能地域が異なります。プラン内容や金額も異なるため、まずは自社に合った会社とプランを選ぶ必要があります。

配信を申し込み審査を受ける

前項でご紹介した空き枠状況を確認の上、配信会社に申し込みを行います。申し込みには「掲載開始〇営業日前まで」といった締切があるため、早めに行う必要があります。

タクシー広告には厳しい掲載基準が設けられており、掲載までには「広告主の審査」と「クリエイティブの審査」が行われます。

（参照： GROWTH MEDIA GUIDE 2-3Q / 4Q ）

動画を制作する

商材・サービスのターゲットに適した動画を作成します。

タクシー広告では人物が出演する動画が一般的なため、スライドショーのようなシンプルな動画は目立ちにくい可能性があります。著名人を起用した動画が多い傾向ですが、ノンタレントの動画でもサービス内容が分かりやすい構成にすれば成果が見込めます。

1つの動画を配信し続けると飽きられてくるため、長期間配信する場合は複数パターンを制作しておくとよいでしょう。1クリエイティブの使用期限は3ヶ月位が目安です。

おわりに

本エントリでは、タクシーのデジタルサイネージ広告について解説しました。

タクシー広告は、ターゲット層が限られる BtoB サービスや富裕層向け商材のブランディングに効果的な媒体です。また今後 自動運転が普及すると、タクシー価格の低下や乗車時間の増加が起きる可能性があり、拡大が注目される市場でもあります。

認知拡大にお悩みの方はぜひ活用されてみてはいかがでしょうか。

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